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トクホ誕生から25年、機能性表示食品の登場から1年。
その驚愕の実態!!
「脂肪の吸収を抑え、排出を増加させる」トクホコーラ。「10分のジョギングと同じ消費カロリー効果がある」高濃度茶カテキン飲料。「体に脂肪がつきにくい」中鎖脂肪酸を含む食用油。「腸内フローラを良好にし、便通を改善する」ビフィズス菌配合サプリメント。国の制度によって「効能・効果」を大々的にアピールするトクホや機能性表示食品などの「保健機能食品」。“根拠”とされる論文を解読してわかった驚きの実態とは?
誇張された宣伝文句を“誤読”しないためのヒントも満載。
コラーゲンが潤すのは「お肌ではなく喉」だった
ふつうの豆乳とトクホ豆乳の中身はまったく同じ
「体脂肪を減らす」お茶で体重が増えた
「内臓脂肪面積を減らす」ヨーグルトで体脂肪率が上昇した
血糖値が上がりにくい人は「食後血糖値を抑える」青汁で血糖値がむしろ増加した
「効かない」だけじゃない。実は危ない「10の理由」――。
有害物質を含むものがある
医薬品成分を含むものがある
一般的な食品成分でも病態によっては有害作用をもたらすことがある
抽出・濃縮・乾燥等による特定成分の大量摂取が問題を生むことがある
高齢者の代謝に過剰な負担を強いる
医薬品利用者における薬剤との相互作用が起こりうる
食生活の改善を錯覚させる
生活習慣の見直しが不要と錯覚させる
治療効果の過信で医療を軽視する
非食品の食品化
論文を読み解き、メーカーに問いただしてわかった、
「効果の限界」と「隠されていた不都合な真実」――。
それでも、買いますか?
著者紹介:高橋久仁子(たかはし・くにこ)
群馬大学名誉教授。一九四九年生まれ。日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士課程卒業。東北大学大学院農学研究科食糧化学専攻博士課程修了。農学博士。氾濫する健康関連食情報を「フードファディズム」という視点で読み解くことの必要性、ならびに食生活領域のジェンダー問題解決の重要性を提唱している。
高橋久仁子さん講談社ブルーバックス既刊本
『「食べもの情報」ウソ・ホント―氾濫する情報を正しく読み取る』
http://booklog.jp/item/1/4062572311
『「食べもの神話」の落とし穴―巷にはびこるフードファディズム 』
http://booklog.jp/item/1/4062574187
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世の中に溢れる健康食品やサプリメント。これらの効能に関する商品説明を、元になるデータや論文を検証した上で問題点を指摘している。
著者が言うように、これらの商品説明は不足な点が多く、表示されたデータが誤解を与える手法をとっていることは事実だと思う。しかし商品の持つデータを商品説明で開示し、この商品の効果は不明な点も多く限定的だがそれでもよければ購入してくださいで、その商品が売れるはずはない。商品説明の手法は売らんがためにメーカ側からは当たり前であり、効果がまったく期待できない嘘でない限り問題視するには当たらない。ただ、最近の健康ブームで健康食品などは多種多様になってきており、購入する側からすると宣伝文句に踊らされない何らかの指標が欲しい。しかしこれをメーカー側や販売店に求めるのは無理な話だから、第三者の健康雑誌等が客観評価すれば良いと思うのだが。
ここで指摘された商品の一つを愛飲しているが、私には効果はあった。
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確かにこれを食べたら痩せる!活力がわく!若々しくなるといったうたい文句が
多すぎる。
効果はあるが、現実的な量ではなかったり。
特定保健食品の「寄与することが期待できること」という曖昧な表現を使ったり。
誰かの利権が絡んでいるんだろうなと想像できる。
健康食品と言われているものには有害であるものもあると著者は10の理由を挙げ
ている。
有名なヘルシアやメッツコーラなどをデータを使って論評している。(数字遊び)
結論は「ふつうに」食べる。
バランスよい食事を!ということですね。
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プラシーボ効果というのもあるので、適度に「健康食品」を口にしても良いと思う。水素水とか、マイナスイオンとか、○○ダイエット、等々と同様に何気に好印象を与え購買意欲をそそらせる物が多いと感じるこの頃である。宣伝している効果はなくても構わないが、決して報じることのない悪影響が無い事を切に祈る。良いと信じて採りすぎちゃう人は案外多いから。
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現代日本に氾濫する、健康食品詐欺の一翼を担う「国のお墨付き」。どうぞこの本がベストセラーになって、この業界が一掃されますように。
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実にまめに一次情報にあたってくれており、頭が下がる。トクホ・機能性表示食品の根拠のいい加減さを誠実にバッサリと暴く。健康不安、恐怖を日常生活レベルで延々と刷り込まれた結果、このような不誠実な商品が跋扈するようになってしまった。
悲しくも自分たちは「騙されるほうが悪い」「無知なものは騙して奪って良い」という世界に生きている。広告会社の掌で踊って楽しく搾取されるも、頭を使うことを止めず知をアップデートし続けるも、どちらでも好きなように。良い食材で美味しい料理が食べられる日々に感謝。
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「特保」がこんなにいいかげんなものだったとは目から鱗です。今までいろんなCMを見るたびに欲しくなっていた衝動がかなり抑えられるんじゃないかと思いました(笑。
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食品は薬ではない。適切な食品を適切に摂取することのすすめ。健康は特定の機能を持つ?とされる食品だけで成立しないことを理解すること。健康は食事運動休養で支えられる。過ぎたるは及ばざるがごとし。
ふつうに食べよう。foodfaddism
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健康食品が批判されるべくして批判されているのが良く分かる。保健機能食品の表示制度を詳しく解説しつつ十の問題点を浮き彫りにする良本。
著者が列挙する問題点は,
①有害物質や②医薬品を含むものがある
③食品成分でも病態によっては有害作用
④抽出・濃縮・乾燥による特定成分大量摂取
⑤代謝に過剰な負担を与える
⑥常用薬品との相互作用
⑦食生活の改善や⑧生活習慣見直しの不要を錯覚させる
⑨効果過信による医療不信
⑩非食品の食品化(ゲルマニウムや胎盤がなぜ健康「食品」に?)
