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「大日本史」編纂をライフワークとする水戸光圀公が、その原稿の集まりのあまりの悪さに業を煮やし、督促するため全国行脚の旅に出るというお話。TVドラマの配役も取り入れたスラップ・スティック・コメディは確かにくすりと笑えはするのですが、俺が著者に求めているものは決してこれじゃない感もまたたっぷりで。
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『機龍警察』の著者が書いた、なんとびっくりの水戸黄門コメディ。
「国史」の編纂をライフワークとする光圀公が筆の遅い執筆者たちに怒り心頭、自ら全国を旅して原稿を取り立てるという短編集である。お供が介さん覚さんのみの隠密行なのは、低予算のため。ほかにもおぎんや風車の男も登場し、ドラマの水戸黄門を十分に意識した作りになっている。
光圀の原稿取りたての旅、敵のくノ一の狙いなどコンセプトは大変面白いし、難しいことは考えずに楽しく読める。でもやはり著者の本領はドタバタよりも『機龍警察』かも、とも思った。
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水戸光圀が情熱を燃やす『国史』編纂。遅々として進まぬ原稿の取り立てに,自ら書物問屋のご隠居を騙って全国行脚の旅へ。お供は、国史の編纂に携わる{覚さん」?「介さん」?,忍びの編修者お吟に隠密。真田の末裔との原稿争いも相まってのドタバタ珍道中。この作者さんは大好きで他の作品はすべて☆5つだが,この作品はいただけない…。
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これもパスティーシュに分類されるのだろうか。諸国漫遊原稿取りの旅。筒井康隆を思わせる軽妙な文体は作者にこんな引き出しもあったのかという思い。シリーズ化、アリだな。1クールでドラマ化しても面白そう。
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この作家は初読みですが、面白いです。
水戸黄門ドラマが好きだった方、ツボにハマりますハマります。真田の子孫もでてきてタイムリー。ぜひとも続編を所望致す。
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私は副編集長という役職を知らないわけでもないので、本を出すことがどれだけ大変なのかも分かる。もちろん著者も分かっているだろう。なのに、いや、だからこそ、ここまで楽しい物語にできたのだと思う。徳間家は燃やしてしまうし、やりたい放題である。担当編集も悪のりしただろう。楽しみながら。そんな光景が目に浮かぶ。そんなわけで、お吟の役職“机”はどうしても“デスク”と読んでしまう。いや、そう読むことで、“鬼机”の文字が実態を伴って活きてくる。
さて、物語は誰もが知っている水戸黄門の話しである。国史編纂のため原稿を取りに行く旅になっているのが、ドラマと違うところ。風車の男も出てくるし、入浴シーンも唐突に出てくる。当然だが、葵の紋所も結局使っている。純粋に面白かった。うっかり八兵衛が登場しないのが残念。
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水戸光圀。またの名は水戸黄門さまは、テレビドラマのように諸国を漫遊して、悪代官を懲らしめていたわけではない。
紀伝体の日本の史書「大日本史」を編纂するなど、古典研究や文化財の保存活動など数々の文化事業を行った。
その「大日本史」の原稿がなかなか集まらないのに業を煮やして、黄門様自らが諸国を巡り直接原稿を取りにいくということになったからさあ大変。
編集部のなかから謹厳実直な武士「かく」さんと世俗に長けた「すけ」さんをお供に訪れた執筆者たちは、どれもこれも問題含み。
借金返済のために、「大日本史」の原稿をそっちのけでエロ本の原稿を書いていたり、恋患いで大スランプに陥っていたり。
それらの事情にいちいち首を突っ込み、すけさん かくさん さらには、謎の女由美かおる(風女子)やら、風車の弥七やらが参入してきて大立ち回り。
さらには、真田の姫様がでてきて、豊臣方に都合の良い歴史書を編纂しようと暗躍し始めるから、もう大変。
