紙の本
ビジネルモデルを組み立てる上での構築のパターン説明が良い
2016/07/30 10:44
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投稿者:とし - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書では、ビジネスモデルを「モジュール」と「モジュールごとの組み合わせ」で説明しようとしています。この部分に、現代の潮流と合致しているようで好感を覚えました。
ビジネスにおいて情報技術を抜きに検討することはできなくなりつつあるように思います。昨今の情報技術においてマイクロサービス化とオープンアーキテクチャの採用が進んでいる中で、確かに、ビジネスモデルもモジュールとその組み合わせで考える方が相性が良いと納得しました。情報技術と並行してビジネスモデルもマイクロサービス化が進んでいく気がします。
例えば事業企画などで、現在の事業の収益性を上げるにはどうすれば良いかと考える場合、価格であったりコスト構造であったりターゲット顧客であったりを見直そうとします。そのような場面で、手元にあると便利な一冊です。
本書は入門書ではありません。実務用途に向いています。どちらかといえば技術リファレンスです。
個々のビジネスモデルについての説明であれば、三谷宏治による「ビジネスモデル全史」の方が面白く読め、個々に対する理解も深まると思います。ですが、実務としてビジネスモデルを見直そうとした場合、本書の方が実用的と感じました。(実務書ですので、面白さは期待しない方が良いかもしれません。)
リファレンス書としての有効性を引き出すには、ある程度ビジネスモデルについて知っている必要があります。一つ一つの説明に物足りなさを感じるのも事実ですが、個々について深く知りたい場合は別の書籍なりで補完した方が良いです。
脱線しますが、本の紙質も程よい「ぬめり感」があり、リファレンスとして繰り返しめくることを想定されているように感じました。
内容としては、各章の「ビジネスモデル構築のポイントレッスン」という部分でモデル構築のパターンを説明しており、この部分が役立ちそうです。
本書でも強調していますが、ビジネスモデルで重要なのはダイナミズムです。ダイナミズムは「モデル」としてではなく「パターン」として現れます。ちょうど、プログラミングにおいて有効な組み合わせが「デザインパターン」として表現されるように。
他書でもパターンに関する説明はありますが、本書のようなリファレンス方式の方が比較検討がしやすく、ビジネスモデルの見直しを行う上では有益と思いました。
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上級編の前のものを改めて本棚から出してきて、連続で読んだ。
ケーススタディ風で読み進めやすかった。
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【ビジネスモデルのパーツ】
ー戦略論的な要素ー
・対象市場の定義
・提供価値の定義
ー顧客ー
・顧客案件の獲得
・顧客の維持
ービジネスを維持する構造ー
・サプライチェーン
・資源の獲得の仕組み
ー競争優位を生み出す仕組みー
・好循環→KFSが循環の中で強化されていく仕組みにする必要がある。
・ライフサイクル
ー財務の仕組みー
・コストモデル
・レベニューモデル
・全体財務モデル
ー事業間の仕組みー
・アライアンス
・コーポレート
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★2016年度学生選書ツアー選書図書★
【所在・貸出状況を見る】
http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11600858
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対象市場定義
アズ ア サービス
ハイエンド、ローエンドからの参入
顧客、案件の獲得
事業間顧客流入
外部リストの利用
マルチレベルマーケティング
顧客の維持
顧客のコミュニティ化
金融による顧客囲い込み
サプライチェーン
製造小売
資源の動的アロケーション
資源の獲得
プロフェッショナルサービスファーム
コーポレートベンチャーキャピタル
好循環
アグリゲーター
専門家
レイヤーマスター
ライフサイクル
自社製品からの情報フィードバック
マルチウィンドウ
財務モデル
定額制
アライアンス
フランチャイズ
エコシステム
コーポレート
生産と販売を切り離した買収統合
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著者は今枝昌弘氏。PwCやIBM、RHJHとかを経て独立。「ビジネスモデルの教科書(基礎編)」がとてもよかったので上級編も購入。
感想。知らないことがたくさん記載されている。が、哲学的なというか、余分な言葉を削って何か普遍的な心理の様なというか、概念的というか、表現が何かの高み過ぎて僕程度には上手く吸収できなかった。
