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key message:人生は確率
手法論として試してみたいが、試せるような事も思い浮かばない。
マーケを勉強したとしても確率思考が出てこなかった際にはここに行きつくのかと思う。
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【確率思考の戦略論】
A.「市場構造」の本質がわかれば、その市場で勝つための戦略を、どこに集中すべきかが明瞭に見えるようになる。
・市場構造とは、「ある商品カテゴリーにおける、人々の意思と利害と行動が積み上がった全体としての業界の仕組み」のことである。
・市場構造の本質は、「プレファレンス」(消費者のブランドに対する好み)だ。これを上げると、売上が直線的に伸びる。
B. 経営資源の配分先は、「プレファレンス」「認知」「配荷」の3つに集約される。この中で、プレファレンスはそのブランドの最大ポテンシャルを決定するため、最も重要である。
C. プレファレンスを伸ばす上で着眼すべきは、自社ブランドが「選ばれる確率」( M )だ。これは、自社ブランドを全ての消費者が選択した延べ回数を、消費者の頭数で割ったものである。
Dプレファレンスを伸ばす戦略には、次の2 つの選択肢がある。
・水平拡大:新規顧客の数を増やしていく戦略。
・垂直拡大:既存顧客に、より好かれるようにする戦略。水平拡大により、市場全体のプレファレンスを多く獲得する方が、成功する場合が多い。
E. 経営資源はプレファレンスに集中する。例えば、私は男性化粧品に全く興味がないので(プレファレンスがゼロ)、そのカテゴリーの商品を買う回数もゼロだ。逆に、エンターテイメントが大好きな私は、そのカテゴリーの商品は映画やアニメのDVD でもゲームソフトでもよく買う。プレファレンスを上げると、売上が直線的に伸び、会社のパフォーマンスが上がる。だからこそどの企業も消費者視点を最重視して、プレファレンスの向上に経営資源を集中せねばならない。
F. 認知の伸び代を探す。まずは自社ブランドの認知率を測定してみよう。仮に自社ブランドの消費者認知が50%だったとすると、それを60%にできれば、ほぼ確実に売上も20%伸ばすことができる。ただ、この際、注意する必要がある。認知と言っても、様々な「認知の質」があるからだ。認知の質とは、消費者が認知している内容のこと。それが単にブランド名だけなのか、それとも戦略的ブランド・エクイティーまで認知しているかによって、消費者の購買行動に決定的な差が生じる。例えば、「ダイソン」というブランド名だけを知っている人と、「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機。」という便益コピーまで知っている人では、ダイソンを買う確率は全く変わってくる。
G. 配荷の伸び代を探す。「配荷率」とは、市場にいる何%の消費者がその商品を買おうと思えば物理的に買える状態にあるかという指標である。認知と同様、配荷率を伸ばせば、売上も伸びる。だが配荷率は、競合ブランドとの配荷シェアの奪い合いであり、限りある店舗の棚スペースを奪い合う熾烈な戦いだ。
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201611/
プレファレンスとは、消費者のブランドに対する相対的な好意度(好み)のことで、主にブランド・エクイティー、価格、製品パフォーマンスの3つによって決定されています。
市場構造を決定づけているDNAは、消費者のプレファレンスであることを頭の中に入れておいてください。/
市場規模が一定と仮定すると、売上を伸ばすためには①自社ブランドへのプレファレンスを高める、②認知を高める、③配荷を高める、の3つしかない/
ビジネス戦略の本質は実はかなりシンプルな顔をしていると私は考えています。
