紙の本
必要なのは情熱と人脈
2016/12/31 07:54
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投稿者:ペリクレス - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半はバスケットボールの話。後半は組織論です。
Bリーグの立ち上げの話も面白かったのですが、個人的には組織論に魅かれました。
ボトムアップを良しとする日本型経営ではなく、強力なトップダウンを勧めています。
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Jリーグ創設に尽力され、最近プロバスケットの問題を収束させた川渕さんの本。前半のバスケット問題の部分は無類に面白いんだけど、後半は「独裁力」という本のタイトルからすると、若干食い足りないかな、という感じはあった。あと、人生塞翁が馬だよなぁ、とも感じた。この方が親会社から左遷されなければ、サッカーにここまで従事することもなかっただろうし、現在のサッカーもバスケットもまったく違う形になっていたと思うので。
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経営の基本は、入るを測りて、出ずるを制す
クラマー 負けた後のロッカールームで
これまでの君たちの努力は私が一番知っている。今日はサッカーのことは忘れよう。人生はサッカーが全てではない。今日、君たちのところに来る友人は、ガスは少ないだろう。しかし、その友人こそが本当の友達だ
大事な要件は直接面会して伝える
リーダーは人に好かれなくていい
保身を捨て、使命を果たすためにはどうしたらいいか、それを判断して下のものを導いていくことがトップの責務だ
野末陳平 日本人というのは、無知、妬み、ひがみ、ヤキモチ、八つ当たりが多い国民なんです。とカラカラと笑った
ノイジーマイノリティに引きずられるな
私利私欲がない独裁者であれ
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◾︎2016/10/08 読了
◾︎ポイント
・理念や夢を持たないクラブには存在価値などない。
・経営の基本は「入るを量りて、出ずるを制す」
・形骸化していた理念を再構築する
・リーダーには理論武装が必要
・インパクトのある言葉で「発信力」を持たせる
・常に最悪の事態を想定する
・リーダーは人に好かれなくていい
・ノイジーマイノリティーに引きずられるな
・私利私欲がない独裁者であれ
・部下をイエスマンにするな
・真のリーダーに必要な「胆識」
・理念を再構築することの重要性
・ビジョンとハードワークの両立
・本田圭佑に学ぶ、目的意識の大切さ
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前半は今回のバスケットボールの組織改変のこと。
後半は過去の川淵本でも書かれていたサッカーに関連する内容。
そういう構成で書かれている。
バスケットボールに関する前半部分を読んでみると、
日本のバスケットボール界がどうしょうもないような閉塞状態にあったことがわかる。
内部の人間ではなかなか動かし難い状況であったところに、
バスケットボール以外のところから来た人間が携わった事が奏功したと思われる。
やはり時代の運はあっもののJリーグを成功に導いた功績と名声は川淵氏にとって何よりの後ろ楯になっている。
リーダー論などより、単純に日本のスポーツ界がどうなっていくのか?
どうすればよいのかというところに興味がある。
本に付いた帯にサラリーマン必読の書などと書かれているが、そんな理由で読もうとは思っていない。
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東京五輪(1964年の)のサッカー日本代表選手からJリーグの初代チェアマンになり、日本サッカー協会会長に登りつめて引退したと思ったら、バスケットボール協会にも担ぎ出された川淵さんの本。
Jリーグ当時から反対を押し切って物事を進める傾向にある川淵さんが自らの批判を逆手にとって「独裁力」とタイトルを付けた訳だが、どの組織でもリーダーシップを発揮していることは確かだが、どの組織でもきちんと手続きを踏んで物事を進めていて、必ずしも「独裁の手法」を説明している訳ではない。
スポーツ団体はもともと引退した選手による互助会的な組織の性格を持っているが、今はアマチュアとプロの境界が消えつつあり、どのスポーツ団体もマーケティング次第では資金を捻出でき、その資金が競技力にも直結するという時代になっている。川淵さんはそのことを90年代から愚直に実践してきていて、組織力と資金力と競技力は相反するものではなく相乗効果を持つものであるとわかっている。であれば、そう思っていない方との対比をきちんと描き出せば、より彼の「独裁力」が際立つ本になったと思うのだが、どうだろう。
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川淵さんが関わるとなぜこんなにもうまくいくんだろうといった疑問があり、とてみたのしみに読まして頂いた。
自分の発信力をしっかり分析している。
日頃のアンテナをしっかり張っておく事が大切。
リーダーは確固たる信念を持つ事が大切。
お客さまの視点に立った管理
負けてもいいからとは決して言ってはならない。