「機龍警察」で月村了江のハードボイルドな作品は読んできていたが、本書はあまりにもヨコジュン。が、その壊れ方がなかなか面白い。
もちろん、由美かおる(風女子)の入浴シーンも登場する本作品。これはこれで、ぜひテレビドラマ化してほしいと強く思いました。
ただ、元々の黄門様ファンには受け入れてもらえないかもしれない^^;
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時代劇『水戸黄門』のパロディもの。
徳川光圀の諸国漫遊伝を、「大日本史」の編纂と上手く絡めてあって面白かった。最初気づかずに読み過ごしていた人物が、実はあの人やこの人だったり、格さん、助さんのキャラが時代劇とはちょっと変わってたりするのも面白い。ただ、真田家のくの一衆が出て来た辺りから、コメディ路線とは言えど、ちょっとやり過ぎのような、、、。無理矢理な色恋沙汰に何だかウンザリ。すっかり興が削がれてしまった。
「パクる」とか「スランプ」の意外な語源は面白かったデス。
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内容を全く知らずに読み始めた。表紙の感じから真面目な内容かと思いきや・・・しょっぱなから笑える。電車の中で読んでいたので、マスクしててよかった!まさかのテレビの水戸黄門とは!お吟の鼻で笑う「ハッ」が最高に好き。パクるとかスランプとかの語源についても信じそうになってしまう(笑)途中からはちょっと失速感もあったけど、気分転換にはちょうどいいかも。
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新境地開拓?今までとは真逆なコメディ全開の作品。スランプなどの語源解説は男塾の民明書房刊を彷彿とさせてウケた。介さん、覚さん使えないけど良い味でてる!黄門様とかほぼ全員がすっとぼけてて笑わせてもらった。WOWOWでのドラマ化希望!
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「国史」の編集に情熱を燃やす光圀だが、一向に集まらない原稿。業を煮やした光圀は、共を連れて原稿取り立ての隠密行脚に出かける。学者の原稿執筆を妨げるものを成敗する一行。まさに、テレビの時代劇「水戸黄門」のパロディです。オジサマお楽しみのあのシーンも…いく先々で立ちはだかる宿敵、真田忍衆との闘い(?)が面白い。お吟の冷笑「ハッ」がクセになる。楽しく読了。
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内容(「BOOK」データベースより)
『国史』(『大日本史』)が未完に終われば、水戸徳川家は天下の笑いもの。遅々として進まぬ編修(編集)に業を煮やした光圀公は、遅筆揃いの不届きな執筆者どもから直々に原稿を取り立てんものと、書物問屋の御隠居に身をやつし、御自ら原稿催促の旅に出た。お供を申しつけられたのは、水戸彰考館で国史の編纂に携わる、おなじみ覚さん介さん(実在)をはじめ、机(デスク)のお吟など名うての編修者。最初に訪れた下田では、目当ての学者の身辺で、なにやら不可解な陰謀が。爆笑必至、痛快時代エンターテインメント開幕!
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設定はなかなか面白いと思ったが、TV版の水戸黄門のパロディでは程度が知れよう。まぁ、暇潰しには良いかも。
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超楽しかった!こういうの好き。
テレビのあのイメージを最大限利用して
スランプの説明とか田中啓文みたいで
土漠の花からの落差が…
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遅々として進まぬ『国史』編修作業に業を煮やした光圀公は、書物問屋のご隠居に身をやつし、『国史』原稿督促のため、全国を行脚する。
旅の面々はご隠居、介さん覚さんくノ一お吟に、神出鬼没の風車の弥一郎。
しかし督促先では不可解な事件に謎の陰謀が…?
「ここにおわすをどなたと心得る!畏れ多くも前の水戸藩主、徳川光圀公にあらせられるぞ!」
……なんやこれ馬鹿じゃないの…大好きだ!
完全にお茶の間時代劇「水戸黄門」のノリで進む編集行脚。こうなったら続編も出して、うっかり八兵衛にも出てきてほしいものです。