戦略、つまり経営資源の配分先は、結局のところ、Preference(好意度)、Awareness(認知)、Dstribution(配荷)の3つに集約されるのです。/
どんな高い壁でも、階段さえ作れば登れる。
登りたい壁があるならば、まず足場をつくる技術が必要なのです。/
確率の神様に慈悲はない/
人をどこかへ連れて行きたい人は、誰よりも「熱」を持っていなければならないと思います。なぜならば、ビジネスにおいて一人で達成できることなど一つもないからです。/
そもそも完璧な組織なんてない。
11人しか出場できないサッカーチームが、バランス型の4-4-2のシステムを組むのか、中盤の厚みを重視して3-5-2にするのか、超攻撃型の3-4-3でいくのか、それらを選ぶようなものです。どのような選択をしても「特徴」が生まれ、文脈によって必ず強みと弱みが生まれます。すべての組織も同様に、完璧な組織などあり得ないことをわかった上で、組織の目的と戦略に合致した組織構造を選ぶのです。それは、自分の組織が置かれた文脈の中で勝ち残っていくために必要な「強み」をどこかに選ぶことです。しかし選んで実行した瞬間に、その強みの裏側に弱点を同時に抱えることになります。組織構築の選択をするということは、わかった上でその組織の弱点をどこに作るのかという意図的な選択だともいえます。/
組織におけるリーダーの仕事とは、オーケストラの指揮者のようなものだと私は考えています。それぞれの楽器と奏者が持っている特有の音色を知らないで指揮をすることはできないはずです。「ここはこの人のこの音色しかない!」と指揮者が分かった上でその音をリクエストした時、奏者はその音色を出すために必死で頑張ってくれるものです。そうやって、部下それぞれ特有の音色を見つけて、組み合わせて、目的に合わせた音楽にしていくのです。指揮者の仕事は、まず良い楽曲を持ってきて、達成したい演奏のイメージを全員に明確に共有させて、メンバーそれぞれの音色を引出し、その音楽を創り上げることです。そうやって良い音楽を鳴らしていると、結果として観客席の客数が増えていくのだと思います。/
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USJのCMO森岡氏の著第3弾。
前作「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」をより深く、
そしてある意味マニアックに深耕した本格的な戦略・マーケティングの本。
限られた資源を適正配分し、目指すゴールに向けて、勝つための確率をいかにしてあげるか?
この単純な目的に対して、どう分析し、その結果に対して、どう動けばよいのか?
その方向性を実に納得感高く、説明してくれている。
自身のビジネスの振り返りや見直しの良い機会を与えてくれる良書。
後半の数式説明ページは、素人にはやや難しい・・・
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2016年。1番良かった本。会社内の仕事は周りの後輩、先輩、ベテランの強みの組み合わせしか出来ない。
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第1章 市場構造の本質
‐市場構造とは、ある商品カテゴリーにおける、人々の意思と利害と行動が積みあがった税帯としての業界のしくみの事。つまり「その市場における全体としての人々のやり方」
‐市場構造を決定しているDNAは消費者のプレファレンス(Preference)。Preferenceとはブランドに対する相対的な好意度の事であり、主にブランドエクイティ、価格、製品パフォーマンスによって決定される。
→市場構造は消費者のプレファレンスに依存していて、経営資源はすべてプレファレンスをいかにして高めるか、ということに集中するべき。
第2章 戦略の本質とは?
-経営資源の配分は好意度、認知、配荷に集約される。
-好意度→ブランドの質的な成長
-認知、配荷→ブランドの量的な成長
-認知率と配荷率の質とは?
