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おそらく3度目(或いは4度目)の読了となります。
本編を読み終えたあとの解説の最初の一行、にごりのない小説
まさしくその印象を最初に読み終えた時から抱いています。
そして優しさが溢れてる物語だな、とも。
あまり難しくはないシンプルな内容(失礼
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こんなにも優しい、世界の終わりかた
というタイトルが本当にしっくりくる。
こんなに優しい世界の終わりかたがあるんだ...と読み終わったときにしみじみと思った。
出てくる人物がみんな愛に溢れていて優しくて一切の汚れのない物語で素敵だった。
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世界は終わりを迎えるらしい。
大切な人の元へ、僕は歩き出す。
出会った人との別れ、
旅の果てに待つ愛の尊さ。
それぞれの旅路を通して、
人々は"愛"に包まれる。
解説にあった"にごりの少ない小説"という表現がしっくりきた。
描かれていた純粋な愛や真っ直ぐなメッセージ。
それがとても素敵で、
読後もほんのり温かさを残してくれる作品でした。
すごく、よかったです。
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文章も登場人物も内容も情景も全てが純粋。
とにかくきれい、清い、美しい
ゆったりとしていて中盤中だるみしてしまった
世界の終わりを描いてるのに暗くない、
ただただ切ない、そして美しい
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p.256
けれど、ぼくは望んでしまった。彼女のためになにかをしてあげたい。そう思ったとたん、ぼくは「欠けている」人間になった。なにかを求めると、ひとは完全ではいられなくなる。求めるとは、つまりはそういうことだから。
自分の中のなにかを壊し、その窪みに相手が差し出すものをそっと嵌め込んでみる。そうやってぼくらは新しい存在になっていく。ぼくでもなく、きみでもなく、ぼくらという新しいユニットの一部分に。
人と関わり、関係性の構築で僕が一番大事にしている対象理解と自己洞察は他者への愛と自分への愛の葛藤と共存で育まれるんだなーと思いました。
自分を壊し、窪みに他者を嵌め込むという表現には鳥肌を感じました。
また、時間をあけて再読するとあらたな発見があるんじゃないかなーと感じずにはいられません。
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図書館で借りる予定もなかったのに表紙と題名から借りてしまった本。
借りてよかった。読めてよかった。
時間は無限にある訳じゃない事を分かってたつもりでも、理解してなかったから、優と一緒に旅をして白河さんに会って私の時間も有限な事に気がついた。
意地なんて張ってる場合じゃないよね。私も優しさに溢れた世界にいるはず。
その優しさに返して生きたい。
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不思議な世界観から始まりほぼ回想で進むはなし。
前半()の中で補足の説明をするのがしつこくあって個人的に苦手だったけど後半は少なくなり帳消しされるぐらい感動して泣けた。
なんか育ちが良くなった気持ちになれるきがする。。
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解説にある、にごりのない小説、まさにその通り。
終末ものなのに、悪い人は誰ひとりいない。皆が優しくって、優しい気持ちのまま凍りついている。
吉沢優くんと白河雪乃さんの見てるのがもどかしい愛。優くんのお父さんとお母さんの愛。親子の愛。
少しだけ希望の持てる終わり方をしてくれて良かった。
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初心者でも読みやすい本
感情の起伏がすくなく、落ち着いて読めるが平坦な文体で少しスパイスが欲しい。
青い領域が何なのか、市川さんの物語ではよく三人(男、女、男)のトリオで進行していくが今回の洋幸の動きがあまりキーパーソンとして動いているように見えない
途中で瑞木さんが旅の途中で下車したと思ったら途中の文章で登場してくるのが何でか本とに文章的にわからなかった。
途中の中だるみが見てとれるのが残念
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世界は確かに終わりに向かってるのに、感じるのは人の優しさ、愛情だけで、とても澄んだきれいなお話。
「人生が一冊の本だとしたら、できることならそのすべてを愛の言葉で埋めてしまいたい。」
という文中の言葉が大好きです。
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愛というのは、曖昧、漠然とした表現であり、この言葉の中には様々な感情を含んでいることに気付かされる。
優しさ、想い、愛おしさ、慮る、信じる、強さ…
改めて愛という言葉について、深く考えた。
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ずーっと静かな話だった印象。最近読んだものじゃないからあんま覚えてないけど「もう1回読みたい」って感じではなかった
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タイトルにぴったりな本だった。
途中、中弛みしている感は否めず読み進めるのに少し時間がかかったけど、最後はとってもよかった。
瑞稀さんは失って大切なものがわかる典型的なタイプで、もっと失う前に大切にしなよ…と思う事が多々あったけど、実際こんなもんなのかなあ。
お父さんがすごくカッコよかった…。
登場人物がステキな人ばかり。
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誰もが寄り添い合いながら生きている。
生の尊さと、命ある限り愛のために生きられることの素晴らしさ。
愛のかたち、在りかたを教えてくれた。
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こんなにも優しくて、美しくて、少し悲しく幸せな物語があるだろうか。
世界が終わるとしたら、こうなふうに、静かに美しく優しく、終わっていくのかもしれない。
エヴァンゲリオンのクラシックを聴きながら読んでいたが、世界観に実によく合う。パッヘルベルのカノンとジーク、バッハのチェロ組曲第一番プレリュード、バッハのG線上のアリア、主よ、人の望みの喜びよ。
ここらあたりがとても世界観によく合う。むしろ世界観そのままである。
この世界はあまりにも美しすぎて、登場する全ての人物にも一切の不純物がない、穢れが無さすぎる。SFだから現実味を求めなくて良いところにこのできすぎなくらいの美しい世界が成り立っている。
教会で聴くようなうっとりするほど綺麗な、世界の調和を知らせる音楽。壊れたパイプオルガンのような、世界の終わりを知らせる音楽。洋幸くんの不思議な夢の中の世界観がすごく好きだ。
瑞木さんの言葉。「小説はいわばよく出来た嘘なのさ」「だが、注意深く読んでいくとその嘘の中にこそ真実が隠されているんだってことに気付くんだ。」「たっぷりケツが痛くなるまで机に向かってお勉強してきたことの上澄みを、おれはこんなふうに寝っ転がりながらいただくってわけさ。お手軽すぎて申し訳ないくらいだよ」
このスタイルで本と付き合っていくのはとても良いな、と思った。覚えておきたいのでリマインド。
吉沢くんと白河さんが再会してから、街を歩きながら至るところでかつての3人を見かけたり、言葉にはしなくてもいつもそばにはもうひとりの「うん、ちっとも優しくない。」と返す洋幸くんがいた。心があったかくなる。
瑞木さんが望まれた形でなくとも彼女と再会し、涙でぐしょぐしょになった顔で初めて愛を告白した初な若者のように少しだけはにかんで最後を迎えたのは、少し寂しく悲しくもありながらなんとも幸せで微笑ましい終わり方だろうかと思った。
瑞木さんとの別れ、父との別れ、白河さんの母との別れ、たくさんのお別れがある。
父との別れは思わず泣いてしまう。
最後は静かに穏やかに幸せに包まれて、美しさに泣いてしまいそうなくらいの感動と共に終わる。
こんなに美しい物語があるだろうか。
図書館でたまたま手に取った本だが思いがけない素晴らしい出会いだった。近々、この本を購入してずっと傍において置こう。
そう思える素敵な物語だった。