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○ 総合評価
シリーズ2作目だが,1作目とはかなり雰囲気が違っている。1作目は,本格ミステリテイストの作品だったが,2作目は本格ミステリ的な要素は陰を潜め,冒険小説的なエンターテイメント作品になっている。
アルセーヌ・ルパンとルパンが盗み出した「ファントム」すなわちオペラ座の怪人チームが,80日間世界1周を成し遂げた男フィリアス・フォッグが所有している「最後から2番目の夜」というダイヤを盗むという予告がされる。
フォッグは,ダイヤを守るために,シャーロック・ホームズと輪堂鴉夜が探偵として雇われる。更に,保険機構ロイズの諮問警備部のエージェントが派遣される。
そして,モリアーティ教授が率いる「夜宴」のメンバーも人狼を探し出す鍵である「最後から2番目の夜」を巡る争いに参加する。ルパン,シャーロックホームズ,輪堂鴉夜,ロイズ,夜宴の5つ巴の勢力による「最後から2番目の夜」を巡る争い。かなり良質なエンターテイメントに仕上がっている。
物語は前半の「怪盗と探偵」,後半の「夜宴」に分かれている。前半は,解答と探偵というタイトルどおり,主にルパンとシャーロックホームズの知恵比べがメイン。真打津軽とルパンの小競り合いなどもあるが,基本的にはルパン対ホームズ。そして,この対決は,本家「ルパン対ホームズ」のように,ホームズがルパンの噛ませ犬っぽい立ち位置になっている。ホームズは「最後から2番目の夜」が入った金庫を守るために,「最後から2番目の夜」がある部屋の鍵を破壊。これがルパンの策略で,ルパンは水責めを行う。ルパンはホームズを出し抜き「最後から2番目の夜」を盗み出す。そこから物語はミステリから,格闘・闘争シーンに移る。「夜宴」のメンバーがフォッグ邸に突入したところから,後半に突入
ロイズの第5エージェントであるレイノルド対ルパン対真打津軽の三つ巴。ロイズの第7エージェントのファティマ・ダブルダーツはファントムを追う。ホームズと輪堂鴉夜はアレイスターと遭遇。吸血鬼のカーミアと馳井静句が対峙する。
モリアーティとヴィクターがアレイスターと合流。モリアーティとホームズ,輪堂鴉夜が出会う。
レイノルド,ルパン,津軽がいた場所にはファントムとファティマが現れ,更に切り裂きジャックが現れる。切り裂きジャックはあっという間にファティマを殺害とレイノルドは瀕死の状態になる。切り裂きジャックと真打津軽の戦い。切り裂きジャックが圧倒的優位な状況だが,津軽は最後から2番目の夜を切り裂きジャックから奪うことに成功する。
ルパンは,最後から2番目の夜を奪うために堀の水を地下に流していた。これは逃走路を確保するためでもあり,その逃走路から夜宴のメンバーも逃亡
最後にホームズと輪堂鴉夜は,紫外線を利用し最後から2番目の夜の暗号の謎を解き,人狼の居場所が「牙の森」だと知る。夜宴もその情報を得ている。次の話は人狼を巡る争いか。
キャラクターが生き生きと描かれている上に,話のスジが非常に秀逸。青崎有吾は,本格ミステリも見事だが,漫画の原作を真剣にしたらとんでもない傑作ができるかも。最後まで��常にワクワクして読むことができた。
シャーロックホームズ,ルパン,ロイズ,夜宴と輪堂一味が人狼をめぐる争いという次の展開も期待できる。途中盛り上がり過ぎて尻すぼみパターンになる可能性もあるが,最後まで盛り上がれば大傑作になるだろう。
この段階での評価は★4で。十分に楽しむことができた。
○ サプライズ ☆☆☆☆☆
エンターテイメントだが特にサプライズ要素はない。
○ 熱中度 ★★★★★
話のスピード感もあり,最後まで盛り上がる。登場人物が生き生きと描かれており,ルパン対ホームズ,ホームズと輪堂の絡み,ルパン対津軽,静句対カーミラ,切り裂きジャックの登場,モリアーティとホームズ,輪堂の再会など最後まで一気に楽しめる。★5を付けれる。
○ インパクト ★★★☆☆
文句なしに面白い。ただ,とびぬけたインパクトはない。
○ キャラクター ★★★★★
シャーロック・ホームズも,ルパンも既にしっかりしたキャラクターができており,素直にそれを踏襲している(ルパンは,ルパン3世っぽい気もする。)。
ロイズのメンバーや夜宴のメンバーもきっちり立っており,輪堂,津軽,静句も,アンデットガール・マーダーファルス1でしっかり描かれている。キャラクターとしては十分に描かれている。★5で。
○ 読後感 ★★★☆☆
起承転結でいけば承。起承転結の「承」でここまで面白いとは・・・。これが更に盛り上がっていけば傑作になると思うけど,ここがピークの可能性もあるかも。
この段階での読後感は付けれないので読後感は良くも悪くもなく★3で。
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鳥籠使いとルパン、ホームズの頭脳合戦が面白い。ちゃんと伏線も敷いてあるのがさすがである。
教授一派も豪華メンバーの強者揃いでこの先の展開も楽しみ。