十項目のうち,生理的作用でない心理的作用⑦⑧⑨って実はかなり危なっかしい。
⑦⑧は健康食品を免罪符に健康な生活という基本を疎かにするから免罪符効果とでも言えそう。
⑨の医療不信もそれが行き着いた深刻なケースが時折報じられるし。
https://twitter.com/Polyhedrondiary/status/716985294872977408
健康食品の宣伝効果がここまで高いってことは,教育効果も高いはずだから,何とかなりそうなものだけど,やはり経済効果なんですかね…
https://t.co/HjU3ugbKpO
トクホでも「商品名=関与成分」とは限らない。商品名に「青汁」が入ったトクホも実際のところは「添加」した「難消化性デキストリン」等を関与成分として許可されているとか。決して青汁の健康効果を国が認めたわけではない。
そりゃ水素水も売れるわ…。
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中盤の8割方が食品業界への不信についてがたくさん細かく書かれていたので見る気が失せたが、冒頭と最後に新しい知識になったことなたったのでこの評価です。
・コレステロールは動物性食品にしか含まれない。ビタミン12も動物性食品にしか含まれない。
・ビタミンDは動物性食品かキノコ類にしか含まれない。
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健康食品は情弱ビジネスだなぁと思った。
効果がほぼないのに、効果があると言い換えるトクホ。
科学的根拠自体があいまいな機能性表示食品。
それを国が認めちゃうあたり日本終わってる。
あるいは、こんな詐欺的手法でも使わないといけないほど経済活性化が難しいということなのか。
言うまでもなく、印象操作を多用し、詐欺的手法を使っている企業も邪悪だ。
まったく日本はスゴイ国だよ。
消費者にもリテラシーが必要なのは当然なのだが、さすがに論文までさかのぼって調べるのは、専門家でもないと、めんどくさすぎてやってられない。
情報公開をもっと強化するという点は賛成だ。
(実際に調べるかは置いといて)
食べ物は食べ物なんだから、妙な期待はせずに、バランスのいい食事と運動と休養という意識が何よりも「健康にいい」と思う。
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序章 健康志向にしのびこむ「機能性幻想」
第1章 「健康食品」で健康は買えない―むしろ危ない10の理由
第2章 トクホの“罠”―“科学的根拠”を解読してわかったこと
第3章 “第三の保健機能食品”「機能性表示食品」を考える
第4章 「栄養機能食品」を再点検する
終章 「ふつうに」食べましょう
著者:高橋久仁子(1949-、長野県、教育学)
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トクホなど健康機能食品の成立過程・定義・個々のエビデンス評価などが、科学的に解説されております。
正直、目から鱗でした。
わざわざ、これら健康機能食品を、高い値段を出して購入することがバカらしくなります。
そのくらいの説得性が本書を一読するとよく理解できます。
故に、食生活は、いかに普段の食事を3食、各栄養素をバランス良く、適量を摂るかということに尽きるということだということなのですね。
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健康食品の販売戦略「3点セット」
1、キーワードはずし
「元気な歩きをサポート!」
→膝痛解消とは言っていません
2、架空「研究会」
「効果がありますby〇〇研究会代表」
3、体験談
「すっかり良くなりました」「辛くなくなった」
→※個人の感想です
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世の中のいわゆる“健康食品”について、その概要を今一度考えるとともに、著書全体を通して批判的な態度で論じている。
今販売されている“健康食品”にも厳密には3つの種類があり、それぞれ異なる経緯や目的を持っていることを知り、またなぜそのような見分けがつかないかも理解できるよう書かれている。
商品の問題点の指摘が“誇大表示”という点で少し一辺倒のように感じたのと、「じゃあ私達消費者はどうすべきか」ということが日常で実践するには少し手間も時間もかかり現実的では無いような気がした。