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兄の長太郎と二人、なんでも三十八文で売る「みとや」を営んでいるお瑛。二親を亡くしながらも、周りの人たちに支えられてつつましく暮らしている。そんな暮らしの中で起きる様々な出来事がお瑛を成長させる。
今作では、お瑛が自分が兄とは血のつながりがないのではとの疑いを持つような出来事がおきる。
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人が生きている
生きていれば悲しいこともある
生きていればうれしいこともある
生きていれば哀しみもある
生きていれば喜びもある
生きていればいわれのない嫉みにも遭う
生きていれば思いがけない情に助けられる
時代は江戸に設定してあるけれど
そこに描かれた人間模様は
今の時代に十分匹敵することが
織り込まれている
愛しい娘を描かせたら
流石の梶よう子さんです
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L みとや・お瑛仕入帖2
前作、読んだ履歴はあるのに、別の兄弟作品と混同して思い出せず。
シリーズなので、前作を読むことを推奨。
おさらいしとかないと、両親を亡くしたこと以外おじさんの話とかすっかり忘れてたわ。
兄が仕入れてきたものがいわくつき。さらに兄が曲者ですべてを承知の上動いているという曲者。
妹は兄に振り回されながらも兄の思惑通りに動く、みたいな。
読みやすいので一気読み。それぞれにいわくがあるので、それを読み解くのが楽しい。
兄が曲者すぎて嘘くさい。
最後まで引っ張ったあげく、何でもなかったという事案発生。
あまりに呆気なさすぎて続編への布石か?と疑う・・・。
兄の思惑と妹の気の強さで話が進んでいく。
脇役もいいキャラがいるものの、活かされているのか怪しいところ。
<覚書>
・みとや 店内全て三十八文均一店。
・仕入れ担当の兄 店番及び仕入帳管理の妹
・両親は小間物屋「濱野屋」を営んでいたが永代橋崩落事故で死亡
・両親亡き後店は叔父の益次に諮られ人手に渡る
・兄妹は独立するまで柳橋料理茶屋「柚木」の女将お加津に世話になっていた
・裏店暮らしの菅谷は手習い塾で教え息子直之と二人暮らし
・みとやの近所に元花魁のお花が一品四文のはなまきをオープン
・みとや贔屓のご隠居は元火付盗賊改方長官
・船頭の辰吉登場
・みとやが盗難品を販売する店と疑われる
・お瑛、兄と血が繋がってないのではないかと疑う
・北町定町廻り八坂登場
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「五弁の花が三つ彫られている。
・・小さな花が集まって咲く粟花とも呼ばれているものだ。
簪の意匠は、女郎花。」
お瑛さんを通した裏店暮らしが感性豊かで、女性の優しさが嬉しい江戸ものです。
「小さな花が集まって咲く女郎花のように、ひとりひとりの心が寄り添って、優しい風がいつも吹き抜けるような通りになると・・」
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何でも三十八文で売る《みとや》を営むお瑛・長太郎兄妹の物語第二作。
大小様々な事件が起き、それを兄妹が周囲の人々と共に解決していくというよくある設定だが、ホノボノして心地よい。
新たに、総菜屋を営む元花魁のお花、船頭の辰吉、幼なじみのおせんが登場。
しかし終盤から怪しい展開。何と、お瑛の出生に秘密がありそう。その真実如何ではお瑛の恋のお相手は辰吉だけではなくなってしまう。
さらに《みとや》は罠に掛けられて倒産危機。
急に目が離せなくなったが、結末を見ると一旦収束として良いのかどうか。
第三作が待たれる。
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すごくよかった!
お瑛の舟を漕ぐ表紙からしてわくわくするし、新キャラの船頭、猪の辰の「(一緒に)大川流そうぜ」に大笑い。ちんまりとしたお店、江戸時代の100均、兄が仕入れてくる品々の謎など、面白い!
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時代物は、現実と結び付きにくいから好きです。たまたま図書館で手に取った本でしたが、思った以上にどんどん読んでしまいました。登場人物が、押し付けがましくないキャラがあり、飽きません。