きっとすごいことが書いてあるのだろうけど。
備忘録。
・アズ・ア・サービス:サービスとして。リコー、富士ゼロックスとかのコピー機を販売するのではなく、機能をサービスとして提供するモデル。顧客がすべてをサービス提供者に任せる為、要員やノウハウのを自ら用意するのが難しくなり、自ら購入する形に戻れない、というのもポイント。
・ハイエンドからの参入:ハイエンド商品は規模の経済が効かない為に既存の競合が参入障壁をうまく築けない。ハイエンドなので、市場がニッチで、大量生産に向かないから、規模の経済が効かない。
・ローエンドからの参入:QBハウスやLCCとか。顧客に提供する機能を減らし、コストを下げたり。
・顧客の定義の妙は面白い。食べログは検索者向けの広告収入。ぐるなびはお店側への広告収入。
・顧客獲得の仕組みが軽視されていないか、という問題提起。会計上認識できないことも要因の一つ。でも顧客獲得のビジネスモデルはある、例;フリー。
・新規顧客獲得コストは、既存顧客獲得コストの5倍。それくらい既存顧客の維持は有効。
・資源の動的アロケーション:銀行ATMの相互利用や、海運会社が相互に船を融通しあうこととか。少ない設備投資でサービスの価値を高める。
・アグリゲーター:インテグレターとは異なり、提供価値やリソースを集約・編集・比較・検索などを可能にすることで価値を提供する。価格ドットコムとか。アグリゲーター自身がアグリゲートされるのはリスク。
・定額制:食べ放題もこれ。粗利率が高いビジネス向き。
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さまざまなビジネスモデルを独自の視点で整理して解説している。従来一般的には「ビジネスモデル」とは認識されない、企業間や業界内での活動も、取り上げている。事業のビジネスモデル設計を行う際に参考にできる。
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今枝氏の前著「ビジネスモデルの教科書」が参考になったので、上級編も読んでみた。前著はオスターワルダー&ピニュールのビジネスモデルキャンバスに沿って様々なビジネスモデルが整理されていたが、本著は今枝氏オリジナルのビジネスモデルキャンパスを用いて整理されている。著者は前著を「入門編」、本著を「上級編」と位置付けているが、難解ということではない。むしろ体系的な記述を試みている分、分かりやすくなったようにも感じる。
で、結局、ビジネスモデルとは何なのか?第1部の中で説明されているが、「持続的な競争優位性を実現するための仕組みであって、特定の業界やプレイヤーに限定されずに再現することができ、コントロール可能な構造とダイナミズムをもつもの」といったところだろうか。中には「これがビジネスモデル?」というものもいくつかあったが、確かによくよく考えてみると上記の定義に当てはまる。無意識に実施していることの意味を改めて再認識できるところが、今枝氏のフレームワークの秀逸さと言えよう。
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2匹目のどじょうを狙ったようですが、先行書の補強にすぎず、ビジネスカタログとしての用途なら前著で十分です。
とはいえ、今世間を騒がせているAKB48のビジネスモデルにも言及があったので触れておきます。
カタログナンバー10、プロフェッショナルサービスファームに分類され、類似企業は吉本興業です。
このビジネスモデルの特徴は、学習機会を与えるが給与の安い見習いを採用し(2軍)、有能な人材を選別してTV露出を増やして大々的に売り込み(1軍、選抜)、収益の柱とする。
AKBグループの場合、地方主体の活動で2軍とはいえ、地元企業の協賛も得てある程度の利益を生み出しています。
しかも、選別は投票権を購入させることでサポーターが勝手に行ってくれるという2度おいしいビジネスとなっています。
さらに、ある程度の年齢になると、トップといえども無言の圧力なのか引退をする(させられる)ことで、絶えず新陳代謝が行え、給与の高い売れっ子の首を切れるため、人件費は常時安く抑えられます。
メンバーたちは鵜飼の鵜のごとく働けるだけ働かされて、賞味期限が来るとポイというなんともブラック企業のやり口だと思いますが、この仕組みを構築した秋元康氏はやはり商売人です。
まあ、女性の権利が主張されて久しいのですが、これだけ未成年も含めて世間知らずの若い子を集めたAKBに労務管理に関して適切なアドバイスをする労働組合らしきものががないという事実はやはり問題ではないでしょうか?
本の感想から、脱線しましたが、いろいろ気づかせられた本ではありました。
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「ビジネモデルの教科書」
1.顧客獲得、維持ができること。
製品とオペレーションの視点
2.提供価値→ユーザー側で利益成長を実現してもらうこと。
製品と導入後のカスタマーサクセスのオペレーション
3.模倣されづらい競争優位性
製品よりの視点。
他社の理論を自社と比較します。
面倒ですが、、、その結果 おー!!が分かります。