-認知の質とは、消費者が認知している内容のこと。ブランド名だけを知っている人とその背景の売りなどまで知っている人とでは購入確率が異なる。
-USJの認知率を90%まで引き上げるために、USJV字回復に関する本を出版
-配荷率とは、市場にいる何パーセントの人が買おうと思った時に物理的に帰るのかを表す指標
-配荷の質を消費者のプリファレンスに合わせることが大切
-戦略の本質とは、市場全体の中で自社ブランドへの一人当たりの投票数をどう増やすのかを考えること
→数式上のMを高めるに等しい
-自社ブランドの市場全体におけるプレファレンスを高めることが目的であり、ターゲティング(カテゴライズなど)は手段にすぎない
-USJでは、プレファレンスを高めるために、裾野を広げた
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森岡さんの、哲学に圧倒された。
注目したのは、「組織の在り方」「目的へのコミットメント」の二つ。
森岡さんのすごいところは、一専門家としての高い実務能力といっしょに、それを生かすために必要な組織の在り方まで考えているところだと思う。そしてその組織が在るために必要とされるのが目的へのコミット。
自分も、専門家の卵として、これから実務能力に磨きをかけていかなければいけないのだけれど、最終的になりたい姿はまさに彼のような存在だ。ただアドバイスするだけでなく、実行ベース・アウトカムベースでコミットメントするには、組織として取り組まなければならなくて、いかに他者を巻き込んでいくかが重要になる。そしてその時こそ、「数字に熱を込める」ことが必要なんだ!!!常に目的という名のものさしを持ってチームのパフォーマンスを測りつづけて、適宜修正する。感情を配した戦略決定。
実務家として経験を積みながらも、チームプレイのために組織にとっての最上価値を常に頭に入れながら目指すことができるようになることが、目標です。
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数字関係なく書き手が熱くて読んでて面白かった。
ただ数字を出すだけじゃなく一つ一つに現実の例を当てはめてて「高校でもこういう授業あったらみんな食い付くだろうな」と思う楽しさ。
組織の話含め、出し惜しみなくここまで書いてくれるのかぁと感嘆した。
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USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
の数学マーケティング部門を説明した本書。
数学が苦手は私でも読みやすかった。がしかし、活用できるイメージがわかなかった。
段階を踏んで、数学マーケティングができるようなスキルをつけたいと思う。
まずは手初めに、確率論や統計学を学んでみる。
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★人は仕事を選ぶけれど、仕事も人を選んでいる
それぞれの職業につく人間の「属性」に、国境を超えて共通している何かがある
・市場構造を決定づけているDNAは「消費者のプリファレンス」である。
・プリファレンスに基づいた「Evoked Set (消費者の頭の中にある、買っても良いと思うブランドのこと。例: ヘアケアであれば、ラックス、ツバキ、ヴィダルサスーンなど)」で人々は購入している。
・市場の売上=延べ購入回数×一購入当たりの平均購入個数×平均単価
シェアは、「延べ購入回数」におけるシェア。
⇨つまり、我々が奪い合っているのは消費者のプリファレンスそのもの。
・経営資源の配分先は、Preference(①ブランドエクイティ、②価格、③製品パフォーマンス), Awareness(認知度), Distribution(配荷)に集約している。
(※Preference 最大100%の場合、認知率と配荷率が50%の場合、1 ×0.5×0.5=0.25まで下がる。)
①ブランドエクイティ
競合との相対で決まる。
ポジショニングや差別化は市場全体からMを増やすためにやっているという目的意識が重要。
→水や化粧品のように機能性(製品パフォーマンス)に差がわかりにくいカテゴリーは、ブランドエクイティに注力することが圧倒的に重要。
※USJの「映画だけのテーマパーク」のような意味のない差別化もよくある。
②価格
リーディングブランドの2割以上と高めの価格設定のプレミアム・プライシングは正しい。
継続的に顧客満足を創出するには必要だから。
一流のマーケッターの仕事は値上げしながらもMを増やすこと。
先にブランド価値を高めることで値上げが実行可能となる。
③製品パフォーマンス
よほど製品に自信があれば、商品サンプリングなどのマーケティング戦術が効果的。
・高級ブランドの場合は、マスマーケティングをしても効率が良くない。顧客一人当たりのマーケティング費用を増やして認知の深さを高めるマーケティングにする。
・ストアカウント配荷率と、店舗の売上規模やカテゴリー売上規模でウェイトをかけて修正した「ビジネスウェイト配荷率」
①自社ブランドがそれぞれの小売のプリファレンスを棚で満たせるか?
