電子書籍
不思議な作品
2024/01/02 21:49
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投稿者:ももも - この投稿者のレビュー一覧を見る
電子版で全243ページ。著者の作品はグルメエッセイの方を先に読んでいて好きなテイストだったので本作も購入。お盆に死者が帰ってきて、なぜか8月15日が繰り返されて、主人公の中学生だけがそれに気づいている。なんだか説明が難しいが、すごく夏休みの懐かしい雰囲気が味わえるし、千と千尋っぽいなとも思いました。
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
お盆には今はもう遠い場所にいる人たちが帰ってくる。
秋ちゃんが見ているように死んだおじいちゃんが帰ってきて甲子園の中継を見ていて、死んだ飼い猫も戻って来て甘えてくる。
最初はこれは悪くないと思ったが、不慮の死に怒りを抱えた新見くんの存在が、そして彼の死を嘆くお母さんが…。
秋ちゃんが夏夫と共にいた終わりなきお盆。
これもまだ遠い場所になった。
それでいいのだと思う。
いつかまた、どこかで会える。
そんな気がする。
電子書籍
お盆とは何か?。考察するのに良い作品
2021/12/04 21:41
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投稿者:カメちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて読む作家さんでした。
絵だけなら私としては分かりにくい描き方をされる方なので、読まなかったと思います。
紹介文やレビューに興味を持ち読みました。
日本の文化、お盆を、独特の考え方で描いてあり、読後、実際にこの様な事があったら、自分はどう感じるのか?。どう行動するのか?。
故人への思いを募らせながら考えさせてもらいました。
まだ死とは縁遠い方も、いざ身近になった時、どう感じるのか。どう行動するのか。
考えるのに良い作品だと思います。
身近な人が存在しているのは当たり前では無い事を、認識できます。
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面白かったー
ちょっと千と千尋の神隠しみたいだったけど、良かった。
ただ絵が味わいがありすぎて、時々、描写がわかりにくかった。、
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京都を舞台に、お盆の日を繰り返す時間ループに入ってしまう話。著者は長編デビューとあるが、全く知らない作家さんであり、ジャケ買いとなった。高野文子を彷彿とさせるが、きちんとオリジナリティをもった絵柄はよい感じで、画力・構成力も非常に高い。歴史の暗い部分についても、どぎつくならず、しかし筆をつかって日本画のような怖ろしさを出しているところは、杉浦日向子「百物語」を引き継いでいるようでもある。
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お盆に帰ってくる霊の姿が見える主人公。会えないはずの人たちにまた会えるって良いかも。でも、もっと辛くなる事もあるかも。仏教だと輪廻転生の理はどうなってるんだろ?会えるって事は転生してないんかな?お盆の無い宗教だとどうなるんだろ?と、余計な事は置いといて、しみじみと良いお話でした。
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夏の空気感と、においまでが絵から伝わってくるような叙情的な作品だった。
日本の風習である「お盆」を題材にしたマンガってあんまりないから、面白かった。
自分の家の家系もそういったものが見えるので、親近感をかんじながら読了。
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ずっと読もうと思っていた 2ヶ月近くアマゾンのカートに入りっぱなしだった
やっと買ったので読んだが、何故もっとはやく読まなかったのかと少し後悔・・・・絶対に夏に読むべき
夏、お盆、花火、恋、良くないわけなかった
夏の空気感もとても伝わる 影が濃いから夏っぽいのかも
恋愛のお話は少し苦手だけど、これは
綺麗で純粋な恋なのですんなり入ってきた
夏の冒険、成長、切なさ、だいすきなお話だった
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お盆を繰り返す町で巻き起こるエンドレスサマーストーリー!お祭り、夕立、花火、恋… いろんな夏が詰まってる。
お盆に帰ってくるご先祖さまの姿が見える女の子・秋。会えないはずの人たちに、もう一度会える楽しい季節。このままずっとお盆だったらいいのに…ふと頭に浮かんだ妄想は、なぜか現実になってしまう。同じ一日を繰り返す町の中で出会った謎の青年・夏夫と、誰も知らない不思議な冒険がはじまる。(Amazon紹介より)
主人公は所謂「見える人」。そんな主人公がひょんなことから8月15日を永遠に繰り返す世界に巻き込まれてしまい、それを解決するためによくわからん兄さんと共によくわからん敵を倒しに行く話です。正直最後の方がよくわからんかった。絵が全体的に芸術的。
