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日本の美術史編。伊藤若冲の老松白鳳図のカラー収録はうれしい。仏像がその時代を反映した姿になっている点については確かにその通りだなーと。近現代で少女漫画を取り上げるのが乙女のシリーズらしい感じ。一日江戸人、おもしろそう。読んでみたいな。
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乙女シリーズの文庫化第3弾。今までで一番読み易かったし、内容が充実していた気がする。ただただ面白おかしく記事をかくのではなく、当時の文化とか背景とかを踏まえて解説してくれているので、納得しやすい。いつもの調子でエキセントリックな人物伝もある。でも今作は美術というくくりで、最終的には「表現すること」に向かっているので、読んでて好きになる。今度この本に載っている作品をみたら、よりしみじみすると思う。
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乙女というには薹がたち過ぎてしまった私であるが、まだ心には乙女の名残がある。「キュン」とする心、それを刺激された。
半年間美術館に行けずにいた。
数ある展覧会のチラシを見て、広告を見て、飢えた心を慰めていた。
そして出会った本書。
知らないことの多さに嬉しさを覚える。
第一章で衝撃的だったのは、阿修羅の物語。
阿修羅は娘の舎脂を帝釈天に陵辱されていた、上に、娘は帝釈天の妻になっていた!
阿修羅に娘いたんだ、やっぱり顔は三面あるのかしら、帝釈天って仏教の守護者だったはずでは。
『聖おにいさん』の帝釈天の見方が変わる。
第二章の近世編での驚きは、平賀源内は男色家であり、あまりに恋人が好きすぎてBL小説を出していた、という点。
それがかの『根南志具佐』だったとは。
突き詰めれば教科書にも載るもんだ......。
菱川師宣、鈴木春信、琳派、歌麿、写楽といった大家たちが登場する。
若冲は必見。
今一番アツい人物、伊藤若冲!
過日行われた展覧会は人の頭を見に行ったのかと勘違いするほどの盛況っぷり。
老松白鳳図のハートマークはLOVEのハートにあらず、でも、モダンな印象。
このなまめかしさもさることながら、金泥を使わずに金を表した超絶技巧は驚きだ。
そしてもう一つ、にわかに注目を集めるのが「春画」。
春画展は見に行けなかったが、別の展覧会で見たことがある。
いやらしい、より面白い印象。
性とはハレの物。
各地にある金精様信仰と根を同じくしているのかもしれない、とは素人の邪推。
三章の近現代では高村光太郎、竹久夢二、中原淳一のイメージを大きく変えられた。
人は一面的ではないのだな......。
上村松園、小倉遊亀、片岡球子らのような女性アーティストと比べてみると、男性の方が「夢見る夢男ちゃん」に思える。
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片岡球子面白いなー。やっぱ雪舟かっけー。
岡倉天心にもビックリ。流石芸大のひと。
何より高村光太郎が酷い。智恵子可哀想ね。からの中原淳一パーフェクトヒューマンに戦慄です。若冲も暁斎も好きだから月岡芳年を観に行ってみたいと思いました。それから最近の興味は北斎より娘の応為。アニメ百日紅を観てみよう。
日本美術院の乙女ゲー(笑)買う買う。
私の推しメンは下村観山。
日本美術史はわからないなーと思っていましたが、非常に愉しめましたし、楽しみが増えました。私は好きです。このシリーズ。
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日本美術は今まで関心が無かったのだけど乙女の日本史、文学編と読んだので。古代の“阿修羅像”から現代は“三月のライオン”まで日本美術の有名処を広く浅くわかりやすく紹介してくれている。伊藤若冲の雪は粘っこい…言われてみれば。“智恵子抄”若い頃は素敵だと思ってたけど確かに視点を変えると智恵子に同情する。(この章だけ作品自体に触れていないのでは)カラー掲載は口絵だけなので検索しながら読むと関連作品も色々見れて面白い。近代日本画は西洋画と比べ露出が少ないのに不思議と色気を感じる。上村松園さんの作品、好きだなぁ。