紙の本
これからはOODAだ
2018/10/07 22:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.機動戦経営
どれだけ頑張って計画を作ったとしても未来を支配することはできない。
「変化の激しい環境」とは、「想定できる変化のスピードが速いこと」と「想定できない変化が起こること」
「想定できない変化が起こる」環境では、スピードを上げるだけでは対応できない。
P・・無理な納期やコストの削減の計画は、不正や手抜きにつながる可能性がある。
D・・厳しく行動を管理することが、受け身体質につながる。
C・・ITによる短期的チェックは、目先のことばかりを考える「視野狭窄」な行動を引き起こしかねない。
A・・十分に検証されないまま、対前年の繰り返し。
先が見えない環境で戦うための機動戦
「想定できる攻撃」・・・適切かつ機敏な対応が取れること。
「想定できない攻撃」・・臨機応変な対応が取れること。
正々堂々と戦う「消耗戦」よりも、敵の動きを読んでその弱点をつく「機動戦」で戦う。
軍事における機動戦とは、敵の重心を物理的に破壊して「まいった」と言わせるのではなく、敵を心理的な思考停止に追い込んで「無力化」することを目的とする。
2.OODAで「動く」個人を作る
会社組織を運営する上での基本原則
・人々をゴールに向かって「能率」よく働かせること。
・それぞれの部門の活動がバラバラにならぬよう「調整」すること。
・トップが全体の活動を中央集権的に「統制」すること。
「観察・方向付け・決心・実行」を繰り返すOODAループ
Observe 観察・・視野の広さが必要であり、視野が広く取れれば、優位に立てる。
Orient 方向・・過去の経験や知識を総動員して状況を判断する。
Decide 決心・・意思決定
Act 実行・・相手が想定外の動きをしてきた時は、再び観察に戻る。
モノ作り工業・需要旺盛・競合少数 → PDCA
情報サービス・需要不明・競合多数 → OODA
3.ミッション・コマンドで部下を「動かす」
仕事を捉える3つのレベル・・「自分の儲け」<「顧客の幸せ」<「社会への貢献」
社会への貢献=ミッションを明確にできれば、そこに賛同する仲間が集まって来る。
ミッション=志が共有できているチームは強い。
ミッション・コマンド 「指揮官が大枠だけ決めて、実行については部下に一任する」指揮法
・戦いの理由(何のために戦うのか) 戦いの大儀・信じるべき正義
・戦いのゴール(何を目指すのか) 任務
タテ型ピラミッド組織から、ヨコ型ネットワーク組織へ
・ミッションを明確にする。
・チームのベクトルを合わせる。
・信頼しあえるチームを作る。
現場の自主性を尊重し、各自が分散して積極的に動ける体制を作るには「命令の訓令化(意図を伝える)」が求められる。
4.クリティカル・インテリジェンスで「動ける」組織を目指す
インフォメーション・・加工されていない生データ。
インテリジェンス・・・生データを加工・統合・分析・評価を使って作り出すプロダクト。
ビジネスでいえば「判断・行動に直結するインテリジェンス」を手に入れること。
役に立たないインフォメーションの山は邪魔なだけ。
・数字とパフォーマンスについて「最低限」の標準を決める。
・ミッション・コマンドに従った「臨機応変」を認める。
シンプルかつクリティカルなスモールデータを「探す」ためには、まず常識を「捨てる」こと。
その上で鍵となる指標を少なく「絞る」こと。
対話によって大筋がデザインされた事前の計画を、事後的なOODAで実行する。
これがDーOODAループである。
電子書籍
書き方に癖がある。
2018/01/01 18:44
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凪 - この投稿者のレビュー一覧を見る
納得するには少しもう少し素直に書いて欲しかった。補足の方が為になる。
投稿元:
レビューを見る
No.893
1. 目的
PDCAの課題と、それを超える考え方を学ぶ
2. 得たこと
OODAを実践する。Observe(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(決心)、Act(実行)
3. アイデア
観察から実践する
投稿元:
レビューを見る
計画を立てて、計画通りに進んでいくのは、
別に悪いことではない。
ただ、これだけ変化が多く、技術の進歩が速い時代に、
計画通りに進めていくということは極めて困難であり、
判断が遅くなる可能性がある。
そんな時代にこそ、現場力を鍛える必要があり、
そのためにも現場での判断力を鍛える必要がある。
その取り組み・仕組みがOODAというプロセス。
OODAだけで進めるのではなく、PDCA+OODAで、
うまくプロジェクトを回していくことが今後求められる。
【勉強になったこと】
・現代の人は受け身体質が多いが、
その受け身体質を作り出してしまうのが、
マイクロ・マネジメント。
・行動を詳細に管理せず、かといって任せきりにしない、
長い手綱を持って管理するのがよい。
これを松下幸之助は「任せて任さず」と言った。
・動く個人・動かすリーダーシップに必要な3要素。
①OODA
