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社会人3年目の主人公がひょんなことから中学の同級生の女の子と会うって話。
ジャンルで言えば青春小説だけど、理系出身の中村航さんならではの数学、工学な話も楽しめる小説。
ハードカバー版とは表紙デザインが異なる。若草山+鹿がかわいい。
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■社会人三年目――中学の同級生との十年ぶりの再会。
それが、僕らのせつない恋の始まりだった……。
理系の大学を出て、営業マンとして働く僕は、中学の同級生だった石井さんと十年ぶりに会うことになった。有楽町のマリオンで待ち合わせ、目の前のニュー・トーキョーに入ると、当時の面影を残す石井さんを前にして、中学時代の思い出が一気に甦った。親友の柳、一年の時に告白してふられた、少し不思議ちゃんの白原さん。僕、石井さん、柳、白原さんの四人で奈良の東大寺などを巡った修学旅行、そしてそれぞれの思いを秘めて別れとなった卒業式。やがて酔った二人は、中学時代の思い出を探しに、僕の部屋に向かうが……。ベストセラー『100回泣くこと』で40万人を涙させた著者が贈る、ノスタルジーとせつなさ迫るラブ・ストーリー。
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今の自分がこうして本の感想を書いているのも、〈あのとき〉の小さなきっかけが大きくなったもの。今日これから体験するいつもと変わらないことも、将来の自分にとって一つのきっかけかもしれないこと。そんなことを感じる一冊でした。
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すごく、すごく、すごく好きです。
これ以外にも言えることなのだけれど、中村航作品には、その言い回しや表現にいちいち心を鷲掴みにされてしまいます。
中でもこれは1番でした。
読み終えた翌日まで、なんだか不思議な気分を引きずっています。
果たしてこの話は、軽いのか重いのか、夢物語なのか現実なのか、甘いのか苦いのか、嬉しいのか切ないのか…そのどれもが入っているような気もします。
雰囲気ごと、ぜーんぶ味わえる本。それでしか味わえない本。
なので、あえて具体的な感想は書かないでおきます。
でも…好きな人のフードには何か入れたくなる。東京。
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なんてふわふわしていて優しい小説なんだろう。切なくてあたたかい。
ふたりのやりとりが理想的すぎてきゅんきゅんした。そして終盤の新幹線のシーン。目の奥がじんわりと熱くなった。
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とあることから、10年ぶりに中学時代の同級生と会うことになり、一夜を過ごす。そこから当時の感情や思い出が蘇り盛り上がるが、切ないラスト。誰でも一度は想像するような、憧れるような純愛もの。ラストはこれがリアルだったかも。
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「何かが始まるとき、今がそのスタート地点だと意識できることなんてなかった・・・」
「たくさんの人の小さな羽ばたきが、あちこちでシンクロして、トルネードになったとき、大きな奇跡が起こる・・・」
そうかもしれないなって、思いました。
自分が覚えている瞬間を相手は覚えていなくて、
自分が忘れていることを相手は覚えていて。
そんな1コマ1コマが学生時代にはたくさんあったような気がします。
切なくて、愛おしくて、恥ずかしくて、
そんな思いを思い出させてくれる1冊です。
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良かった。シンプルにそう言いたい。あのとき始まったことのすべては、僕にもあるのだろう。それはきっとうまく思い出せないだけなのだ。温かくて、優しくて、毎日が輝いていて全力だった頃、今を生きる糧のようなものを、そうとは知らずに築き上げていた。ありふれた思い出かもしれが、かけがえのない時間と思い出。同級生に会ってバカな話をしたくなる。
2012.07.18 読了
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中村航は本当に理系脳キラーです。
人と会話している時についつい思考が脱線していく様とか、移動の時の新幹線からの情景に対する表現が本当に上手いと思う。
あー恋してぇ…。
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「カオス理論」
中村航さんの小説を読むと、毎回羨ましいなと思ってしまう。登場する男女が紡ぐ物語がすごく魅力的だからだ。可愛くて、ユーモラスで、切なくて。
好きな人のパーカーのフードには何か入れたくなる。…そう!そうなんだよ!本当にこれは一つの真理だと思う。世界の、宇宙の真理の一つだ。
出会いの形とか立場が違ったとしても、こんな風に恋がしてみたい、こんな風に誰かを好きになりたいと思わせてくれるような作品でした。
ごちそうさまでした。
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あー、この本好きだーって思った。
まだ1話読んだところ。
いいな、
昔の同級生に会いたい!
わたしも、こんな風に誰かに思い出してもらえたらいいなあ
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素敵な先輩。
懐かしい友達。
淡い恋心。
奈良に行きたくなる。
好きな人のパーカーの
フードに何か入れたくなる。
頭に手を置きたくなる。
親子丼を作りたくなる。
今度、マリオンの前で
待ち合わせしよう。
中村航さんの本に出てくる
ことは真似したくなる。
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やさしくて、せつなくて、でも、この読後感の心地よさはなんだろう。
久々に読んだ、中村航。
チクっとする何かとか、
ふっとやさしくなる何かとか、
「覚えている」と「忘れていた」の間にある、思い出と今をつなぐ物語。
あのとき始まったことのすべてです。東京。
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甘酸っぱくて切ないけど、青春時代っていいなぁと思えるラブストーリー。
割と早い段階で2人がいい雰囲気になっていくので、これからどうなるのかと思いながら読んでいましたが、途中で過去の中学時代に戻って話が展開していきます。1章の2人の会話の答え合わせみたいな感じで、これは面白かったです。
なんだか読んだあとは、私も久しぶりに昔の友人に会ってみたくなりました。暖かい気持ちになれる作品です。
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「夢とか希望とか、友情とか愛とか、案外そういうバカみたいなことで、世界は回るんだからな」
それなら自分も世界を回せるんじゃないかなって、思わせてくれる門前さん好きだな。
「好きな人のパーカーのフードには、何かを入れたくなるんだよ」
これから好きな人のパーカーのフードに何かを入れてみようって、思わせてくれた白原さん好き。
あのとき始まったことのすべてと言える原点を、ここだ!って理解出来る訳がない。未来は見えない。だけど、この物語を読み終えた自分自身だけは、あのおみくじから、また岡田くんと石井さんの恋が始まることを信じて本を閉じたいと思う。
懐かしくて、キラキラしてて、切なくて、笑えて泣ける、そんな本に巡り合えて幸せです。