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紙の本

ムスタファ・ケマルの時代

2016/10/07 21:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ムスタファ・ケマルについて伝記と言えば30年ほど前の「ケマル・パシャ伝」のような彼を礼賛しただけの本しか読んだ事がないので、例えば祖国解放戦争の際に彼と対立してギリシャ軍に投降した緑軍の関係者やスルタン制が廃止されてからのメフメト6世や彼の後に擁立されたアブドゥル・メジト2世が名乗る事を許された称号といった事柄は目新しかった。
 反面、ムスタファ・ケマルが統一と祖国委員会の傍流の存在から救国の英雄となる第一歩のガリポリの戦いの記述が紙面の関係からか少ないのは残念だ。いくら軍人としても政治家としても傑出した能力を持った人物でも、ガリポリの戦いの英雄という実績があったからこそ、彼が求心力となる元になれたからだ。アンザック軍団は当時の植民地出身の部隊であっても、「植民地の外人部隊」ではないと思うし、英印軍とは性格が違うのに。

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2021/03/19 13:28

投稿元:ブクログ

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