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事件が起こる過程(被害者&犯人)・事件の追求(警察)・回想(犯人)がそれぞれ1章の中に順番に描かれていた。警察が違う推理をしていたら「そこ違うんだって!」と言えないもどかしさを感じ、いつの間にか物語の世界にどっぷり浸かっているのを実感することが何回もあった。
読了後にタイトルをじっくり考えると少し悲しい気持ちになる本だった。
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第26回鮎川哲也賞受賞作。
小型飛行船というクローズドサークルで起こる殺人事件。
事件がどのように起こっていったのかという当事者視点、事件発覚後の捜査員視点、犯人の過去の視点が交互に描かれていてどんどん話に引込まれる。
捜査陣はラノベ風にキャラが立ちすぎている反面、飛行船の乗員たちはあまり印象に残らないまま死んでしまう人もいてちょっと残念。
しかし本格ミステリど真ん中なトリックは爽快だし、ラストシーンが切なく美しい。
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1983年アメリカ、新技術を搭載した架空の小型飛行船「ジェリーフィッシュ」テスト飛行中にアクシデントが起こり
そして密室の殺人劇が繰り広げられる。
その一部始終。
クリスティが確立した閉鎖状況の枠組みの外へ
綾辻行人は"あの一行"を
市川憂人はジェリーフィッシュというガジェットを用いて飛び出していった。
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2017年このミス国内編第10位と言うことで、読んでみた。雪山に不時着した最新式の小型飛行船「ジェリーフィッシュ」の乗組員が次々と殺されていく、現代版「そして誰もいなくなった」と評判の作品。ジェリーフィッシュの中で起きた出来事と、数日後、事件を捜査する刑事たちの物語が交互に描かれ、いわゆる本格ミステリーものなんだけど、そこまで重たい感じもなく、さらっと読めて、ロジックも本格的でかなりおすすめ。マリアとレンのコンビが面白いので、シリーズ化してもいいかも。
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第26回鮎川哲也賞受賞作
文春ミステリーベスト5位、このミス10位
本格ミステリー3位
特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。その発明者であるファイファー教授を中心とした技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中に、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに、自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が……。
本格推理好きな人はトリックを想像できちゃうのかな?
まったく分からなくて、すごく面白かったです
漣刑事、マリア警部のキャラも楽しい
2016年のミステリランキング候補作で読んだ中では
いちばん好きかも
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浮遊艇でおきた不可能犯罪。特殊な密室+そして誰もいなくなった。楽しいに決まっている。
殺人・捜査・犯人の独白のパートが交互に入れ替わり、少しづつ全容が見えてくる。鮎川賞受賞どんな本格トリックを駆使してくるのか…
とてつもないインパクトを残すフーダニット、本当は何が起きていたのか?の圧倒的ミスリード。傑作ではありませんか!!
「戦場のコック達」でも感じた日本人が描く海外ものって好きだなぁ。本格ミステリへの「これでどうだ!!」という愛に満ちた作品。
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ミステリーとして、よく練られていると思うし
完成度は高い作品だと思う。
ただ、あんまり好みじゃなかった。。
面白いは面白いけど、それほど没入できなかったのが残念。
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面白かったけど途中で何回か睡魔に襲われた。
現代版「そして誰もいなくなった」との銘打ってだけど、それって完全ネタバレですよねという感じで。
詰め込みすぎ感は半端ない。
途中で落ちが見えちゃったのも若干残念。
ただ、試験航行中の船の中で一人ずつ殺されていくシチュエーションは面白かった
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特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。その発明者であるファイファー教授を中心とした技術開発メンバー六人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行中に閉鎖状態の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が……。
鮎川哲也賞受賞作。ミスリードしないように丁寧に読んでいたつもりだったけど、最初の方の仕掛けは見逃してしまった……一つ一つの事件がどうこうというより、全体の仕掛けがすべての謎というタイプのミステリーだった。とても面白い。ジェリーフィッシュ内パートは外国ミステリで警察パートはラノベっぽかったけど。
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鮎川哲也賞受賞作。
特殊技術で開発された小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉、技術開発メンバー6人は、次世代型ジェリーフィッシュの長期航空試験に臨んでいた。ところがフライト中に、メンバーの一人が死体となって発見される。さらに、自動航行プログラムが暴走し、彼らは雪山に閉じ込められてしまう。
舞台はアメリカ、マリア警部と日本人である部下のレンが真相に挑む。
ラスト50ページまでは結構長かったが、驚きの真相だった。
(図書館)
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思っていたより意外と面白かったと思う。気嚢式浮遊艇(きのうしきふゆうていと読む)「ジェリーフィッシュ=海月」の話だ。いわゆる飛行船のことで、日本でも昔、空を飛んでいたこともある。その時代の航空ミステリーというか化学ミステリーと言えるだろう。しかも、クローズド物で「そして誰もいなくなった」式のミステリーである。
前半はちょっとあまりにも難し過ぎて飽きるかもしれないけど、中頃から一気に伏線の回収となり、ラストまで一気に読ませる。精巧に事象を組み合わせていく筋書きに驚かされた。まあ、多少辻褄がおかしい場面もあったが、まあそれはご愛敬かもしれない。
いずれにしても、他とは違った感覚のする作品だと思う。SF好き謎解き好きの方は是非ご一読を・・・。
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「ジェリーフィッシュ」と言う架空の乗り物(真空飛行船?)開発をめぐり、「そして誰もいなくなった」のパターを模した推理小説?
密室環境を作るため、殺人動機などのためにジェリーフィッシュを創造したのだろうが、ジェリーフィッシュにもう少し魅力を持たせられればもっと素晴らしい作品になれたと思う。
せっかく軸になるジャリーフィッシュの魅力が表現されていず残念だ。
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真空気嚢を活用した小型の浮遊艇ジェリーフィッシュの開発にまつわる殺人事件をマリア・ソールズベリー警部と九条漣刑事が取り組む物語だが,最後の最後まで真相が明らかにならないストーリーが楽しめた.ジェリーフィッシュの試験飛行に出たフィリップ・ファイファー教授と5名の搭乗者が死体で発見されたという連絡が漣に届く所から話が始まる.一部焼けた死体が6体だが,すべて他殺と判定され,実行犯の7人目の行動を探るが解答が得られない.ジェリーフィッシュが不時着し,搭乗者たちが原因を調査する中で,最初に教授の毒殺され,ネヴィルも殺される.その過程でレベッカという女性が教授の研究室で殺害された事実が判明し,搭乗者たちが動揺する.全331頁の終りに近い271頁から始まるエピローグで真相が解説されるが,捜査の過程でマリア警部の繰り出す特異な意見は,漣をはじめとする捜査陣に却下される場面も多かったが,最終的には彼女の発想が解決の糸口になったようだ.非常に楽しめる物語だ.
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「そして誰もいなくなった」へのオマージュ。
現場と捜査の物語が同時進行し、謎が深まっていきます。
密室状況での連続殺人の犯人は?
なるほどそうきたかという、トリック。
最後の最後まで、犯人はいったい「誰」なのかわかりません。
楽しめました。
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21世紀の「そして誰もいなくなった」って帯に負けて読みました。本屋大賞にノミネートされなかったのは残念ですが、ストーリーは楽しめました。次世代小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉の長期航空試験に臨んでいた6名が雪山に不時着し6名全員が他殺体として発見されるという設定だけでもわくわくします。実は謎解きはさほど感動していないのですけど(笑)、捜査に当たる刑事コンビのマリア&九条漣が大変魅力的で、このシリーズを期待したいくらいです。