紙の本
映像化したらキャストはだれがぴったりかな
2018/05/05 22:28
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
『ローカル線で行こう!』は、「行こう!」シリーズ第2作。
赤字ローカル線の再生に向けて奮闘する若い女性の新社長と、出向してきた県職員、そして社員たち。
いや~面白かった。「お金がないなら知恵を出すのよ!」という調子ですすんでいくストーリーと、2重3重の謎が出てきて、大きな悪事が露顕するラストの痛快さ。
現代社会のはらむ問題にも目を向けます。
こういう面白いのを読むと、映像化したらキャストはだれがぴったりかな~なんて、読み終えてからもう一度楽しめます。シリーズ1作目の『デパートへ行こう!』も、タイプは全然ちがうけど、抜群に面白かったので、おすすめです。
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廃線間際の赤字ローカル線。その未来を託されたのは新幹線の若きカリスマ・アテンダント。読めば元気が出る痛快鉄道再生ミステリー!
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本作は、飽くまでもエンターテイメントである…が、奮戦する「もり鉄」の取り組み…これには「フィクションならではの都合の好さ」ということでもなく、「何処ででも、少し努力すれば出来そうなこと」というアイディアが多く詰まっている。
近年は、「赤字ローカル線」というだけで「排除すべき厄介者」のような扱いのように思わないでもないが、本作の「もり鉄」の沿線住民のように、愛着を寄せて盛り上げたいという人達もきっと多く居る筈だ…そういうことを想い、何か愉快な気分にもなれる…
とにかくも大変に愉しく読んだ!!お薦めの一冊!!
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久々に爽快感を満喫。面白いお仕事小説でした。
あらすじ(裏表紙より)
「お金がないなら、知恵を出すのよ!」赤字ローカル線の再生を託されたのは、地元出身の新幹線カリスマ・アテンダント篠宮亜佐美、31歳。沿線住民やファンを巻きこむ企画をくり出し、体あたりで頑張る姿に社内も活気づく。しかし不穏な事件が相次いで亜佐美たちは頭をかかえることに。逆転の手はあるのか?
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業績悪化の一途‥‥生き残れるか‥‥3セク鉄道
転職女性社長も、やる気を取り戻した社員も、どっちを向いてるか分からなかった出向副社長も、みーんな良く頑張っています♪ まだ先は見えないけど明るく楽しく盛り上がれるのは素敵です♡
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真保裕一といったら『ホワイトアウト』なのですが、これはそれに比べると設定からしても公的機関に近い鉄道でその抜擢はどう考えてもありえない…と少し現実離れしているし、ひとつひとつの事件もあまり深くなく、前向きに楽しめるものの全体的に軽すぎる感が否めない。
もう少し人間模様が複雑で奥行きのあるものの方が読み応えがあるかな??
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赤字が続く3セクターのローカル線の新社長に抜擢されたのは、新幹線のアテンダントとして驚異的な売り上げを果した30代の女性だった。彼女が打つ手は次々に当たり。。。
最初はお仕事小説の感があります。新社長と県から派遣された公務員の副社長の軋轢。しかし、新社長のやる気は徐々に周りを動かして行きます。でも、なんかちょっと出来過ぎなんですよね。これが思い切って弾ければファンタジーで成り立っちゃうのでしょうが、どこか弾け切れてないし。
後半は鉄道再生を邪魔する勢力探しというミステリータッチになります。
読み始めは面白かったのですがね、何処か「絵空事」という感じが抜けない作品でした。
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有川浩的な痛快な感じもありつつ、
最後の方は軽いミステリーも入りつつ、
楽しめました。
ただ、最後の方は、
社長の印象が薄いのが残念
故郷って大事だなぁ
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もちろん出来過ぎではあるのだけれど、たった一人の参加でそんな劇的にという部分はあるのだけれど、それでも面白い。
