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いわゆる「毒親」と呼ばれる母親とその娘の物語です。決して読んで楽しい気持ちになるような本ではありません。でも、一体親子って何なんだろう、じゃあどうすればよかったのと叫びたくなるような本だと思いました。
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2016/7/10
毒娘と聖母。
「子を正しく安全な方向に導いてやりたい」
そう思って育てていても、子どもにとっては口うるさく干渉された、束縛されている、と感じる。
友人や恋愛関係であれば関係を絶つことができるのに親子間だと簡単にはいかない。そこが問題で、なんでも親のせいにしてしまうのかも。
かといって、虐待や犯罪になりそうなくらい酷い扱いをする親もいるし、一概には言えないよね。
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6話の短編集
読みやすい文章で、するすると読めるのがいい所。
様々シチュエーションで、揺れ動く心の動きが楽しめます。
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短編6編。姉と妹、蚤取り。脚本新人賞の3人は誰が生き残るのか。男と母娘。優しい人はストーカー?毒親告白。毒娘。
先が気になるし、短編なのでさくさく読めるのですが、気分が暗くなります。似たようなテーマで書かれているので、後半に行くにつれてまたかという感じがしてしまいました。
主人公の思いと相手の考えが描かれているので、実際は相手がこう思っているのかも。。。と人間不信に陥りそうです。
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母と娘をめぐる確執を描く6つの短編。
湊さんお得意の告白形式で始まる。一つの事象も語る人がかわるとガラリと違う側面を見せ、真実は一つではないと痛感させられる。
母にとっての真実は、娘にとっての真実ではなく、周りを取り巻く人々にとってもまた、真実は別の所にある。
毒親は果たして本当に毒親なのか?
誰が見ても毒になる親ならわかりやすい。でも、どこまでが子供思いの親でどこからが毒親なのか?一体どこで線を引くのか、誰が判断するのかとても難しい問題だと思った。
終始、心にやすりをかけられているような気分で読み終えた。
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第155回直木賞候補作だけど、最後に回して正解。
想像通り、普段自ら進んで読まないジャンルだった。
そういう意味では良いきっかけ。
一つの出来事に対して、
語り手の独白と、別の人物の視点
(もしくは事実)でそれぞれ印象が違う話ばかり。
おそらく作者の意図なのだろうけど、
各人物の思考回路に対して気分が悪くなる。
状況が状況だからそうせざるを得ないのだろうけど、
思考が閉鎖的というか、飛躍しているというか…。
ドロッとしている教訓じみた話。
現実にもこういうシチュエーションがあるかもね、
と感じつつ、実際に各話のようなことが
身の回りで起きると、進んで関わりたくないとも思う。
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相変わらず濃いです
湊かなえさん
背中がぞわぞわします
短編6篇
つながっているのもあります
姉妹、男女そして母と娘
毒母
良かれと思って必死で生き育てたわが子
でも毒母
か
≪ ミステリー 愚かで愛しい 人の生 ≫
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短編6編。イヤミスを読んでおいて読後感に文句をつけるのもアレなんですが、やっぱり気持ち悪い物は気持ち悪いですな(笑。ただ、タイトルになっている2作は連作で、なるほどと感心させられました
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自分自身も、母親との関係にコンプレックスがあったり、疑問に思うことが多く過ごしてきたのと、自分自身にも娘が生まれたので、これからの関係性を考えるために読んだ。
200ページくらいまでは、面白くないかな?と感じていたが、200ページ以降のホーリーマザー終盤で、考えさせられることが多く、心の中がドワッと温かくなった。
人と比べる必要はなく、娘を自分なりに愛情たっぷり愛すれば良い。
人と比べる必要はなく、おかしいと思うことはたくさんあるけど、今までのこともこれからも母に感謝すれば良い。
時には難しいこともあるかもしれないけど、できるだけ多く愛情と感謝を持てれば良いな。
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母と娘の関係をメインとしたイヤミス的短編集。
「マイディアレスト」
「ベストフレンド」
「罪深き女」
「優しい人」
「ポイズンドーター」
「ホーリーマザー」
の6編収録。
独白的構成、視点の違いによる状況の乖離、思い込みによる破滅といった作者の得意な手法が名人芸のように集約されていて、どの短編も完成度が高いと思います。
母娘関係ということで、母子家庭者が多かったのがちょっと残念で、もう少し引き出しを多くしてほしいところです。
「ポイズンドーター」と「ホーリーマザー」だけが連作となっていますが、「ホーリーマザー」は書下ろしということで、「ポイズンドーター」に込めた真意の釈明的な感じもして、「ポイズンドーター」の価値のためには、特に書き下ろさなかった方がよかったかもしれません。
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良かれと思って人にしたことが有り難がられるどころか、迷惑だ・害悪だ・押さえつけられられていた、と言われたら自分ならどう思うだろうか。
大小はあるが、きっと誰の人生にもどの局面にも潜むこの恐さ。
こういうのを描かせたらこの人は上手いと思う。短編でもその恐怖を感じられるのだからすごいのだ。
最近では母娘を扱うテーマのものを自然と自分にあてはめてしまうことも多くなった。
そしてふと我に返り気が付く、私が母親にしたことはこんなにも酷いことだったのかと。
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あれ?意外とここの評価低い?wお母さんだと読むの辛いかもなー。わたしは普通の二十代女子なので、他人事として楽しく読めた。
最後の行まで読んだとき「え?え?本当はどっちなの!?」って軽く混乱w捉えた人によって真実は変わる。どっちが真実であれ、読み手としては面白かった。”勘違い炸裂ストーリ”って感じかな?語り手によって捉え方が違うからどっちを信じようかなーwって迷っちゃうw
読み終わったあと作者が誰か見たんだけど、「あーさすがw」って思ったw『告白』『往復書簡』も面白かったもんね~。状況描写が全然なくて、ほとんど語り口調で進むからめちゃくちゃ読みやすいのね、この人の作品。読書久々でも入りやすい小説。ただ、いかんせん殺しが起きる話だから、好き嫌いはあると思うけど!w
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どのような深さの愛をどのように与えれば、相手にそれが「愛」として届くのだろう?自己ばかりを見つめた先にあるものはポイズンなの?もやもやした感情が渦巻く作品。
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原点回帰と銘打った6編の短編集。どれも作者ならではの毒があるので、この作者の本を読んでみたいと思ったら読みやすくて最初に読むには良いかもしれない。母親と娘の連作は「視点を変えればこうも変わるか」という点が面白いのだが、ドロドロしている割にどこか軽い感じがしないでもない。あくまでも娯楽小説として気軽に読めば楽しめると思う。
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自分と比べ自由に育った妊婦の妹を叩き殺す姉
「マイディアレスト」
念願の脚本賞に入賞したが大賞にノミネートされず悔しい思いをしたその気持ちを表そうとする「ベストフレンド」
男が無差別殺人を犯した。その男と幼少期に一緒のアパートに住んでいた女が警察に出向き彼の生い立ちを話す。
「罪深き女」
人に関心が無い為、優しい人といわれた女が殺人を犯す
「優しい人」他表題作の6篇の短編集。
どれもぞっとするような内容ばかり
人間の嫌な面ばかりで気分は悪くなるが
どれもそれなりに面白い。
特に表題作が私的には良かった。
毒親ものって結構あるが
両方の立場にたってみて最終的に
バカみたい!と言い放つラストは爽快。