最後に出て来たのは誰だろう。
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不死と鬼、さらにルパンにホームズ、ロイズのエージェントが出てきてますます胡散臭い登場人物たちだが、内容はミステリにアクションで前作を上回る迫力。1巻は2015年12月、2巻が2016年10月発売で、2020年6月現在において3巻が未だに出ていない。
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一巻に続いて。
ちょっとくどい。
いかにもなキャラクターが勢揃いで、ベタな展開が続くのはこの作品の味なので良いのだが…描写もベタすぎて少し疲れる。予想外な展開はない。
一巻の方がまだよかった。
一巻は探偵が色々な事件を解いていくオムニバス的に続くのかと思いきや、2巻ではなんか強大な敵(キャラがキモい変態なのは作者の好みだな…)が出てきて探偵たちは実質敗北する。
マンガとかアニメでは壁にぶつかって、それを乗り越えてという展開が熱いのかもしれないが、ミステリ小説では求めていなかったので合わなかった。
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変わらず軽快な会話が楽しい。鴉夜と津軽の敵の正体が徐々に明かされていく。これでもか、というくらいオールスター出揃っているけど、私は楽しく読めた。ワトソンが意外と使える奴だったのは、ワトソン本人が書いてない話だから?作者がワトソン好きなのかしら。
これ、ずーっと3巻出てないのは知ってて読んだので、2巻で終わるのかと思ってたら、ようやく3巻が出るんですね。ずっと待ってた皆さん、おめでとうございます。裏染天馬も待たされてるけど、これもなんだね。
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新たな登場人物が有名人だったこととどこか癖のある人柄でキャラがたっていたので面白かったのと前回と違い続き物なので次回が楽しみ。
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ロンドンにMのイニシャルの杖の手がかりを追って来た鳥籠使い一行、怪盗のルパンからフォッグ邸の黒いダイヤを狙う予告状が届き、その警備を任された。しかし、警備を任されたのは自分たちだけではなかった。ブラックダイヤに集まる新たな劇の勝者はだれか?
シリーズ1では鳥籠使いと教授一派が少し出る程度だったが、今作は鳥籠使い、怪盗ルパンいちみ、ホームズたち、保険機構ロイズのエージェント、教授一派と登場人物が大幅に増えた。前半はブラックダイヤの攻防戦。いかに盗むか、いかに守るかの心理戦でお互いの知識と経験、先の読み合いが展開されて、誰が自分の目的を達成できるか分からないのが楽しい。後半はブラックダイヤを巡っての戦闘が勃発、教授一派が胸クソ悪いことこの上ない。反則的でかなり強引な展開になったのが残念だった。
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ブラックダイヤをめぐって、鳥籠使い、ルパン、ホームズ、教授一派(切り裂きジャックやカーミラなど)が戦うエンタメ小説。
有名なキャラクターたちがわんさかでてくるのでそれだけでも楽しめる。
あまりにたくさんのキャラを出してるから雑な扱いになるキャラもいるかとおもいきや、みんなに出番や特色があってよかった。
ミステリ要素は薄くほぼ戦闘シーンだけど、もしアニメになったらこうだろうなという映像が脳内でイメージしやすく楽しかった。
ミステリ要素薄めといっても、ルパンとホームズの攻防戦は良い頭脳戦だったとおもう。
ルパンの手口はお見事。
三巻はどうなるのか楽しみ。
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宝石をめぐってルパン対ホームズの対決のはずが。
鳥籠使いとロイズ保険機構が乱入。その上謎の集団まで。
バトル場面が多く強いもの同士が戦っているので迫力があり面白かった。続きが気になる。
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シリーズ2作目。今回の舞台はロンドン、ダイヤを狙うルパンvsホームズに鳥籠使い一行、ロイズ保険機構のエージェント、そして謎の教授一行…
登場キャラクターが多くて、前作より読むのが大変だったけどシリーズの続きが気になる…
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原作のホームズとエリックが推しなので、彼らが登場するだけで楽しい。
少年漫画にありがちな、戦闘力のインフレがおきかけているのが心配。
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何でもありの超エンターテインメントミステリ!