何SKUか、プロダクトミックスは小売店の顧客に合っているか、棚の有利な場所か、理想の価格設定か
例: コカコーラはフランチャイズ式で配荷率を上げた。
例: 北米販売チャネル企業を持った企業を企業ごと買収し、配荷率を上げる。
・既存顧客の購入回数を増やす垂直拡大より、新規マーケットの方が大きい場合は水平拡大で開拓する方が簡単。
・【注意】消費者を区切ってターゲッティングすることは、Mを増やすためであって、決して自社ブランドのMを狭めるためではない。
この本質を理解していないマーケターは多いように思います。ターゲッティングや競合との差別化、などの手段が先に立ってしまって、大切な自社ブランドのMを不必要に狭めてしまっていることが多いのです。
目的はあくまでも市場全体のプリファレンスを視野に入れて、自社ブランドのために市場全体のプリファレンスを効率的に獲得していく(Mを増やす)ことです。
・マーケティングは成功確率をいかにあげて勝てる戦略を探すこと
・売上を想定する7つの基本的要素
1. 認知率◎
2.配荷率◯△
3.過去購入率◯
4.Evoked Setに入る率◯
5.1年に購入する率×
6.年間購入回数×
7.平均購入金額◎
◎主にコントロールできる
・年間購入者の全世帯に対する割合
=認知率×配荷率×過去購入率×Evoked Set率×年間購入率
=75%×80%×60%×60%×60%
=13%
この洗剤の年間の売上
=総世帯数×1年に買う人×平均購入回数×平均購入金額
=49973(千)×13%×1.3回×420円
=35億円
★目標となる数値を入れて逆算してどこに投資して戦略を作るべきか検討する
(集客数1000万人を目標にした場合、
・キーとなるブランドエクイティは何になるか
・認知率はどの程度か
・1000万人の内訳(年齢別?性別?エリア別?通常チケットと年間パスの割合は?各種チケットの値段は?これを可能とするアトラクションとイベントの頻度は?必要な人材は?)を検討。
→同じ目標を全く違うやり方で達成するプランBを同時に考えてみる。プランBがヒントになったり成功する確率が高くなる場合もある。
P.101
★達成すべき目的があまりに高いところにあったときに、多くの人は目的を目指すことを諦めてしまうでしょう。あるいは目的として最初から意識できないことの方が多いかもしれません。その結果、自分の目に見えるものだけを目的として追いかけるようになります。今の自分にとって手の届きそうなものしか個人も企業も追いかけなくなるのです。
個人も企業もちまちまとした目的設定しかしなくなると、当然ですが日本社会は停滞していきます。
逆に、とてつもなく高く現実味の無い「目的」だけが掲げられていて、そこへたどり着く道筋が全く示されていない場合もある。どれだけ高くても階段さえ作れば必ず登れる。まずはそれを信じることです。
・人体の生理現象の中にテーマパーク来場と相関する何かがあるのではないかと考えて、基礎代謝量、血圧、心拍数、毛髪量、視力、聴力、筋肉量などの変化とテーマパーク来場の関係性を分析。
・人間は意思決定を避ける生き物。(例:ドナーの同意書)
・アングロサクソン系の組織がこれだけ優勢に人類の中で突出してきたということは、彼らが感情を排した合理的な意思決定ができる確率と無関係ではない。発想の視野がルールを変えるところまで及ぶ、西洋人の方が日本人よりも圧倒的に強い。勝つためには手段を選ばない。
・成功する確率が高い戦略を見つけられるか?そしてそれを選べるか?
