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サイゼリヤのビジネスの根本的な考え方から様々なビジネス(特にフードビジネス)についての指南書。
フードビジネスの経営だけでなく、
組織やリーダーシップについての正垣会長の考えすこ。
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サイゼリヤ創業者の経営書です。タイトルは挑発的です。悪くとれば売れたもの勝ちと言っているようにも読めます。
しかし、本書の趣旨は、美味しいものを提供しているから売れて当然という事業者の思い上がりを戒めるところにあります。生産者主導ではなく消費者主導の経済に合った思想です。プロダクトアウトではなく、マーケットインです。実際、著者は消費者をよく研究しています。
昭和の日本企業の「良いものを作れば売れる」という思想は何を作っても売れた右肩上がりの時代だから成り立ったものです。消費者意識が高まった21世紀には通用しません。サイゼリヤのような企業が消費者から支持されることは当然です。
2016年の東京都知事選挙ではサイゼリヤで食事する人の気持ちがわかるのは鳥越俊太郎候補だけという応援がなされ、それが実際にサイゼリヤで食事をしている人々から反感を受けました。そのような発想をする人々こそ、コスパの高い買い物を選択する消費者を見下しているのではないでしょうか。
サイゼリヤは2020年7月からデリバリーを始めます(山本興陽「サイゼリヤが「店内飲食主義」を捨て、出前館と組みデリバリー開始の成否」Diamond Online 2020年6月15日)。コロナショックがビジネスモデルの見直しをもたらしました。むしろ、ビジネスモデルの転換は、値段と味が比例しない安くて美味しい消費者ニーズを追及してきたサイゼリヤらしさがあります。
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ココ壱番屋の宗次元社長に触発されて、読破した本。宗次さんの内容は立ち上げ時点に多くの内容を費やしていることと比較して、正垣さんの本は、大きくなり始めてからの部分に時間を割いていると感じた。共通しているのは、やはり、成功哲学として、どれだけそのこと(経営)に時間をかけ続けているのかというところだと思う。宗次さんは自分を貫くかたちであるが、正垣さんはいろいろな人たちとつながっている印象がある。大きな違いは経営の考え方だと思う。宗次さんはCoCo壱番屋の経営者。正垣さんは経営者を教えられる経営者だと感じた。ただ、これは、出版社の違いもあるのかもしれない。
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最も印象的だったのは「成功からは何も学べない。成功は、その状態をやめる理由がないだけということ。」です。
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愚直な経営理念が生んだ巨大外食チェーン。
サイゼリヤとの出会いは高校生の頃でした。
高校生でも食べられるイタリアンレストランとして当時も友人たちとよく食べに行ったことが思い出されます。
20年以上経った今も価格面でも大きな変化はなく、当時と同じように学生たちにも手軽な存在であることに驚きを感じます。
何気なく手に取った本書でしたが、安かろう悪かろうと潜在的に染みついてしまっていた意識のせいか、圧倒的な安さの裏にある創業者の愚直な理念と企業努力には驚きを隠せませんでした。
チェーンならではのメリットを最大限に生かし、できる努力をし続けることが、三方良しの経営を成り立たせる秘訣なのだと感じました。
良い時に甘んじてしまうか、更に先への努力を続けるかが、人間も組織も分かれ道なのだろうと改めて思いました。
個人的には死筋の判断をについては、改めて見直したい点でした。
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マーケティング関係で知識を増やしたくて手に取った。サイゼリヤの社長の著書で、小売業のチェーンストア理論を体現したような一冊。
どんな業界でも通ずる哲学や理論が詰まっている。
「失敗と成功は同じ」という一言が説得力を感じた。
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なぜかどこにでもあってすごく安くすごく美味しいサイゼリヤの創業者が書いた本。日経レストランの連載をまとめたもの。
飲食業に携わる人は必見かも。かなり簡潔に書かれているものの、食べ物を売るという点でかなりよく分析されている。
大切にすべき点とその数式化、コストカットの手法がかなり極められている。ここまで分析されて数値と数式に落とし込まれていれば失敗しないだろう。
いろいろな指標と観点が登場するが、食べ物の評価は見た目、食前の香り、味、食後の香り、価格の4点らしい。これは口コミにも使えると感じた。
この本を読むとなぜあの安さであのうまさが提供されるかわかる。ここまで分析と改善を繰り返してりゃそりゃそうだ。
ちなみに1番驚いたのは『1年間に店長の5%が降格』するらしい、マジかよ。
※この前久しぶりに行った感想
今は食材の値上がりに四苦八苦しているよう。少し前に、価格の末尾99を辞めて00としたことで勘定計算を楽にしていた。紙に記載する注文方式も新しかった。ただ、辛味キチンは5個だったのが4個になり、ハンバーグはおもちゃみたいな見た目と味だった。価格据え置きに舵を切っているように見えるが、高い価格帯を設ける、値段を転嫁させることも判断の一つではないだろうか。あと、混みすぎてて店員が常に忙しそうに見えてしまうのも気になる点ではある。