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亡くなった人が帰ってくるお盆。主人公の女の子秋は亡くなった人が見える。猫のしじみも、おじいちゃんも。ずっとこのままお盆だったらいいのに…。そう思っていたら次の日も、また次の日も15日のお盆のままかわらなくて町は亡くなった人(おしょらいさん)であふれてしまった…!不思議で切なく優しく夏の情緒たっぷりの心温まる物語。夏夫さんが妙に色っぽくて素敵☆
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お盆の話。
暑くてぼんやりしていろんな境目が曖昧になる、不思議な話。
線画柔らかくて話に合っていて心地よい。
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ブクオフで購入して正味1時間で読んだ。
これはサラッと読んで、もう一度じっくり読むやつ。
緩い線で境界線が曖昧なところが、現実なのか夢なのか分からない感覚を生み出していて絶妙。
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こんなに素晴らしい作品を一年もほうっておいたなんてすごくもったいないことをした。
ツイッターで、今連載されてるお好み焼き屋さんのマンガからここにたどり着きました。
ホラーなのに怖くない感じなのに時々すすすっと怖いんですよ。うまく言えないけれど。
過剰に怖くはない。変に驚かせるものでもない。でも、隣にある怪異がスーッと生活に入ってくる怖さ、というか。
野球部で、雷に打たれて亡くなった少年が切なかった。
最後はみーんなみーんな救ってしまった。すごいなあ。じんわりあったかくて、ずっと大切な場所においておきたい作品です。
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中学生の頃、夏の海で流されて足が付かず息ができなくて
もうアカンって時がありました。
暗い海の底へと沈んでいく自分。
朦朧とする意識の中で
光射す方から手が見えるんです。
握手を求めてくるかのような力強い腕です。
もう死に物狂いでその手に掴まったら、
気がつけばいつの間にか元の海岸に戻ってました。
(顔は見えないんやけど、繋いだ手のひらの感触で
僕が幼い頃に事故で亡くなったおとんやって瞬間的に理解しました)
夏は霊界への扉が開き
この世とあの世の境界線があやふやになるとき。
不思議な出来ごとも多いと聞きます。
ということで、
この漫画の世界もそんな不思議な夏のひとときを描いています。
夏休み中の中学3年生の少女、秋にとって
お盆は逝ってしまった人たちが帰ってくるため、大好きな季節だった。
(秋にはお盆の間だけ逝ってしまった人たちが見えるのです)
「このままずっとお盆だったらいいのにな~」
ふと思った妄想がなぜか現実になってしまい慌てふためく秋。
何度も繰り返す同じ1日。
次の日もその次の日も
その次の次の日も
日付けは8月15日のまま。
そしてひょんなことから知り合った謎の浴衣姿の青年、夏夫との不思議な冒険の日々が始まります。
舞台はおそらく京都であろう
はんなりした言葉が心地いい情緒ある町。
うだるような暑さの中、
花火、盆踊り、アイス、夕立、高校野球、蝉の声。
儚く繰り返す夏の描写が郷愁を誘い鼻の奥がつーんとなる。
露店から漂う
林檎飴の甘酸っぱい匂いと花火の火薬の匂い。
浴衣姿の彼女の細くしなやかなうなじとか、
喉を刺すキンキンに冷えたラムネの味とか
夕立を予感させる切なく甘い雨の匂いとか、
この漫画を読むたびに儚い夏の情景がフラッシュバックしていく。
亡くなってしまったおじいちゃんや
大好きだった猫のしじみがずっとそばにいて姿が見えることに喜ぶ秋だったが、
何度も繰り返すお盆休みの中で
自分が死んだことが分からず彷徨う霊たちの姿も見えるようになり、
生への執着を捨てきれず後悔する霊たちの姿に
次第に心を痛めていきます。
やがて分かる夏夫の正体。
作者は当時まだ新人で本作が長編デビュー作だということだけど、透明感ある独特な感性は得難い魅力。
柔らかく可愛いタッチの絵柄で
前半はほのぼのとした中に誰しもが思春期の夏に体験した切なさと
少女の揺れ動く心をうまく閉じ込めているし、
一転して後半は
夏夫や霊たちのためになんとかしてこの世界を元にもどそうと奔走する秋のシーンがファンタジックで
まるでジブリの大作映画を観てるかのような緊張感と切実さで読み手の胸を打ち抜きながら、
ラストは冒険を終え少しだけ大人になった少女の悲しみと安堵と誇らしさを見事に表現している。
秋の優しさやいじらしさと
別れの切なさに何度も泣いてしまうのに
すぐに���た読み返したくなる、
なんとも不思議な漫画です。
オリジナルマンガ公開サイト「トーチweb」にて
試し読みできます。
http://to-ti.in/product/bonnokuni
『THE BEST MANGA 2017 この漫画を読め!』第1位作品。
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主人公、秋はこの世の物ではないものが見える。ある年のお盆の日を境に1日が繰り返される。永遠に続くかと思っていたが不思議な青年夏夫と出会う。元の世界へ戻ろうとする。唐突に自分のことを好きにならないでくれという夏夫に惹かれてゆく秋。物語の最後に涼しい風が吹く。。。いつの頃からだろうお盆の支度をしなくなったのは。祖母が亡くなっても送り火をしなかった。。。さぞや寂しいことだろう。父や母が死んでもやることはないだろう。私の将来は誰にも看取られずたった一人で死んでゆく。この物語は生者と、死者とまっすぐに向かい合うことの大切さを教えてくれる。いい本に出会った。