・「人に好かれようなんてこれっぽっちも思わない」ことにする。
戦術の現場において、彼らの仕事が目的からズレている、あるいは期待値に達していない場合は、冷酷な鬼にもならねばなりません。
・製品を調査するときは必ず「トータルで見ること」を忘れない。
例: 洗剤は、プリファレンスの3つのドライバー、ブランド・エクイティ、価格、製品パフォーマンスのうち、製品パフォーマンスが重要。その中では、「汚れを落とす力」��「香り」、「すすぎのし易さ」が順に重要という分析があった。しかし、ライオンがトップであったのを打ち負かしたのは、1/3のサイズの洗剤を出したアタック。消費者はそれまでの大きい洗剤は重かったため、消費者にはいまや代替品として映らなかった。
・コンセプトテスト(ブランド名、製品の便宜、パッケージの写真、価格が載った商品広告を見せる)
買ってみたいと思いますか?
- 絶対に買うと思う、たぶん買うと思う、買うかもしれないし買わないかもしれない、多分買わないと思う、絶対買わないと思う
・コンセプトユーステスト
[コンセプトの部]
購入意向
買う理由・買わない理由
1年間の購入頻度
購入サイズ
1回の購入個数
価値
好きな度合い
他製品との違いの度合い
[ユースの部]
購入意向
買う理由・買わない理由
1年間の購入頻度
- 期待に見合ったかどうか
購入サイズ
1回の購入個数
価値
好きな度合い
他製品との違いの度合い
・消費者の購入判断は感情的である。
例: 洗剤も機能よりも香りで選ばれたり、など。
・消費者データを鵜呑みにして自分の信じることを変えるより、自分の主張の正当性を示すためにデータを使う方がましであるが、正しく収集されたデータを無視するのは危険。自分の主張とデータを照らし合わせ、つじつまの合う結論を導き出すべき。
・「コード」=ある言葉、商品、サービスの持つ無意識化したそれぞれの文化圏の意味のこと。
商品・サービスそのもの、および広告は、このコードと整合性があるとより効果的。
(例:アメリカ人にとって、金=「成功の証」、食べ物=「燃料」)
・扱っているカテゴリーとそのカテゴリーを含む枠組みの商品群「上位商品群」の本質(消費者の求めている便益)を見極める。(例:ビールの上位商品群はアルコール飲料すべて。)
・憧れの文化がまずあり、それを人は欲しがる(産業が後からついてくる)。
・需要予測:
予測しようとする事に出来るだけ似た状況の例を探し、最大と最小の幅を、ロジック、数学的知識、市場・商品カテゴリーの知識を総動員して考える。
→ 出来るだけ多くの点を考える。
→仮説、仮説に対する予測値、ベンチマークの実績値の3つのつじつまが合い、論理的にも感情的にもしっくりくるまで検証する。
(例:テーマパークの「距離抵抗」一人一人の住む場所によって行きたい場所が変わる距離抵抗を考慮しなければならない。
・買いうる確率(例):
月間の洗濯洗剤売上: イオン(商品扱いあり)¥2100、イトーヨーカドー(なし)¥700、ローソン(なし)¥200
店舗による配荷率: 1/3、33%
カテゴリー売上加重配荷率(当該商品に配偶する確率): 2100/3000、70%
・認知と時間の面積は来場に直線的影響がある。
認知率100%*1年時間100%=1.00
初日認知率0%で最後に100%の場合、100%*50%=0.5
認知率90%,時間97%の場合、90%*97%=87%。
来場意向に基づく可能な数の87%が訪れる。
・コントロール: 現状
テスト: 現状+新プロジェクト
・消費者テストの方法(BP-10: Brand Purchase in next 10 category purchases)
対象カテゴリーで最もよく売れている5〜6ブランドとテストしたい商品と合わせて最大7枚のコンセプトシートを準備。10回分の買い物をどれにするか決めてもらう。=コンセプトシェア(500人中200人が4回テスト品を選んだ場合:(4x200)/(10x500)=16%
・ユニットシェア=消費者の選択回数のうち、値段とサイズを考慮しないで販売される個数のシェア
数式: 185p. - 188p.
