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一気に読んだが、こんな結末にする必要があったんだろうか?
なんか、解釈間違ってるかも知れない・・・
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母性の狂気の物語り。アゲバ蝶が毒をはらんで舞い込んできた。そこは「虫たちの家」という孤島にある、過去に傷ついた女性が共同生活している家。その家では彼女たちは名前を失う。「虫」の名前をつけられる。途中で差し込まれる「彼女」のアナザーストーリー。平穏な家に親子が加わる。「アゲバ」と名付けられた少女が「テントウムシ」を錯乱させる。真実を見失いミスリード。終盤になって一気にほぐれる絡まった糸。母性が牙をむく。皮肉にも「テントウムシ」に再び名前を与えたのは「アゲハ」だった。アゲハ蝶は今日も毒をひそませて飛ぶ。
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1970年生まれの原田ひ香さん、「はじまらないティータイム」「母親ウェスタン」「彼女の家計簿」「ミチルさん、今日も上機嫌」「三人屋」など楽しませていただいてます。奇抜なストーリーが多いと感じます。今回読んだ「虫たちの家」(2016.6)は、まさに奇抜も奇抜、練りに練られた物語だと思います。辛い出来事を経験し、自分の名前を捨てて、虫の名前で暮らす数名の女性の話。テントウムシ、ミミズ、オオムラサキ、ミツバチ、アゲハ・・・。内容的には、伏線が長すぎて、面白いというより「もっとはっきりさせて」という印象でした。
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「テントウムシは〜」という文章で「え、人間の話をしてたと思ったのに、虫からみた世界といったような話なの、面倒」と思ってしまった(笑)。いやー、突拍子もない設定のものを読むのも体力いるのよ。
本名を他人い知られないようにするための措置ということだったわ。施設内では虫の名前で呼ぶのだとか。なるほど。
ネットで傷つけられた人だったら、検索で自分の名前がヒットしてしまうのは辛いことだろう。傷つけられたというわけでなくても、良からぬうわさ話になってたりとか……、人のことをとやかく言いたがる人っているのね。
自分のことだけしっかり世話してればいいのにな。
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この本は新聞の紹介欄で知りました。
九州から船で20分の小さな孤島に「虫たちの家」と名付けられたシェルターはあり、そこでは、テントウムシやオオムラサキ、ミミズと名付けられた女性たちが過去を一切明かさずに暮らしている。
その女性たちはリベンジポルノ等と言われるネットに流された写真で普通の生活が営めなくなり、逃げ場を求めてやってきた人ばかり。
そんな中に「アゲハ」という高校生くらいのとっても綺麗な娘とその母親「ミツバチ」がやってきて、それまでひっそりと営まれてきた「虫たちの家」の生活が脅かされそうになる。
「虫たちの家」に終の棲家を求めるテントウムシは危機感を覚えて、「アゲハ」の過去を探し出すが、そこから物語は急展開していく。
内容的にきわどい表現が多いのかな?と心配しながら読みましたが、そんなこともなく、最後まで謎が分からず、かなり一気読みしていしまいました。
ちょっとだけど、mixiが出てくるし、今問題になっている勧誘されて撮られたAVの写真がネットでばらまかれて不幸になっている人達の問題を考えさせられました。
ラストがみんな希望の持てる終わり方で良かったです。
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原田ひ香のこれまでの作品の中では異色の作品。ミステリアスでサスペンスのような内容は、東京ロンダリングよりも何十倍も恐ろしい。
九州の離島にやってきて女だけの共同生活を送る「虫たちの家」の住人は、誰もがネット社会によって傷つけられた過去を持ち、誰からも忘れられようとしてひっそり生きている。そこに新たにやってきた母娘により、そこの住人、特に主人公のテントウムシの暮らしは大きく揺らぐ。
そのメインストーリーに時々挿入される過去の話は、それを語るのが誰なのか、本編とどういう関係があるのかが明らかにされないまま進んでいく。最後には、そのエピソードが何を意味するのかが示されるのだが、とても静かで不気味な語り口が印象に残る。
読み終えてみると、家族あるいは擬似家族というテーマが一つの核にあり、その意味では、著者の「母親ウエスタン」と同じ系譜なのかもしれない。あるいは、「三人屋」とも繋がっているとも言える。テイストは全く異なるが。
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傷ついて、さらされて、私は名もなき虫となる。ここに生きる覚悟で・・・ってなんのこっちゃ?と思ったら、リベンジポルノの被害者が島で身を寄せ合って共同生活ってか。
いつも目の付け所がいい作家さんだこと!w
それでお互いのことも詮索せずに生きられるよう虫の名で呼び合ってるのね。なかなか好みの設定だわ♪
しっかし、ミツバチとアゲハの親子、コワ~!!
