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ドイツ人ジャーナリストがイスラム国に入ってのルポ。イスラム国内の実際がよくわかるし、いかに戦闘員が流入しているのかや、米軍やシリア政府軍の空爆、無人機の飛行などがリアリティをもって書かれている。
イスラム国と西側の主張するところをそのまま両論併記ではなく、西側の欺瞞にもイスラム国のイスラムとの乖離にも鋭い批判を向けていて大変勉強になる。
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まず準備段階から始まってイスラム国内部にまで入り無事帰還するまで、なので実際の接触部分は僅か。それだけでも十分に緊張感は伝わる。緊張感しか伝わらなかったというか。
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2014年12月にジャーナリストとしてISの認可のもと、10日間IS国内を取材した著者のルポ。ISの戦闘員たちへの取材や、ISの支配下の町の様子・人々への取材の様子などがリアルに描かれる。人々に取材するときも戦闘員が立ち会っていたので、どれだけ一般の人が本音で語っているかというところは心もとないけれど、貴重なルポな気がする。
この取材時から2年近く経ち、戦況は変化しているけれど、ISの目指すもの、そして、それに対抗する西側など他国の政府の姿勢などは変わっていないような気がする。
著者のように双方の話を聞こうとすること、暴力ではない解決方法を探そうとすること(交渉も含めて)。そういった努力が、ISはもちろんのこと、西側諸国にも全然できていないように思われる。話し合いなんかじゃ何も解決しない、というのもあると思うけれど、暴力では余計に解決できないんじゃないか。そういう思いを新たにした、1冊でした。
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ISのカリフから生命を保証する文書を取り付けて、とるこから国境抜けてISに。そこは、まさに1つの国だった。100万人都市だってあるのだから。戦士はみな大切に扱われているなど。
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ドイツ人ジャーナリストがISの内部に入って取材をする。そのための準備から帰国までに起こったことの記録。真実を伝えてほしいとインタビューに応じる様子には嬉しくなったけど、まあ話がかみ合わない。コーランに書いてあること(著者の解釈)と実際にISの人たちがやっていることがどう考えても一致せず著者もそこを追求するが、返ってくるこたえは論点がすり替わっているように感じた。人は見たいものを見て、信じたいものを信じる。どこまでいっても平行線だし、攻撃すればするほど頑なになる。アメリカが善かと言えばそれも違う。
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ドイツ人ジャーナリストのユルゲン・トーデンヘーファーが如何にしてISの内部を取材できたのか、そこまでの道のりと実際の取材の様子が記録されている。
「イスラム=悪」というイメージは西側諸国が作り出したものであるという主張は、確かにそうだろうし、ISの主張するイスラム教が間違っているという意見も、その通りだと思う。
両側をするどく糾弾する著者の視点は、なかなか鋭いものがある。