・消費者データ及びアンケート内容には重々気をつける。
質問者を喜ばせようとするなど。したがって、常にバイアスがあるものとして扱う。
大抵の場合、調査時よりも売上結果が悪い。アンケート時と実際の店頭での判断は違うから。
消費者データは、事前にどこかがおかしいと気づきにくいので非常に注意が必要。特に、新カテゴリーの場合、商品の大きさの印象が店頭とテストで異なる場合。25-30%プレミアム価格の場合(実際購入時の方がシビア。該当商品カテゴリーの価格弾力性を計算に加える。)
例: 1年間に何回洗濯剤を使うかの問いの答えが10回の場合、3〜4個程度Evoked Setには入っていることを考慮し、1/4とする必要がある。
そうでないと売上予測が4倍になってしまう。
→チェックとして、競合の類似品の売上などと確認など。
例: 値段による影響は店頭とアンケートで一致しないことが起こる。
例: 選択肢が同等か。りんご、バナナ、「夏」みかん
例: 票割れを起こさないか?(こんにゃく、ちくわ、卵、かまぼこ、の場合のちくわとかまぼこは票割れする確率が高い)
例: 冬に売れるおでんを夏に調査する。
調査の文脈や状況そのものが対象者の回答に影響します。
p.205-206
市場サイズ計算方法
★マーケティングを重視することを思い立った企業が、個人を会社組織の部品と考えて、より優秀な部品に交換しようと考えるケースはたくさんあります。しかし、その企業が既存の組織構造や意思決定システムをどう変えるかまで真剣に考えていることは非常に稀。
企業組織という機械が上手くいっていない時に、部品交換だけ少々しても大勢は変わりません。
なぜならば、ほとんどの場合は部品の問題ではなくマシーン構造自体の問題だからです。
もう一つは、その強力なマーケターが広告や売り方を改善するという狭い領域のみで、経営者にとって都合よく活躍してくれるだろうといった間違いの期待。強力なマーケターは、素直で従順ではなく、会社を勝たせるために会社レベルの意思決定にズケズケと踏み込みますし、間違ったやり方をしていれば徹底的に変革しようとします。
上司として最大の仕事の一つは、自分自身の認識を変えることで組織の人的資源を増やすこと。
・消費者プリファレンスを重視する組織:
部門間や個人間のしがらみをぶった切ってでも消費者価値としてのベストを押し通す、強力な意思決定の仕組みを人為的に作る必要がある。
マーケティング・営業 → マーケティングの下に営業
・学習する組織:
分析しない=やりっぱなし文化
・思考の多様性(人種や性別ではなく)を尊重する組織
★部署間には「役割の違い」はあっても、「上下や優劣」があるわけではないことを��織の隅々まで徹底して認識させねばなりません。
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市場構造を理解することによって、成功率の高い企業戦略を選ぶことができる。
市場構造を決定づけているDNAは、プレファレンスである。
プレファレンスとは消費者のブランドに対する、相対的な好意度のことで、主にブランドエクイティー・価格・製品パフォーマンスの3つによって決定される。
売上を伸ばすためには、プレファレンス・認知率・配下率を高める必要がある。
M=自社ブランドを全ての消費者が選択した延べ回数を、消費者数で割ったもの。
Mを増やす=プレファレンスが高まる
ここだけがコントロール可能。
全てがMを増やすための行動である必要がある。
どれだけ壁が高くても、階段(戦略)があれば登れる。
自分の視点を登りたい壁の上に持っていけるかどうかが大事。
人間は判断や意思決定をできるだけ避ける生き物。
「文化が先行し、産業はあとから付いてくる」は世の中の法則。
憧れの文化があって、それを人々が欲しがる。
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逆向きジェットコースターがとても面白かったので、次はもうちょっと理論的な話を勉強したくて購入。数学の公式は、ぼくの知識不足であまり理解できなかったけど、最先端の戦略とマーケティングがどういう土台の上でできているのか、が生々しく感じられ、知的好奇心を刺激されるとともに、そこにまったく追いついていない自分の現状にとても危機感を抱いた。数学勉強しょう
