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難しい会話。何がなんだか。2人の関係がたった一つの事から急転直下で変わってしまうとは。直接確認取らずに。そこから先、読むのやめようかと思った。で、運命の2人、この先どうするのよ。子供がいなかったら簡単な話。自分を優先するのか子供を優先するのか。一般庶民の生活感がゼロで全てが遠すぎる。
恋はするものじゃない、おちるものなんだ って台詞を思い出した
芥川賞作家というのがとてもわかる。
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ハッピーエンドで良かった〜。もう、それだけが心配だった。
平野啓一郎さんの小説は、私には難解なイメージがあったが、これはものすごく読みやすかった。
新聞の連載小説だったのか。これなら、毎日読むのがとても楽しみだったろう。
ま、こんなベタな恋愛小説も書いてくださって、ありがとうとお礼を言いたい。
"人に決断を促すのは、明るい未来への積極的な夢であるより、遥かにむしろ、何もしないで現状に留まり続けることの不安だった。" 150ページ
"洋子は自分が、出口が幾つもある迷宮の中を彷徨っているような感じがした。そして、誤った道は必ず行き止まり、正しい道へと引き返さざるを得ない迷宮よりも、むしろ、どの道を選ぼうとも行き止まりはなく、それはそれとして異なる出口が準備されている迷宮の方が、遥かに残酷なのだと思った。" 182ページ
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とても美しく、洗練された大人のための恋愛小説。彼らにとって、愛は単に欲求を満たしたり、社会的地位を得たりするためのものではない。その人間性を深く尊敬し、満ち足りた時間を共有しながら、時に過去の意味をも塗り替えつつ、歳月を共有していければいい。ただ、そんな二人であっても、恋愛は恋愛だから、相手のことが不安になったり、隠し事をしたり、時に仕事や人生の問題と綯い交ぜになったりする。そんな二人に揺さぶられて、私は中盤で読み進めなくなってしまった。
それでも迎えたラストの、マチネーの終わり。子供も仕事もあるのにどうするの、と極めて女性的な心配をする人もいるのだろうけど、私は、二人はこういう時間を共有して、魂が触れ合っていればそれで十分なんじゃないかと思った。
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天才にはなれないからこの感覚は共感はできない。でも理解はできるかな。
洋子の潔さが好きでした。
私だったら三谷を殴ってる。あと、完膚なきまで言葉で叩きのめしてる。
平野さんの小説は何度か読んだことがありましたが、少しイメージ変わったかな。
読みやすく感じたのは、私がその分大人になったからなのかな。
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途中、胸が張り裂けそうだった。
そんな感情が生まれた作品。
「過去は変えられる」って、慰めにもなる、希望にもなる言葉。
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良かった
分人に対する説明がないため、非常に読みやすい
私が幼稚なため、内容は難解ではあるが、10年後に再読したい作品
早苗が罪悪感を持ちながら生きてきたこと、それによる献身も、ひどく虚しいものである
なぜ黙っていなかったのか、また、なぜ結婚を受け入れたのか
彼女自身、疲弊したのであろうことは想像がつくが、この出産を控えた時期に洋子との再会、蒔野が自分を捨てるはずがないという計算がなければ告白せずにいただろうなぁ
彼女のその生き方に、疑念と軽蔑が残る
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壮大でな大人のラブストーリー。
途中から これ絶対 映像化されるなぁ
と思わせるくらいドラマチックで
情景が想像できる美しい物語でした。
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自分の恋愛経験と重なる部分多く、あっという間に感情移入しまくり。
すれ違い場面には、強引な所も感じなくはないが、恋愛中には色んなことが起こるものである。昔見たテレビドラマ「思い出にかわるまで」を思い出す。
「マチネの後わりに」とは違い、恋人との再会をはたせていない自分は、今後の発展を想像出来ない。ただこれ以上進むと、色々ややこしい事が待っていそうで、このままそっとしておこう。
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薪野のギターのアルペジオが本当に聴こえてくるかのようなシーンがいくつもあった。戦争やPDSDであったり、二人の運命であったり、胸が苦しくなる場面も多々あったのに、とてもとても美しい小説という印象が残った。このタイトルもこの装丁も全てが一貫して美しく清らかに感じる。
また、最後の協力者の項に、イラクに関する取材において後藤健二さんへの謝辞があり、ここまで含めて一つの小説であるのだと思った。
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プロのクラシックギタリストである蒔野聡史と、海外の通信社に勤務する小峰洋子。華やかな音楽や映画作品、時事的な出来事など幅広い分野を織り交ぜながら展開する、一筋縄にはいかない大人の恋愛模様。
この作品では“心のつながり”がひとつのテーマになっています。恋愛小説ではありますが、互いの年齢や立場、状況などから情熱だけで突っ走るような真似はしません。むしろ大人だからこそあれこれ思惑が募り、不器用に、遠回りをして、結局手からすり抜けることばかり。こんなに“きれい過ぎる”恋愛模様は現実的ではないとは思います。でもどうしようもなく人として惹かれる者同士、分別ある距離感を描いているので嫌味がありません。どことなくフランス文学を読んでいるようでした。
読んだ後、とても好きで大切にしている吉野弘さんの『生命は』の詩が思い出されました。孤独に生きる生は存在しない。本人の意図しない瞬間であったとしても生命と生命は紡ぎ、ほどけ、再び紡がれながら世界はゆるやかに構成されている、といった旨の内容です。この小説の軸となる部分と重なる気がしました。
終わりが近づくにつれて、あとに残る気持ちは特有の寂寥感?と不安な気持ちも抱えながらラストまで一気読み。結果、残ったのはただただ心地好い余韻と満足感でした。
〜memo〜
マチネ(午後の演奏会)
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未来だけが変えられる訳ではなく、過去も未来によって変わる事もある。
恋心の表現がとてもわなりやすくて一度は味わった事があるかのような感覚になる
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天才ギタリストと海外で活躍するジャーナリストの女性との間の大人の恋愛物語です。運命的に出会うべき人に生きている間に出会えた人は幸せです。ただ場合によっては、この2人のようなすれ違いもあるのでしょう。お互いに惹かれあっていても、それすらも確信を持てず、確かめたくても、なかなか会うこともままならない。そのもどかしさが、苦しくて、切なくて、恋とはそういうもの。平野さんの文章は表現力豊かで格調高く、日頃使わない単語がたくさん出てくるので、辞書を引きながら読みました。研究室の学生さんたちにも朝礼で紹介しました。お勧めの本である事は間違いありません。
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恋愛小説というものはもしかしたら始めて読むかもしれない。未来が過去を変えるという話については何かを気付かせてくれる表現だった。3.11などのエビソードやSkypeでのやり取りなど同時代的な描写は、個人的にはなんとなく浮いているように思ったが、ラストのコンサートシーンはとても良かった。
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長い恋愛小説。一人一人の人生観が絡み合って内容は深い。洋子と蒔野がなかなか繋がらないのは、よくある恋愛物語であるが、普通の恋愛小説と違うのは、描写の違いなのだろう。
結末は読者によって受け取り方は異なるだろう。他人、環境に影響された人生をどのように受け入れられるか考えさせられる。
「過去は未来が変えられる。」印象に残る言葉である。
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アメトーク読書芸人で紹介されてた本。
はじめは なんてことない本なのかと思いきや 中盤あたりから 止まらなくなっていった。
2人が日本で落ち合うところからが 止まらなくなった。