でも、いるんだろうな~、こういう親子って・・・この人たちは常軌を逸しちゃってるけど。
テントウムシが穏やかな余生を送れるといいな。
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最後までどういうことだろうと全てのピースをはめるのに夢中でした。
自分の居場所は自分で作るしかない。
大人になっても分かり合えない人もいるのは仕方ないけど、仮名からでもいつか本名で付き合える友が出来て良かった。
虫から人に戻れたテントウムシさんの人生はこれからです。
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ネット被害にあった女性達が暮らす離島の「虫たちの家」
名前を隠し、自分の過去も捨てて暮らすそこは、彼女達のシェルターのような場所。
同じ被害者と思われる母娘がやってきて、穏やかだった家に不穏な空気が漂い始める。
先が気になり、寝る間を惜しんで読みました。
途中に挟まれるもう一つの話の謎が、少しずつ明かされていく感じがゾクゾクして、不気味で、なんとも言えない嫌な感じでした。
著者の作品は、図書館で借りれるものは全て読んだと思います。
この話は、嫌な感じが悪くなく、嫌いではないのですが、他の著者の作品の作風とはかなり違ったので、そこが違和感。
他の作品の方が好みだったので、他の方の作品だったら、素直に読めたかなと、ちょっと天邪鬼な感想を持ってしまいました。
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九州にある小さな離島。過疎の進むその島に、一軒のグループホームがあった。
そこには、お互いのことを虫の名前で呼び合う女性たちが住んでいた。
彼女たちがその家に集まってきた理由は、ネット上に拡散された流出写真や誹謗中傷などで、それまで生きてきた世界では生きづらくなってしまったから。
その家で女性たちはひっそりと静かに暮らしていた....
そして、その家に新しい住人を迎えるところから物語は始まる...
絶海の孤島ではない、でも、本土と密着に結びついていると言える距離ではない小さな島。
そんな島は、日本国内にけっこう数多くある。
そんな島に、隠れ人のように暮らすひとたち。
ひょっとしたらそんな島は、もう現実にあるかもしれない。
そんなことを思いながら、本書を読んだ。
穏やかな内容と、おっとそうきたかという少しの驚きと。
淡々と静かに読ませてくれる物語でした。
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島にある「虫たちの家」は、ネット社会で傷つけられた女性たちが名を捨てひっそりと共同生活をしている。古参のテントウムシは、美しく奔放なアゲハが村の青年たちに近づく企みを知り不安になる。『母親ウエスタン』で注目の作家が描く書下ろし長編。
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タイトルを見て、中を見て、
虫の名前が書いてあってしかも喋ってるので
苦手なファンタジーというか擬人化小説かと思ってた。
でもやっぱり原田さんの小説だしと思ってようやく
どうやら違うと気付いて手を出しました。
なんてシビアなお話。
この原田さんの問題提起の仕方がわたしは好きだ。
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106いろんな被害者が居て、色んな生き方がある。そしてどこにでも悪意の人間はいる。関係性がちょっと分かりづらいかな。
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九州の孤島にある「虫たちの家」、そこでは傷ついた女性たちが、互いに本名も過去も明かさず、虫の名前を名付けられ、ひっそりと共同生活を送っている。
そんな中やってきた新たな入居者である母(ミツバチ)と高校生の娘(アゲハ)、古参のテントウムシは美しく奔放なアゲハに自分たちの生活が脅かされるのではと危険を感じ始める。
面白かった!
なかなかシビアな解決、種明かしはやや弱い気もするが。
(図書館)
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傷ついた女性たちが集まって暮らす虫の家。
自分たちの本名も過去も捨てて、お互いを虫の名前で呼び合い、できるだけ人との接触を避けての静かな暮らし。
そこにやってきたミツバチとアゲハチョウ親子。
娘のアゲハの島民にたいする奔放な態度を危惧したテントウムシが、自分たちの暮らしを守るためと
禁止されていたネットを使い、アゲハの巻き込まれた事件を知っていくまで。
ネタバレ。
テントウムシが子供だった頃、父親の海外赴任についていき、母親に言われるままにミツバチ親子に冷たくしていたこと。
テントウムシ一家によって自分の家族はバラバラになったと恨み続けていたミツバチが
大人になって娘のアゲハの巻き込んで、テントウムシに仕返しするまで。
憎しみ続けるってつらいね。
母と娘の複雑な関係。リベンジポルノ。執念。