P021
私は市場構造を精緻に理解することに情熱を燃やし、「勝てる戦いを見つけること」と「市場構造を利用する方法方を考えること」に思考を集中しているのです。(中略)市場構造とは、ある商品カテゴリーにおける、人々の意思と利害と行動が積み上がった全体としての業界の仕組みのことです。
P022
プリファレンスとは、消費者のブランドに対する相対的な好意度のことで、主にブランド・エクイティー、価格、製品パフォーマンスの3つによって決定されています。(中略)プレファレンスが市場構造を支配するのは、小売業者も、中間流通業者も、製造業者も、最強の存在である最終購買者に従わざるを得ないからです。市場構造を決定漬けているDNAは、消費者のプレファレンスであることを頭のなかに入れておいてください。
P063
プリファレンスの垂直拡大よりも、水平拡大の方が成功する場合が多い気がします。
P075
戦略づくりは「つくる」というよりはむしろ「さがす」という感覚です。戦略は必ずそこにあるものだからです。
P179
我々が実際の予測計算をする時一番注意しなければならないのは、予測に使う仮説とその結果としての予測値が現実的に妥当かということです。個々の仮説の妥当性のみに重点を置く人もいますが、それは「非常に危険」だと思います。(中略)納得が行かない場合、通常次の2つの原因農地、少なくとも1つが当てはまります。1つ目は、各論のお互いの整合性が書けている、2つ目は、結論そのものが今までの自分の経験に合致しない。予測も同じです。(中略)いろいろな背景の異なるベンチマークと比較して、出てきた予測値に果たして妥当性があるか考えます。他の実績値と辻褄が合わなければなりません。自由主義市場においては、基本的に経済合理性が働いているはずです。世の中は辻褄が合うようにできているのです。
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久しぶりに読んでいて痺れた本。
今年の目標は統計の勉強を加えると決めた。
戦略をやっていると、常に、この方針が本当に正しいのか、と疑問を持ちながら進めることがある。
そのときに、課題特定をいかに数学的に行うのかが書かれている。
戦略やマーケティング担当には必読本。
この本を会社で勧めて、いろんな人に布教中。
幸いなことにデータサイエンティストに囲まれている環境なので、知識も深めたい。
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■確率思考のマーケティング
■序章
この人は自信満々なんだな。書き口はあまり好きでない。まあ本だからそこは無視すればいいか。
数学マーケティングを学ぶことを目的としてて、ビジネスは確率で決まっていて、その確立はある程度のところまではコントロール出来るってことなんだね。
マーケター及びストラジテストとアナリスト。おれにアナリストはたぶん向いてない。けどそれも知らないといけないというスタンスで読んでいこう。
■第1章
•目に見えるものは現象に過ぎず、なぜなぜなぜと本質を捉えること。そしてそれはほとんどシンプルだということ。
└そういうことを考える時間を確保することは大事なんだろうな。それを分析というんだろうな。まわりからみるとサボってるように見えるかもだけど。
•で、それは消費者のプレファンス=相対的な好意度(ブランド、価格、製品パフォーマンス)ということ。すべてのものは消費者に縛られていると。いまやってるネット広告もそうなのかなあ。広告ってなんのためのものなのかとか考えてみてもいいのかもな。そうすると楽しさがわかったりして。
■第2章
•ビジネスを拡大するには、プレファンスと認知と配荷だと。なるほどしっくりくる。広告はそのための手段だもんな。これはマーケティングの本だった。
配荷とは、市場の何%の消費者がその商品を買おうと思えば物理的に買える状態にあるかという指標だそう。
•そのバランスも実は難しいということなんだろうな。認知と配荷を試みた結果、プレファンスが減少するということもありえるから。