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“外部条件は現時点で自分にとって最高の状態であると考え、「どうすればもっとお客が来てくれるのか」だけを集中して考える”
みたいな考え方よかった 確かになあ
そしてさすがに食べたくなったので早速翌日に食べました 美味しかった〜
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マーケティングを学ぶ際の参考書になるような良書です。試行錯誤をする部分とブレない部分の切り分けかたが参考になるなと思いました。
サイゼリヤで言えば客数の追求とイタリア料理へのこだわりという部分はぶらさずに、他方でそれを実現するための手段はトライアンドエラーでやって来たことが伺えます。本書では実験を繰り返しそれに基づき改善を繰り返すことの大切さが主張されていましたが、その姿勢を持ちつつ前者まで変えてしまわなかった胆力がサイゼリヤをここまで大きくさせたのかもしれないなと思いました。
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逆境の創業期から大企業までの成長ストーリーには、お客様のこと、従業員のこと、会社の指針など一つ一つに深い考えがあり、それを体現してきていることがわかる。
創業期の流行っていない時代に、どうすれば客数が増えるのかを考える、お客様が望んでいるものがあれば、自然と客数は増える。
逆境の時に逃げ出させずに自分と見つめ合い、流行るお店を模索し続けた。
従業員の教育には人一倍以上にリソースを割いていた。従業員の教育とは、知識与え、充分な経験を与えること。
変化対応の企業を作ること。会社の業績が良い時は何も考えずに売上を伸ばせるが、伸びていない時に変化対応が出来ない。なぜそのような事が起きているのかと考えるだけでなく、なぜ自分はそう思うのか。ということまで考え抜ける習慣をつける事が大切。
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【星:4.5】
サイゼリヤにおける経営学の本、という感じだろうか?
簡単に言えば、サイゼリヤで取られている経営手法が具体的に書かれている。
一見よくありそうな感じの本であるが、よくまとまっていると感じた。
個人的見解であるが、まず「経営学」の本として実感が湧きやすいというのがあると思う。
経営学と言えば、リーダー論、経営戦略立案、マーケティング、人材育成、ファイナンス、アカウント、品質管理などなどの総体だと思っているのだが、それぞれの項目について、「サイゼリヤでは具体的に、このような考え方で、このようにやってます」という形で具体的に書かれているので分かりやすい。
経営学の総論、理論を書いた本はよくあるが、この本のように具体的中身を書いた本は希少だと思う。
また、著者である元社長は理系出身ということもあろうが、その経営手法がとても科学的で、科学的経営手法の具体もよく理解することができた。
オススメです。
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「自分の店の料理はうまい」と考え始めたら終わり。
売れないのはお客が悪い。景気が悪いと考えるしかなくなってしまうからだ。
「良いものは売れる」という考え方は、「天動説」と同じだ。
自分中心に物事を考える「天動説」
不況下で大切なのは売り上げの確保ではなく、無駄をなくすこと。
売り上げが増えれば利益が増えると考えるのは間違い。
売り上げが増えなくても経費を削れば利益は増える。
どうすれば無駄をなくせるのか?
一番効果があるのは、何かを改善しようとするのではなく、今までやっていたことを辞めること。
お客様がその店の料理をおいしいと感じて、また店に来てくれるかどうかは、料理の品質と店の用途が合っているかどうかで決まる。
用途に合っている料理を食べたときにお客様は「おいしい」と感じ、合っていないときに「まずい」と感じているのだ。
つまり、ライバル店の料理を批評したとこで、あまり意味がない。
あなたが自分の店で提供する料理に自信があるのに、お客様の数が少ないと悩んでいるなら、店で提供する料理とお客様の店を利用する用途がズレている可能性が高い。
↓
だから、不況対策として、料理の質を下げてまで値下げをするのはマズイ。
来店したお客様が期待した用途の店でなくなってしまうとお客様の期待を裏切り、深刻な客離れを招く。
どんな時に利用してほしい店なのかを明確にするべき。
特定の用途で選ばれる店になることで、それに合わないお客様の来店頻度は低くなるかもしれないが、今までより多くのお客様に来てもらえるはずだ。
人間はなにかを考える時、先例や成功体験を前提に自分にとって都合の良い、あるいは得をするような結論を導き出してしまいがちだ。
例えば、店の料理を出数順に並べて、一番人気のある料理は「おいしいから売れている」と考えがちだ。
↓
このケースの問題点は「自分の店の料理はおいしい」という自分にとって都合の良い結論を無意識のうちに導き出してしまっていること。
だから近所の繁盛店の動向を確認することに考えが至らない。
心構えとして大切なのは、自分の店の料理、サービスなどはまだまだ大したことが無いと自戒し続けること。
そうすれば外的要因のせいにせず、判断を誤るケースが減る。
なんらかの事象を観察するときは「なぜそうしたことが起きているのか?」と考えるだけでなく、」「なぜ自分はそう思うのか?」と何回も自問すること。
「売れないのは立地が悪い」→「自分は売り上げ不振を立地のせいにしていないか?」→「悪立地でも繁盛している同規模の店を調べてみよう」という行動に繋がり、正しい経営判断を導けるようになる。
