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ネット業界20年の最先端を走り続けてきた著者の、その本質や内側が垣間見れるテンポのいいエッセイ。
そうでありながら、人とのつながりを説き、又酒飲みであるところがおもしろい。
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中川氏の事はTBSラジオのセッション22で聞いて知りました。ただのよっぱらいだと思ってましたが、ネットの黎明期から仕事してたことが、ラジオでの強気な発言の裏付けだったんだと少し納得。
半生を綴りながら、ネットの立ち上がりから普及の今までの歴史もその時の人物をベースに書かれてるのでネットの歴史としても読めます。
しかし、本人のネット上のキャラクターからは想像つかないくらいおとなしい(落ち着いた)文書を書くんだね…
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個人的にはすごく好きな本。変に期待させず、正直に丁寧に伝えようとするとどうしても言葉の表現がストレートになってしまい、受け取る人にとっては嫌な気分になるんだろう。
そんなものは当然なのがもっと浸透してほしいが、それはさておきとにかくメシを食うということは、特にWebの世界ではどういう事なのか、他の業種と何が違うのか、読んで把握できると仕事がしやすくなると思う。
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ネットが広まっていく過程を自分の体験をもとにして語っていて分かりやすい。
最後は固有名詞が多すぎて、
知っている人なら、つながりの醍醐味を感じられるのかもしれない。
ネットで有名になった人たちと言うのは多数いると思うが
ひとつの事例を知ると、
今の膨大で、とらえられない規模の世界にも
始まりがあって理由があったんだと分かる。
ネットニュースをはじめとして、
更新の頻度と記事の多さを思うと
どうでもいい内容、どうかと思う参照先、
反応として挙げられる事例の薄っぺらさ、
文章の拙さ、
どれも致し方ないことなんだろうが、
いつのまにかそういう単純で分かりやすく本当にそうなのか検証も甘いようなネタと
瞬発力だけの無責任な反応に埋もれて、
世間の雰囲気が作られてってしまうのかなと不安になる。
今もこの先も、
誰がどこまで網羅できるのか、
広がりすぎた世界を整理し説明してくれる人が
求められるように思う。
他にもたくさん著作があるようなので、つまんで読んでみるつもり。
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冗長なネット周辺にまつわるエッセイ。文章はうまい。惹き込まれはしないが、読み続けられる。タイトルの答えがどこに書いてあったのか斜め読みでは見逃した。結局、著者自身もどっぷりネットにはまったバカの一族のように思えた。
高校、大学で情報工学と物理学を学び、文章とは何か意味のあることを書くものと、私は思っている。大袈裟にいうなら、自然科学の真理の探究に関する記述以外は、意味のない文章だ。例えば、週刊誌に出てくる延々と続く叙事文など、読むに堪えない。本書もそれである。
本書はネットに関するここ20年の歴史書である。その渦中にいた著者による叙事的エッセイ。何か抽象化した結論が述べられるわけでもなく、未来に関する予測が述べられるわけでもなく、思いがつづられるわけでもない。ましてや金儲けの仕方やネットを使いこなすコツがわかるわけでもない。こういう下らない人間(他意はなく率直な私個人の主観的人間評価)がネットに限らず世間には大勢いて、またネットでもそういう人物が楽しく毎日を営んでいるということがわかった。
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アル中とか炎上とかお騒がせ系のネットニュース編集者・中川淳一郎氏の仕事の足跡。
なんとなく知っているつもりでいたが、僕が彼を初めて知ったのは「ウェブはバカと暇人のもの」であり、そのとき自身の足跡を消しているようなことを書いてあったと思うので、知らなくてしかたないか。
で、その「ウェブバカ」の制作譚では、若い編集者の有能ぶりが光っている。「ググレカス」という言葉を冒頭に持ってくるところ。編集長に図らず内容をOKするところ。そしてこのタイトル。当初は「ネット敗北宣言」なるタイトルだったというから、やはり新書はタイトルがデカい。
本書はネット黎明期、モデムがついててガーガーいいながらネットに繋げる、なんていうあたりの話が出てきて、当然おっさん向けなのだが、いつのまにかネットは女子を含んだ若者が闊歩するようになっていた。おっさんはそういう新参者に追われてネット界では地位を下げている。
あとがきに「オレ、ガラケーだからLINEできないんだ」という話がある。今日は終電があるから…という女子のように。その情報にアクセスできるデバイスを持っていない、という言い訳は素敵だ。ウェブで飯を食う、というのは、黎明期の「制作」から明らかに趣が変わっている。結局のところ話題になる、ということが必要のようだ。ウェブ業界の人は、本書にもあるようにしょっちゅう顔を合わせて何かしているように見える。東京のメディア、それがウェブ。なんちて。