紙の本
とにかく面白い
2019/07/07 11:01
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投稿者:こうのすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
同作者さんの描いた【園田競馬ビギナーズガイド】が面白かったので園田競馬場HPに掲載されていた他の漫画も読んでみたら全っっ部面白かったので、この本は迷いなく購入。
競争馬との生活の中で起こる様々な嬉しいこと、怖いこと(かなり命懸け…)、コントのような出来事がギッシリ描かれています。
馬一頭一頭の性格が全然違ってて、そのキャラの描き方に愛がこもっててめちゃめちゃ面白いです。
ついつい何度も読み返してしまうのですが、何度も同じところで泣かされます。
馬が好きな人には辛い部分があるけど堪えて読み進めると少し救われます。
この本を読んでから、初めて園田競馬場に足を運びました。
走る馬との距離が近くてびっくり。
さらに雨の後だったのでコースはびちゃびちゃで、ほぼ浅瀬。
え? これで走るの? 走っちゃうんだ!
レース開始後、迫力たっぷりに響き渡る異音。
ビッタラビッタラビッタラビッタラ……
水たまりの上走るからそりゃそうなるわな。
爆笑してしまいました。
園田競馬場、こじんまりしてるけど改装後だそうで施設もきれいで楽しかった。
本に影響されて行動を起こしたのは久しぶりでした。
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人との別れも悲しいけど手塩に育てたサラブレッドとの別れのシーンでは泣いてしまった。サラブレッドがゆえの安楽死なんでしょうか?それとも馬全般に言えることなんでしょうか?脚の怪我及び骨折はその後の余生さえ左右してしまうんですね。
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競馬といえばもちろん馬が主役だが、彼らが走る背景にはさまざまな仕事がある。
馬に乗る騎手(ジョッキー)、馬の訓練をする調教師、馬の故障・不調を診る獣医。
そして、馬の一番近くで馬と一番長い時を過ごしているのが、本書の著者もその1人である「厩務員」だ。
表紙絵の通り、厩舎が1階、厩務員が2階に住んでいるというのだから、「サラブレッドと暮らしています」というのは大げさではない。
日々、馬を洗い、給餌し、散歩をさせる。
厩舎にいる馬はそれぞれ個性的で、やたらと反抗的だったり、引きこもりのように厩舎から出てこなかったり、のんびり屋だったり、極端に怖がりだったり、始終欲情ばかりしていたりといろいろである。
働く人々も、馬の怪我がどうしたら悪化しないか、どうしたら気持ちよく走れるか考え続けている(そのくせ自分の肋骨が折れていても気にしない)アツい調教師、気持ちの浮き沈みが激しい新人ジョッキー、男社会に珍しく飛び込んできた女性厩務員とバラエティ豊か。
そんなわけで、お仕事実録ドラマとして楽しく読み進められる。
が、最後のエピソードでは競走馬の過酷な現実もにじませる。
馬は脚に大きな怪我をすると、致命的である。人ならば足を骨折しても通常は固定していずれ治るが、大きな骨折をした馬は、体重を支えることが出来ず、怪我をした脚が壊死し、悲惨な経過を辿る。そのため、一般的には骨折で「予後不良」と判断された場合、「安楽死」が下されることになっているという。
怪我をしたものばかりでなく、競走馬を引退した後に、乗馬や競技馬、種牡馬などの別の仕事に就けるものはそう多くないという。
著者もこのあたりに悩む描写もあるのだが、無理もない。とはいえ、著者は気持ちを奮い立たせてまた厩務員の仕事に励んでいくのだが。
厩務員というあまり馴染みがない職業を、ユーモアたっぷりに紹介して魅力的な作品ではある。が、読者としては、思っていた以上に過酷な馬たちの現実に何だか哀しくなってしまったというのが正直なところだ。
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JRAじゃなくて、園田っていうのがいいですね。
私は、平素、競馬が好きだって言っても、JRAの重賞クラスがせいぜいで、それより下のクラス、ましてや地方競馬には全然目はいききれません。
しかし、当然ながら、地方競馬でも、1頭1頭個性をもった馬が、ちゃんと走っているし、それを世話する人たちの日常もあるわけだなあ、と再認識。
運に任せて、儲かった、損したのギャンブルだけなら他にいくらでも選択肢がある中で、競馬場に行くのは、そういう、個々のドラマの集積が見たいからなんです。
たまには地方競馬にも足を向けてみようかしらん。
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馬が好きになり、馬生が過酷なことを知った。
厩務員という立場でどんな思いでサラブレッドと過ごしているのか?経済動物であるサラブレッドの幸せとは…?生きている間にどんな人が側にいてくれたかがどの動物にとっても大切なことだと気づかされました。