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地方の赤字ローカル線の建て直しの物語。
新社長の篠宮亜佐美は元カリスマ新幹線アテンダント。決して経営のプロではないけど、ひとの心を鷲掴みにする能力はピカイチ。彼女の行動力に圧倒されて話に引き込まれていく。
上司は選べないというけど、もし選べるのなら、パワーのある上司を選びたいと言う良い例え。
県庁から出向でやって来た副社長の鵜沢哲夫も、序盤はお役所タイプで、社内のアイデアに駄目だしばかりでしたが、社内がピンチになる度に矢面に立って率先して立ち向かうようになる。
金があれば、ひとは何も考えなくなる気がする。お金がないと、制約はあるからこそ、頭を使うような気がするし、逆にそれが新鮮だったりする。
泥臭くはたらくって、実は一番、格好いい働き方なのではと思えた一冊。
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御都合主義的強引さが無くもないが・・・。
地方3セク赤字ローカル線の、お仕事小説+企業小説として十分楽しめた。
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素人社長がダメダメな赤字ローカル線をアイデア勝負で立て直す話。と思いきや、後半は霞が関を含む役所の暗躍を暴くミステリ仕立て。前半はぼんくら社員が変わっていく楽しみがあったが、後半は会長・社長・副社長のみの活躍になってしまい、楽しさがやや減。ただ真保祐一の小役人シリーズを彷彿とさせる(小役人が巨悪を倒すという…)
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第三セクターのビジネスのお話。
ハコモノ行政とか色々言われますが、地元の足としては必須と言われる鉄道。
でも地方は車社会で、そこまで利用がないのも事実。私の生まれ育った大阪の片田舎でも、大人になってからは車での移動の方が圧倒的に多かった。
そんな史実に沿った話ではなく、収益をあげないと存続できないという状況下で、如何に周囲を巻き込み結果を残すのか、諦めるのは簡単なのだが、どうやって足掻くのか?
何てことを伝えて、閉塞感が広まる世の中の人々に前を向いてほしいのかな?と感じました。
私も駄目から入らず、どうすればよくなるのか、どうすれば実現できるのか?と考えるようにしようと強く思い、読後は物凄く前向きになりました。
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○廃線間近のローカル線を再生させる熱血鉄道ミステリー
宮城県庁の幹部職として就職した鵜沢哲夫は、廃線間近の赤字ローカル線「第三セクターもりはら線」の副社長として出向してきた。地方の出張所もこなしてきたのにもかかわらず、廃線間近の会社に出向されるとは、出世争いから落ちたも同然と本人は思っていた。しかしそこで会長五木田陽造から告げられたことは、新社長として地元出身の元新幹線カリスマ・アテンダント篠宮亜佐美を据えること、哲夫はそのサポートをすること、の2つであった。
株主総会で亜佐美は取締役連中をやりこめると、運転士連中にニックネームをつけるようお願いし、列車の中を就任会見の会場にしてしまう、という今までにないアイデアを連発し、哲夫は面食らう。ほんとにこの社長とやっていけるだろうか?
そしてそこで五木田か放つ言葉が突き刺さる。
***
「客と一緒に笑い、泣く。鉄道は、沿線住民の人生を乗せてもいるんだ。―――あとは頼むぞ」
おまえのような腰抜け野郎に勤まる仕事じゃないぞ。悔しかったら、死ぬ気で働いてみろ。
ガツンと一発、頬を張り飛ばされたみたいだった。
***(p79より)
ここからイベント列車を増発したり、鉄道も絡めた沿線を活性化させる策としてグルメ・グランプリを開催したり、様々な工夫を凝らし赤字を脱出しようとし、もりはら鉄道で働くメンバーも一人ひとりが自信を持って働けるようになった。哲夫も同様である。
しかし駅舎が炎上したり、懇意にしている工事業者が入札から締め出されたり、雨による(?)がけ崩れが起こったり。あげくに銀行からは見放されそうになったり、もりはら鉄道をつぶして何かよからぬたくらみが発覚したり・・・
会社を立て直そうという熱意が企画を生み、人を動かし、町の元気につながっていきます。丁寧な描写とテンポがいい流れでイッキ読み間違いなし!
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面白かった❗ 真保裕一、裏切らない。デパートへ行こうも面白かった、色々新しく知ったことがあった。このローカル線で行こうもなるほどなるほどと思えることが沢山あって、やっぱり真保さんの小説だなー、と。