敵をよく観察して状況判断し臨機応変に動く。
Observe(観察):
とにかく相手をよく観察すること
Orient(方向付け):
過去の経験や知識を総動員して状況を判断すること
Deicide(決心する):
方向付けした結果を行動に移す決心をする
Act(実行する):
行動に移す。
②ミッション・コマンド
作戦の大枠を示しつつ自主的に動かす。
③クリティカル・インテリジェンス
判断や行動に直結する情報
・目標もそうだが、ここを下回ったらヤバイという
下限を示すことが大切。
・ミスを叱るときは、消極的なミスのみ。
積極的にチャレンジしてミスしたときは叱らない。
・スケールメリットが効きにくくなってきているので、
小さいチームがコラボレーションしていくことが大事。
そのために大切な3要素:
①ミッションを明確にする
②チームのベクトルを合わせる
③信頼しあえるチームを作る
・変換の速い時代では、
自主的かつ臨機応変に「動く」個人が求められる。
・会社にとって怖いのは売り上げが減ることではなく、
限界利益が減ること。
限界利益とは、売り上げ ー 変動費
・お客さまの意表をつくには、五感に訴えかけること。
まずは自分の五感に刺激を与えること。
・これから計画を立てるときは、目標数値だけではダメ。
正しく計画を立てるには、正しい現状把握が重要。
上司と部下の対話によって、正しく現状を把握する
数字だけでなく、そこに至るプロセスを明らかにする
投稿元:
レビューを見る
「想定できない変化」が起こる環境では、硬直的な「計画による管理」=’PDCA‘には限界があるため、これを補完する手段として筆者が提唱するものが、OODA(ウーダ)である。
OODAとは、観察(Observe)-方向付け(Orient)-意思決定(Decide)-行動(Act)の頭文字をとったものであり、軍事作戦を例に取りながら、状況に応じた意思決定が効果的な結果を生むとしている。
これは、臨機応変、相手中心、現場中心の行動様式である。
しかし、一方で現場に任せると、組織がバラバラになる可能性があるため、組織においてミッションの共有が重要であるとしている。
上層部がミッションコマンド=大枠を示し、現場はミッションコマンドを意識しながら、現場の状況に応じた行動をとることで、組織としてぶれずに、より良い成果を生むことが出来るのである。
かつて私は、自主研究会の仲間とともに、戦後の神奈川県の産業政策の一つであるKSP(かながわサイエンスパーク)の創設は、「頭脳センター構想」という当時の長洲知事のビジョンを職員が忖度し、意欲ある中小企業者を発見、糾合して作り上げたものであった。
まさに、ミッションコマンドからの現場官僚による政策展開と言えるものであった。
OODA(ウーダ)は軍事だけではなく、多くの現場を持つ行政の行動指針になるだろう。
投稿元:
レビューを見る
PDCA本3冊目。PDCAよりもそれをめぐる戦略の話が多く、ハウツー本というよりは、学術書のような印象。
本編よりも、巻末寄稿の方が格段に面白かったのは皮肉。
『鬼速PDCA』と比較しての所感は”迅速にPDCAが回せれば、結果的にOODAループになる”。つまり、従来のPDCAの枠組みをどう捉え、どう改善していくかの話。
投稿元:
レビューを見る
未来を予測することが困難な現代では伝統的PDCAプロセスでは限界で、軍隊の機動戦で使われる「観察」から始まる臨機応変なOODAプロセスが有効なのではないかということを示唆した本。軍事系の話がメインかと思いきや、著者は公認会計士でしてビジネス寄りの本なのです。
続きはこちら↓
https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2019/06/blog-post_15.html
Amazon↓
https://amzn.to/2IHQ8HD
投稿元:
レビューを見る
OODAサイクルについて薄く知ることができた。巻末のPDCAサイクルの日本発祥についての論考はとても興味深かった。
投稿元:
レビューを見る
面白いのは、ドゥーだという名前をつけたところと、戦意喪失がゴールというところ。。。で、面白くないのは、太平洋戦争の時と本質はかわらない。日本人の文化に浸透させるのが課題。
本質は、計画通りに動くことが目的か、ビジョンに沿って動くのが目的か。失敗を感情的になりながらも認められるか。
投稿元:
レビューを見る
◆OODA
・Observe(観察)
・Orient(状況判断、方向づけ)
・Decide(意思決定)
・Act(行動)
◆PDCAとの違い
・臨機応変、相手中心、現場中心
⇔硬直的な計画による管理
◆ミッションコマンド
・作戦の大枠を示す
投稿元:
レビューを見る
米軍の戦略を引き合いに出しながら、現在のビジネスにふさわしい目標管理及び実行サイクルを提言する。戦場では少し先の未来さえ読むことは難しい。GAFAを中心に激しい速度で変化する経営環境では、新しい商品・サービスが売れるか、見通しが立たない。
形骸化した「計画」と「予算」中心のマネジメントから、ビジョンを基底とした変化に強いマネジメントを実現する。計画を遵守することが目的か、それとも大義あるビジョンを実現することが目的か。
キーフレーズ
