投稿元:
レビューを見る
不動産会社で勤務されて多くの賃貸物件を扱ってきた実績を基に、二年前(2014)に独立して賃貸物件のアドバイスを行っている、菅谷氏による著作です。
将来的には不動産価格がどうなるか不透明な部分はありますが、東京五輪に向けて、都内の一部では不動産価格が上昇しているような雰囲気です。
資産運用の一つとして不動産投資がありますが、この本はそれに興味がある人に向けて書かれた本です。不動産投資で失敗しないための、物件の選び方・維持の仕方・資金調達の仕方等、きめ細かく書かれています。読めば読むほど、不動産投資は難しいな、と感じました。
以下は気になったポイントです。
・物件を収益性のあるものに戻せたのは、リフォーム会社に任せず、1円でもコストを抑えるようにして、余分な出費を抑えてきたのがポイントである(p21)
・建物を100年維持する欧州、米国と異なって、耐用年数が短い日本の不動産は出口を見定めて運用するのが必要(p22)
・土地の価格は3つある、固定資産税評価額、全国路線価格、実価格がある。路線価は、隣接する道路の値段を土地面積にかけることで土地の値段を導き出すもの(p26)
・国税庁の公開する路線価は、2016年の地価は過去30年間で最高額である。将来的に値上がりを見込むのは危うい。現在、土地価格が上昇しているエリアは、今後下落が予想されるエリアである(p27)
・サブリースを規制する法律がなく、オーナーは事業者であるため、消費者契約法も通用しない。サブリースを行うオーナーは最新の注意が必要である(p45)
・投資の出口に向けた不動産投資を行えば成功確率はあがるが、その際には、信頼できるパートナー(不動産会社)を見つけることが一番の近道となる(p50)
・株式投資を借り入れ資本で運用するのは、元本保証がない、プロでも難しいので、おススメできない。(p53)
・築古不動産の減価償却後に売却する際には、個人の売却益課税が低くなる長期譲渡所得課税(20%)は保有期間が5年(1月1日換算)で適用される、それ以前だと39%となるので、個人で保有する場合には丸5年後に売却するのが良い(p60)
・新築には、建物工事事業者の利益が上乗せされていること、新築プレミアム賃料の下落率に影響されるので、あまりお薦めできない(p89)
・旧借地権は、1921-1992年まで71年間続いた借地権、木造は20年、RC造は30年、地主と更新契約を結んでいなくても「法定更新」となる(p96)
・レインズとは、不動産物件情報交換のための、コンピュータネットワークシステム、不動産情報の共有化のために1990年に作られた(p109)
・法定耐用年数を超過した物件(木造22年、RC47年)であれば、法定耐用年数の20%の年限で減価償却可能。木造なら4年で可能となる(p139)
・エレベーターの耐用年数は、20-25年であり、新設リニューアルの場合は、800-1500万円、部分リニューアルで、200-500万円かかる(p180)
2016年6月26日作成
投稿元:
レビューを見る
タイトル詐欺みたいなもので、土地値物件の話をするまでの内容に見るべきものがまずない。そして土地値物件の話に関しても、買った物件のおおまかな情報とその利回り・キャッシュ・フローを記載してるだけでなぜその物件を選んだのかなどの情報がほとんどないに等しく、適当にどっかのサイトからコピペしたのではないかと思うほど薄っぺらいないようだった。この本は見る価値あらず。
投稿元:
レビューを見る
内容とタイトルが全然あっていない。土地値物件についてはほとんど触れておらず、築古アパート投資について浅く一般論を書いてるだけ。参考になったのは下記の記述。
p175 築古で気をつけるべき瑕疵物件
雨漏れはない方が良いが築古ではかなりの確実で存在。自分で判断せずに塗装防水工事業者に依頼し、防水の原因、補修の見積もりをする。内装の石膏ボードが内側から腐っている場合いくらクロスを表面に貼っても下地が腐っていると数ヶ月でカビだらけになる。
木造で軒天が剥がれている物件は買ってはいけない。雨漏れ放置→木造の躯体が腐る→シロアリが住み着き繁殖→軒天剥がれ。
隣地との境界確定で揉めている物件
ライフラインが隣地から越境している物件。(水道管や排水管)。劣化して敷設し直す場合に隣地の許可が必要。