投稿元:
レビューを見る
怖い絵シリーズの新作。3部作で終わりだと思ってたので続きが出て嬉しい。
直接的に怖いものや、一見怖くない絵でもその裏側に隠された真実や、歴史背景を知るとゾッとするものなど、今回も色々と紹介されています。
怖いかどうかはさておき、表紙にもなっているミレーの「オフィーリア」は綺麗で好き。ドローネー「ローマのペスト」マルティノー「懐かしい我が家での最後の日」のように、色んな人や小物がひしめいている絵は、ウォーリーを探せ的な面白さがある。(…って前も同じようなレビューを書いた記憶)「懐かしい我が家~」は以前どこかで見たことがある…と思ったら「世界一受けたい授業」でやってたのを見たようだ。
もっといろんな怖い絵を知りたいので、続いてほしいシリーズです。怖い絵展行きたかったなー。
投稿元:
レビューを見る
フリーダカーロ
「人生をこんな長い間、上向きで横たわって過ごしたのだから、横になって埋められるのはごめんだ。」
生家「青い家」は美術館に。
投稿元:
レビューを見る
表紙に使われているミレイの「オフィーリア」。
モデルになった女性の話が興味深かった。
フラゴナールのブランコは昔模写したことがある。
陽気なフラゴって知らなかった。
図録を見ても知りえない裏話が面白い。
投稿元:
レビューを見る
オフィーリア の絵 が 忘れられない。
初めて出会ってから どうしても。
彼女は死体だということも感嘆した
こんなに美しいのに
表紙の絵 である
だから 手をとった
エヴァレット ミレイ 作
ハムレットの一シーン
そして画家の背景ともに
このきれいな絵を みた
夏目漱石の言葉に 目が覚めた
ああ ただ それだけ のことなのかと
怖いなと実感した
最近では 樹木希林さんで 笑わせていただきましたが 笑
シリーズになっているようなので
他も拝見したいなと思いました
投稿元:
レビューを見る
女性の立場の辛さを描いたものも
数多く 紹介されていて
「あなたの息子を受け取ってください、旦那さま」
なんて もうめっちゃ怖い絵ですね
絵画に意味を求めて
裏の裏を知る見方は
芸術としては邪道かもしれませんが
とても面白いと思いますし
描いた方も それを見越して
描いていた時代だったと思います
投稿元:
レビューを見る
特に印象に残ったのは
作品5ジロデ「眠るエンデュミオン」
作品11ゲイシー「自画像」
作品13ミレイ「オーフィリア」
作品5
男性的でありながらどこか女性的である姿への注釈が印象に残った
作品11
表題の通り、背すじが寒くなる怖さを秘めた絵。ピエロ姿を描いているが、作家本人の人生を考えるとどんなことをか考えている一瞬なのか
作品13
美しい映画のワンシーンのような場面
死の中の美しさをハムレットのオーフィリアの最後と重ねて引き込まれている
一方で女性と水、水辺や死と水、モデル本人の最後など
引っかかる、考えると深い1枚
投稿元:
レビューを見る
パッと見ると美しく思わず見惚れてしまう絵には、意味を知ると恐ろしくて震えるものが数多くあるんだと知った。意味を知らずに楽しむのも知って楽しむのもどちらも良いと思う。画家の言葉を読み取る方法は数多くあるのだから。当時の文化や時代背景、状況を踏まえて、時に賢く、時に愚かに生き抜いた証を見に美術館へ行きたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
名画に隠された謎
ルーブル、オルセー等行った時これを読んでれば。
もっと面白かったのに、、行こう‼️
投稿元:
レビューを見る
漫然と絵を見ていただけでは分からないことを、この本をたくさん教えてくれる。絵に描かれた情景の意味、背後に隠された意味、作者の思い・事情、モデルの運命までも語ってくれる。絵に隠されたことをこれだけ知ってしまうと、確かに怖い怖い。この怖さは、人間の情念・欲望・運命の怖さなのだろう。生きることはなんと辛いことよと嘆息してしまう。そんなことを思わせるのが名画たるゆえんかもしれない。中野京子さん、上手い、上手すぎる。そして博識だ。
フリーダ・カーロ「折れた背骨」
ミレー「落穂拾い」
フラゴナール「ぶらんこ」
バルデス・レアル「世の栄光の終わり」
ジロテ「眠るエンデュミオン」
ドローネー「ローマのペスト」
ティツィアーノ「パウルス三世と孫たち」
ミレイ「オフィーリア」
モネ「死の床のカミーユ」
ブラウン「あなたの息子を受け取ってください、旦那さ ま」他
モネとブラウンの絵が特に怖い、恐ろしい。
投稿元:
レビューを見る
中野京子さんの本はハズレがなく安心して読める
見るからに「怖い絵」はもちろん、何故これが「怖い絵」なのか全く分からない作品もある
全20作品
意外だったり、備忘録しておきたい作品のみをピックアップ
■ミレー「落穂拾い」
日本人に人気で有名な作品だ
落穂拾いというのは貧しいか農婦たちが、刈り取られた畑に勝手に入り、おこぼれに預かっている姿を描いている
遠くの方で馬に乗って見張っているかのような役人らしき姿もある
旧約聖書において、畑から穀物を刈り取るときは刈り尽してはならい…貧しいものに残しておきなさい…とあるそう
ここまでは理解していたが…
ところがこの作品を「怖い」と思う人達がいたのだ
1849年刊行されたマルクスの「共産党宣言」
この時代に次第に広く影響を与え出した共産主義である
これにより、上流階級は、下層労働者の下克上を恐れた
持てる者達の不安、不満がミレーの作品が変革の主張だと誤解して恐れられたのである
飛んだ災難だが、そんな勘違いを理由に後世愛され続ける作品が潰されなく済んだのは幸いである
■フラゴナール「ぶらんこ」
見たことはあるが詳細を全く知らず…
いかにもフランス貴族風の若い女性がぶらんこに乗っている
履いているミュールの片方が宙へ舞い、スカートが揺らめく
同じくフランス人らしき若い男が下から手を差し出しながら女性を見つめる
中野氏の解釈によると、恐らく下着をつけていないスカートの中を見ながら興奮しているとのこと!