ホームズ、ルパン、ファントム、ジャック、何でも来い。前半はお宝をめぐっての推理攻防戦、後半は異能バトル。個性豊か過ぎる周りに引けを取らないメインキャラの濃さ。圧倒的な面白さ。
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前作での伏線が少し回収された今作。
謎の人物の名前が明かされたり、新たな人物が現れる度「こう繋がってきたか〜」と思わず声が出てしまいました。もう夢の共演の世界‼︎
「ホームズ」と「ルパン」を登場させたからにはチープなトリックでは満足しないぞ!という私の気持ちを見事に凌駕する大胆なトリック!緻密な頭脳戦!
「なるほど!」と納得させてくれます。
そして宝をめぐっての異種格闘技戦!戦闘の構成、描写が上手く、読者を飽きさせない!
前作よりかなりエンタテインメント性があがり、次回作への期待も膨らみました。
個人的な好みですが、もうちょっと登場人物に重厚感欲しいかなー?
登場人物達の「原作」を読んだ事があるからか、ライトに振り過ぎかなー?と感じました。原作のおどろおどろしい感じも欲しかった。
星⭐️は前作と同じ3個ですが、前作よりも上の4に近い3!
次回作は「このミス」でも高く評価されているのでかなり楽しみ!
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80日間世界一周を成し遂げたフォッグ氏の持つダイヤを巡って、鳥籠探偵(不死の生首)一行とシャーロック・ホームズとワトソンが、アルセーヌ・ルパンとファントマと攻防を繰り広げると思ったら、ロイズ保険機構のとんでもないエージェントが加わり、最後にはモリアーティ教授と吸血鬼カーミラ、人造人間、魔術師、切り裂きジャックが乱入して、無茶苦茶な戦いになって仕舞う。どいつもこいつも怪物だらけで、戦い方も人間離れしているのだ。呆れるうちに、あれよあれよと終わってしまう。半鬼半人の超改造人間を抱えるモリアーティ教授一行って最強じゃん。いったいこれからどうなる?不死の輪堂鴉夜は首から下を取り戻すことができるの?
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読むのに前作から間が空いてしまい、所々「誰だっけ…?」もありましが、かなり面白かったです!
ミステリ要素もしっかりありますが、前作より薄めかな。どちらかと言うと心理頭脳戦な印象でした。
ルパンのキャラがとても好き。今まで気が付きませんでしたが、実は王子様に弱かったみたいです←
相棒のエリックとの関係性もとても良くて…。他のキャラも含め、相変わらずとても魅力的なキャラクター達でした。
一応ミステリ小説( ? )の立ち位置( なのかな? )ですが、どちらかと言うと戦闘描写多めで少年漫画読んでる気分に。スピード感も迫力もあり、夢中でページをめくりました。静句ちゃんの武器がいまいち想像つきませんでしたが、読み終わったあとに表紙を見たら書いてありました。なるほどなるほど( '-' )
次々と有名な方の名前が沢山出てきましたが、日本史オタク( しかも平安から鎌倉時代オタク )なので『藤原定家』の名前が出てきて大興奮しました。笑
次は人狼ですね!
続き買ってあるからこのまま読もうとおもいます!