大前提は業績が良いところを視察し、そこから学ぶという姿勢だ。
視察し調査した結果を、何故その店はそうしているのか、なぜ自分の店と違うのかを考えることだ。大切なのは話し合う事で、奥さんや家族と一緒に考えるべきだ。
売れる料理を作りたいと、流行っている料理ばかりを取り入れたり、はては業態まで変えてしまったりする店もあるが、それは間違っている。
ヒットメニューというのは安易な人まねではなく、時点の強みを磨くことで作るものだからだ。
当たり前に聞こえるかもしれないが、どこよりもお値打ちでおいしい料理を提供できるなら、その店の料理は必ず売れて、ヒットメニューになる。
安売りが流行っているときに値下げで割安感を演出するのは危険だ。
お値打ちな料理とは価格が安いのではなく、その品質が「この値段なら、この程度の価値が必要だ」という水準を上回っている状態の事だ。
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私は「おいしい料理」とは「売れる料理」だと思っている。おいしいかどうかはお客様が決めるのであって、私が決めることではない。
仕事とは「作業」の集まり。その作業の中で、時間のかかるものを短く出来ないか、無くせないかと考えることが、一番の効率化だ。
経営計画を考える時の売り上げや経費などの数値目標は」「達成出来たらいいな」という願望の額ではなく、「絶対に達成しなければならない」最低限クリアできるはずの額にするべきだ。
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何事も目標は高く設定し、その実現に向けて知恵を絞るべきだと考える人もいるだろうが、その弊害は、目標が達成できなくて当たり前という状態を生み出しかねないことにある。
・時間を作る基本はまず「整理・整頓」。
作業効率が上がれば疲れにくくなるし、時間を有効活用できる。
これは意味が無いからやめようという仕事を減らす決断は、なぜかなかなかできない。しかし、仕事を増やし続けることはできないと悟り、負担になっている仕事は一度、「エイヤ」でやめてみるべきだ。
「ありのままに見る」とは、利他の精神を持ち、社会への貢献を前提にする事だ。
これはきれいごとでもなんでもない。お値打ち感があって、また来たいとお客様が思う店しか、商売を続けることは出来ないのだから当然だ。
・よく成功体験から学ぼうとする人がいるが、成功とはほとんどの場合”まぐれ”みたいなものなので、そこから何かを学ぶのは不可能に近い。失敗を繰り返し、その経験から学んでこそ、成功に近づける。
無駄なことをやめれば、体は楽になり、効率よく働ける。だから、効率化とはいかに楽をするかを考えることだ。
問題点を正しく把握するには、何々が問題だ、と考えるのではなく、なぜ自分はそれを問題点だと感じるのか、と考える習慣をつけることだ。
「儲ける」のではなく「儲かる」ようにする。
「儲ける」とは自分が利益を得ることを第一に考えて行動することだ。
「儲かる」とは、お客様に喜ばれることを最優先に考えて行動することだ。
お客様に喜ばれているのだから、利益は自然とついてくる。結果として儲かるのだ。
↓
別の言い方をすると、商売はお客様に喜ばれるという形での社会貢献でなければ続かない。
世界のどこかで起きているかもしれない根本的な変化をどう捉えるのかと言えば、「改善」や「改革」ができる人材による」「競合店視察」しかないと思っている。
↓↑
周囲の店が気になって仕方ないのは、「同質化競争���になっているためだろう。
お客様に喜ばれる独自の商品を提供するという理念があれば、他社の動向は気にならないし、他社とは違う商品が出来る。
それが差別化に繋がるのだ。
商売はやっている本人が楽しくなければならない。
そうでなければ、続かないからだ。
正しい考えに基づく限り、何かに挑戦し、それが期待通りの結果に今の時点でならなかったとしても、それはいわゆる「失敗」ではない。
うまくいかなかったら、その方法を次は避ければよいだけで、「成功」に近づいていると考えるべきだ。
成功は次の失敗につながり、失敗は次の成功に繋がる。
だから、私はそもそも「成功」と「失敗」は同じことだと思っている。
せっかくうまくいっているのに何かを変えるのは、もったいないと考えてしまう事は多い。
しかし、社会は変化し続けている。
競合他社の視察で大切なのは、その店の目立った特徴に注目することではない。
彼らが当たり前にやっていることにこそ注目すべきだ。
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根性論なし。創業者である正垣さんは理系なだけあって、全てが理論に基づいている点は驚いた。店舗の売上は立地等が影響し、悪くても店長は責めない。店長にはいかに省力化するかを評価項目としている点はなるほどと思った。ピンチはチャンスと捉え、他責化しない、私も心がけていることだが、改めてこの考え方は間違ってないと思えた。本自体は、同じ内容が繰り返し記載されている事が複数見受けられたが、読みやすい内容ではあった。
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心に残った事
・そのときその状況でお客さんに求められている店が「いい店」
・利益は良い食材を使うなど、原価に投入し、お客様に還元
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社長の連載記事をまとめたもののようだ。同じ話が繰り返し出てくるので、本としては構成がまとまっていないように思う