紙の本
不可思議世界
2016/10/09 18:19
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場する人物(?)もだけれど、
ストーリーラインもなにやら化かされた雰囲気。
煙に巻かれてどこへやら。
たどり着いたが桃源郷。
不思議な不思議な湯屋の噺。
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【その湯屋では、湯加減のいい風呂と、たくさんの不思議があなたを待っている】
東の都にある大きな湯屋は、安いし広いし湯加減も良い。繁盛しているが、誰もそこで働く人間を知らないという。
だが、なぜかその湯屋の奉公人として選ばれた佐吉は、そこが妖怪によって営まれていることを知る。番頭の闇二や妖の一夜や三夜、また子供の落書きのような小さな謎の存在“件(くだん)”に揉まれながら、佐吉は苦労しながらも新鮮な日々を送っていく。
そして、一人のカラクリ技師との出会いが佐吉の運命の新たな扉を開く。人と妖怪、その秘密に近づいた佐吉は何を選び取るのか?
人と妖怪が織りなすおかしくてあたたかで不思議な物語。
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う~ん。色々思うところはある。
今までにない、新しい「妖怪」の設定で、オリジナリティがあっていいとは思う。だけど、本来の妖怪たちの恐ろしさとか、おもしろ味が書き消されてしまっているようにも思う。
あと、この内容は小説というより、漫画の方が、メインキャラクターたち以外の、周りにうじゃうじゃしている妖怪たちの様子が表現できれば、もう少し上記に書いたような、妖怪たちの味わいが出てくるように思う。
そうは言っても、小説の作家さんだから、文章で頑張ってもらうしかないですが・・・
あと、ちょっと視点があっちへ行ったりこっちへ行ったりと、定まっていなくて読みづらさもありました。新人作家さんということもあり、これからに期待、ということろでしょうか。アイデアの斬新さは良いと思います!
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「湯屋」
誰も居ないはずの湯屋には。
見ようとしないから見えないものと言うのは世の中たくさんあるだろうな。
どんな事でも少し見方を変えるだけで状況が変わったりするしな。
「かはたれ」
罪人として裁かれた後。
技師にとって利き腕というのはとても大切なものではないのだろうか。
彼と彼の師は何に関わりこの様な事になってしまったのだろう…。
「伽藍堂」
隣の縄張りまでお使いを。
基礎知識すら教えてくれる人が居なかったのなら仕方ないかもしれないが、今まで知りたいと思わなかったのだろうか…。
技師に会えないというだけで、人間だけでなく妖かしまでにも可哀想と言われるのは何故なのだろう。
「ていご」
初めて訪れた都で出会ったのは。
彼は知識は無いが幼いころから技師の気質だけはあったのだな。
助けを求めても分かってもらえない状況というのは、子供で無くとも怖いだろうな…。
「誰そ彼から彼は誰まで」
妖かしと人間が入り交じる市場で。
あの取引の場で彼らがとった行動は禁に触れることではないのだろうか。
彼が可哀想と言われ続けた理由は分かったが、何故彼らは名乗らなかったのだろう。
「たそがれ」
空に浮かぶ文字に導かれて。
常に自分を蝕む怪異がすぐ背に居るという世界というのはどんなものなのだろう。
全ての事には対価があり、無償で手に入る物はないからな…。
「継承者」
技師として雇う為出された条件は。
自分たちにとって有益な物のみを権力を使い手に入れるのは有権者ならではの行動だろうな。
自分より優れた者に対し技を磨き立ち向かう事をせず、相手に技師として働けなくするというのは卑怯ではないだろうか…。
「白闇」
あの頃と少し似ている日常。
技師としては無知で素直だからこそ彼らと何事も無く共存し生きて行けるのかもしれないな。
彼は何処か欠けた部分があるようだが、その分を補える仲間がいるから主人として強く入れるのだろうな。
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妖怪とかあやかしとか、正直多すぎて手に取る気にすらならないのだが、これは表紙の雰囲気でずっと気になってた。
湯屋で妖怪でこの雰囲気ったらねぇ……かの「千と千尋」のような物を期待していたのだが、だいぶ違った。
重要なのは「カラクリ」で、その設定に不可欠な妖怪(怪異)と、必然的に付随せざるを得なかった「湯屋」という感じだろうか。
所々、文章の繋げ方にも、ん?と思うのだが、決して面白くなかった訳では無いし、2巻も手元にあるので続けて読もうと思う。