なかなかメルヘンチックな色彩感だが、実はエロティックな作品であった
そして何が怖いか…
この作品にもう一人の人物が…
その人物は初老で存在感が薄く女性の後方におり、ぶらんこを揺すっている
よく見ると微笑んでおり、まるで二人の関係を祝福しているかのようだ
そのため、てっきり女性のお付きの人かと思いきや…なんとなんとこの女性の夫なのである!
この時代は1760年代末
当然結婚は政略結婚である
正妻の産んだ子のみが跡継ぎだ
夫婦は跡継ぎを産む契約を交わしたに過ぎない
そしてここからがフランス特有である
男の浮気はもちろん、なんと女性の浮気も見て見ぬ振りをされたそう!
そのため、嫉妬など野暮なことはもってのほか!
ああ恐ろしい…
そんな時代背景から面白がって誕生したこの作品
中野氏の「主題が下品でも優雅に見せるのがフラゴナールの腕」という意見に納得の作品だ
■シャガール「ヴァイオリン弾き」
シャガールの絵が全く好みでなかったため、シャガールに対する知識がゼロ
もちろん初見の作品
色使いや絵のバランス感覚が見事だ
寒そうな季節を感じるものの、暖かみを感じる不思議な作品だ
とても気に入ったのだが…
ここで初めてシャガールがユダヤ人であることを知る
ベラルーシのユダヤ人強制居住区に生まれる
家は極貧で血族に社会的成功者はいない
激動の時代に翻弄された画家であった
この作品は中���氏の解説がなかったら理解できない
ロシア革命に至る時期、ユダヤ人に対する集団的脱略や虐殺が繰り返される
恐ろしいことに各地で頻発するにつれ、政治性を帯びて組織化される
このヴァイオリン弾きは圧政に負けぬ不屈の魂の象徴なのか…?
そしてこの不思議なつ魅力的な作品の恐ろしさは、雪の上の足跡だ
ユダヤ人の家を目指す足跡、そして出てきた足跡…その出てきた足跡の一つは鮮血を踏んだごとく真っ赤なのだ
奥深い作品だ
シャガールの作品に今後注目していきたい
中野氏に感謝
他にも、興味深く素敵な作品や、意外な内容の作品がたくさんある
毎度のことながら中野さんの本は、解釈が奥深く、絵画の世界を広げて下さり、興味が尽きないものだ
投稿元:
レビューを見る
美術に関しての知識は全然ないけど面白かった。
画家の人生や時代背景が特に衝撃的でスイスイ読めた。
絵の見方についてもさりげなく教えてくれるので絵画初心者にも嬉しい。
今度美術館に行ったら楽しくなりそう。
投稿元:
レビューを見る
博学多彩な著者の説得力ある解説によって、歴史的名画が人間ドラマの深層を浮かびあがらせ、バーチャルな世界へと誘われます。ミレ-の『落穂拾い』の三人の農婦が後景の皆と離れている訳は?。ジョン・ウェイン・ゲイシ-の『自画像』のピエロは映画『IT』のモデル?。ミレイの『オフェ-リア』の美人モデル(リジ-)がバスタブの中で風邪をひいた!。モネの『死の床のカミ-ユ』に秘められた悲劇とは?。「ヴァニタス画」=人生の虚しさを表す寓意画。「メメント・モリ」=死を忘れるな、死を思え、など絵画鑑賞の奥行きの深さに驚きます。
投稿元:
レビューを見る
オフィーリアに惹かれて読んだ。オフィーリア好き。美し怖い。絵の裏話みたいなの知れておもしろかった。
でもゲイシーの自画像(ピエロのやつ)が怖すぎて全部それに持っていかれた。無理。怖すぎ。
投稿元:
レビューを見る
あっという間に読み終えました。
絵画をじっくりと鑑賞し、自分自身で「気づき」や「印象」を見つける。
そしてそのあと、中野氏の解説を読み、何度も絵画を見返す。
すると、絵画に対しての印象、気づきがより深まり、また当時の歴史、画家のバックグラウンドを知ることで絵画がより面白く、感銘深いものになります。
前作通り、絵画の世界に気軽に参加できる作品でした。
投稿元:
レビューを見る
ミレー『落穂拾い』、フラゴナール『ぶらんこ』、ミレイ『オフィーリア』は見たことある作品。モネ『死の床のカミーユ』、カラバッジョ『洗礼者ヨハネの斬首』は、作者は知ってるが、作品は知らなかった。どの作品にもドラマや背景がある。しかも濃く。連続殺人犯ゲイシーの自画像は、文章を読んで見返すとゾゾっとしたし、ブラウン『あなたの息子を受け取ってください』は、絵を見ると気味が悪かったけど、画家と妻のあらましを知るとちょっとほっとした。