•認知と第一ブランド想起率の意味合いの違い
•caseとしてUSJのハリーポッターあげてたが、本の出版とインバウンド需要の安倍総理の来阪があったことをあげていて、あまりcaseとしてなりたってないんじゃないか笑
•消費者のプレファンスを伸ばす戦略の話。MとKの式があって、Mは投票数のようなもの。それを伸ばすやり方は、水平と垂直がある。投票する人を増やすか、投票する回数を増やすか。
•で、caseとして、USJの話。これはわかりやすかった。入場料金とかの兼ね合いが気になってきたけど。シンプルにMを伸ばすためには。を考え抜いた結果なんだね。
■第3章
•マーケティングは出来るだけ確率をあげないといけない。
確かに結局のところはやってみなきゃわからないのかもしれないが、実行する上で、その確率は担保できないとな。ただの実験じゃあるまいし、ビジネスなのだし。
•認知率×配下率×過去購入率×エポークトセット率×年間購入率
→目的)総世帯数×1年間に買う人×平均購入回数×平均購入額=年間売上
•差別化などはあくまでMを増やすためのものだと肝に命じること。
自己満になりがちだもんな、尖ることって。
•製品パフォーマンスはリピートかトライアルかによって変わる。なるほどね。ぼったくりバーはトライアルにフォーカスした結果だわな。
•「マーケターの仕事は値上げしながらもMを増やすこと」と断言してる筆者に感心した。
プレミアムプライシングは、まわりまわって経済を良くするという背景のもとね。
牛丼屋とかまさにその逆だよなあ。
■第4章
•ここで急に実務的なビジネス論が展開されてきた。リーダー論とか。
•左には冷静さ。右手には情熱。とこういうのは言われてきた。言われてきているということは、それはそうなんだろうな。その方法を知りたいとか思うけど、否応なくそういうものなのかもな。
で、それをするしないを選ぶのは自分。そういう環境になったときに、するしないを一時的な気分で決めるのではなく、逃げずに決めていくということなのかもな。
そういう環境にないときは、それはそれで良いのかもしれないとも思う。
一時的な気分でそれを取りに行っても、本来の意志と反するなら、きっと自分自身では納得いかなくなって、トータルでみてうまくいかないということになる。
と、最近は思っている。
■第5章
•この章から7章までは今西さんによる市場調査の話。一度読んだだけでは理解できない。
そういうものなのかと捉えておく
■第6章
•需要予測の方法と実践について。これはテキストで読んでもある程度の理解までしかいかないな。こういういうのは自分で体験しないとわからないと思う。
けど、ハリーポッターの例を読み込むことで、理解までは促進できる。知っているというところまではもっていける。
•具体的なテストの例もあるので、じっくりと読み込むのも良い
■第7章
•消費者データについて。気に留めておくべき大事なのは3つ。代表性があるか。必ず誤差を含むということ。聞き方や状況によってバイアスがかかること。
•未来にかかわるデータは絶対値はあやしいが、相対値はわりと正しい。好き嫌いの順番は変わらないから。
けど、注意も必要。値段による影響はどうか。選択肢が同等に比較できるか。票割れを起こさないか。
•まとめをしっかり読んで理解するところからだな。言ってることはわかるという状態
■第8章
•組織論。これまでの論を実行するための組織について説明している。
こういうところまで説明するのは、きっと実務経験者だからできたことなんだろうな。
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途中部分まで。
経営資源の配分先は、
・Preference(好意度)、Awareness(認知)、Distribution(配荷)の3つに集約される
・問題のあるビジネスの大抵は、認知と配荷にある。
・製品の年間売り上げ
①年間購入者の全世帯に対する割合
認知度x配荷率x過去購入率xエボークトセット率x年間購入率
②売り上げ
総世帯数x①x平均購入回数x平均購入金額
・意思決定に感情は邪魔になる。アングロサクソン系は、サイコパスである傾向。合理的に準備して、精神的に戦う。