・先が見えない環境だから、日本の会社は計画と管理を強めた。先が見えない環境だから、米国の軍隊は計画と管理を緩めた。
・計画中心・自分中心、トップダウンで戦う会社は疲れる。臨機応変・相手中心・現場中心で戦う会社は勢いを増す。
・ミッションを持たないチームは、「選択と集中」で無理に動かされる。ミッションが明らかなチームは、「選択と分散」で自主的に動く。
・データの寄せ集めであるインフォメーションから、判断・行動に直結するインテリジェンスを作り上げる。
計画による管理は、一歩間違うと悲劇的な結果を招く。その成功と失敗を分けるのは、1.計画通りに進まなかったこと、2.自主的に動けなかったことにあるという。
ー以下、メモー
1. 計画・予算型のマネジメントからアジャイル型のマネジメントにするとして、どのようにチームを評価するのか。KPIを変えた結果、売り上げがどうなるかわかりません、では上は納得しない。
2. そもそも計画・予算には暗黙の前提がある。安定的にプロジェクトが進む・安定的に売り上げが上がる、というように、ふつーにやっていたらうまくいくことが前提となっている。GAFAの参入やスタートアップの拡大など、外部環境の変化を想定したものではない。
3. セグメント・データによるインテリジェンスのくだり。事業や売り場のセグメント計算はBIの導入で簡単にできるようになった。しかし、セグメント別の数字を見て、わかった気になってはいけない。裏側にわかっていないことがあるからだ。書店の「雑誌・新書・文庫・単行本」セグメントや、紳士服店の「スーツ・シャツ・ネクタイ」セグメントは危険性をはらんでいる。同時に買い物される補完的な商品であるため、売り上げが振るわないからと販売停止にすることがあってはならない。すなわち、セグメントの分け方には注意が必要ということだ。セグメントの数字を超えた、1つ上の問題を見つけるようにしなければならない。
私なら、紳士服店のセグメント分けには、利用シーン「ビジネス・カジュアル・パーティ」や紳士服の雰囲気「ネイビー・ブラック・グレー・チェック」のように、利用者の視点を取り入れる。
投稿元:
レビューを見る
OODAループに関する本第二弾。より実戦に近い内容。どうすれば自分で考え動くチームができるか、ということについて言及。その中でも、正しいKRIの設定することの大切さを、著者が公認会計士であることから、経営について会計学の発展の歴史観点から紐解きながら解説している話は面白かった。
投稿元:
レビューを見る
現状、日本においてしっかりと根を下ろしているPDCAに、OODAの考えを反映させたのが、「D-OODA」である。
最初にPlanではなく、Designをもってくる。ここでのDesignは、グランド・デザインに近い。このことはとても共感できる。
投稿元:
レビューを見る
1.引き続き、マネジメントに関する本を読み漁ろうと思い購入しました。マクドナルドでバイトをしていた時期があり、米軍のマネジメント教育を取り入れたことをふと思い出したので本書を手に取りました。
2.PDCAが叫ばれて長らく立ちますが、これの考えに一石投じる考えた方が「OODA」です。PDCAでは変化の速い現代では対応しきれず、気が付いた時には沈んでいるため、観察、決定、実行、行動を軸にした考え方が必要だと述べています。PDCAでは、綿密な計画を意識しすぎたがゆえに起こってしまう悲劇だと言えます。日本人では特にこの傾向が強く、数多くの企業が失敗をしているにもかかわらず、放置していることを問題視しています。
そこで、本書では部下に任せることを軸にし、上記の4要素をサイクルさせることをモデルとしています。現代の企業を見てみると、過剰な量の報告を要求したり、無茶な計画をしていることで不祥事を招いたりしています。そもそもPの時点で間違えており、結果として会社がつぶれる運命にあります。そこで、本書では、OODAを活用し、どうしたら企業が上手く成り立つのか、どう活用させるのかを事例を基に話しています。
3.前回読んだ本と共通の部分がありました。1つは「ある程度部下に任せること」です。前回はリーダーは部下と一定の距離を置き、ある程度任せるとの述べていました。本書でも同じことが言え、部下に考えさせる機会を持たせることで組織の成長を促しています。しかし、決定的に違う部分は、「ルールを順守させる」ことへのこだわりです。本書は、部下が自ら考えさせることを重視して考えているのにたいし、リーダーの仮面では、「ルールを徹底させたうえで部下にある程度任せていく」ということを述べていました。どちらも変化の速い現代ビジネスに対応するためのモデルだとは思いますが、コミュニケーションに大きな違いを感じました。
自分としては、ルールを整えることは重要だし、組織をまとめる上で大切ということには賛成です。しかし、トップが間違えた時、それは失敗するといえる部下を育てなくてはならないことも事実です。私は、ルールを作るものの、部下に任せる範囲を決めていくことがマネジメントにおいては重要だと思います。また、コミュニケーションは最低限でいいという前回の本にも疑問を抱いており、コミュニケーションは会社を成長させる重要な要素ですし、人間を成長させる一番の要素だと考えています。最低限でいいという前回の本では、物足りないと思いました。