観察をする。監視はしない。
ちゃんと努力をすれば、届く目標を設定
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リーダーとしての資質を学ぶ指南書としてだけではなく、JリーグやBリーグの裏話的にも読める面白い内容。
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・真のリーダーに必要な胆識。胆識とは何かを成し遂げるための決断力と実行力を伴った見識。見識とは知識を増やし、さまざまな経験を積むことが不可欠。グローバル化した現代社会ではこの胆識と、困難に陥ったときの突破力を伴ったリーダーが不可欠。
・前向きなエネルギーは互いに増幅しあって1+1が2ではなく3にも4にもなる。悩んだときには理念に立ち返る。
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第1章から第3章までは、Bリーグ立ち上げまでの経験談である。題名の「独裁力」にジャストフィットするのは、第4章である。実のところ、第3章までは、題名から期待した内容ではなかったため、裏切られたような感想を持ちながら、読み進めた。第4章では川淵さんのリーダー論が十分に書かれているので、飽きずに読み進めて欲しい。書かれていることは、「リーダーのための自己啓発本」にも載っている内容と言ってしまえば、おしまいだが、川淵さんを想像しながら読むと、説得力があり、頭にもすんなり入ってくる。「リマインド」も含めて、読むことをお勧めしたい。
前の上司に似ているな、と思った。ある時、彼の意見に反対するものが10名いたが、完璧な理論武装で、一人一人論破していった爽快な光景が思い出された。また、ある時は、自分のクビをかけて、経営層に「間違っている」と意見した。まさに「私利私欲のない人」である。さらに、川淵さんが言っている「観察力」も持ち合わせており、まだ数回しか会っていないにもかかわらず「君は疑り深い、人と関係を築くのにちょっと時間がかかるね」と優しく言い当てられたことがある。こういう人に私もなりたい。
*リーダーには理論武装が必要
川淵さんは「怒りんぼ」のイメージがあったが、そのベースには事前調査・勉強に基づいた理論武装がある。
*インパクトのある言葉で「発信力」を持たせる
・言葉に発信力を持たせるには、まず訴えるべきことをインパクトのある言葉で示し、具体的な説明はその後にする。すると、その言葉で全容が思い出されるようになる。漠然とした長い説明だと時が経つにつれて印象が薄れていくもので、短い言葉で印象づけることで、その言葉が多くのひとの脳裏に刻まれ、継続した思考や努力につながっていく。
・マスコミは良くも悪くも僕の言葉に期待感を持って取材を求めてくるが、実は前もって「こう言おう」と準備したことはほとんどない。我ながら、「よくこんな言葉が出てきたな」と思うことがよくあるが、それは、常にいろんなことを考え、見聞きしているから、ここぞという時に象徴的な言葉が出てくるのだと思う。
・リーダーというのは何があっても「負けてもいいから」とは決して言ってはならない。最初から最後まで一貫して「絶対できる」と言い続けることが重要だ。常に成功を確信していること、また、是々非々をはっきりさせることもリーダーの務めだと思う。
*与えられた人材を生かすためにどうすべきか
誰でも新入社員の時に「怠けて働こう」なんて考えていた人はいないのではないか。「一生懸命会社のために働こう」と思って入ってきている。それが、いろいろな荒波に揉まれやる気を無くしてしまっているのではないか。私は普段、「この人使えないわね」と思うことがあるが、もっと包容力を持って接しなければならないと反省した。
・サッカーでもビジネスでも高い能力を持った人間だけを揃えることは難しい。それに、自分が使いやすい人ばかり集めたとしても、機能するとは限らない。リーダーはそれぞれ個々のレベルの差を乗り越え、多様な人間を一つの組織として束ねなければならない。それにはある種��包容力が必要だろう。選り好みをせず、与えられた人材を最大限に生かして成果をあげることがトップに課せられた責任でもあり、醍醐味でもある。
*「観察力」を養う近道
・組織のコミュニケーションを円滑にするのに、不可欠な要素は何か。僕は、一番大事なのは「観察力」だと思っている。観察力を養う近道は、毎日、部下の動静を具に見ることだ。普段の態度を見ていれば小さな変化も自ずとわかるようになってくるし、組織の異変を察知する能力も磨かれる。部下の表情や態度に変化があるときは必ず声掛けをする。それができていれば困難に陥った時に解決策を見出せるものだ。部下の変化を簡単に見過ごしてしまうような上司では信頼も得られないし、リーダーは務まらない。
・また優れたリーダーは部下の心の機微や好調な時のイメージを覚えておかなければならない。それがあれば、ここぞという時に「あの時できたのだから今度も大丈夫だ」と伝えることができるからだ。具体的な例を出して励まさられれば、部下は「見てくれていたんだ」と安心できるし、やる気も湧いてくるだろう。そう言った些細なやりとりが上司と部下の関係を良好に保つ。何気ない一言で部下が業務に励むようになれば、組織にも活力が出てくる。
・ただし、これもやりすぎたら逆効果になってしまう。ましてや「観察」が「監視」担ったら、元も子もない。見ていないようで、見ている、近いようで遠い、遠いようで近い、絶妙な距離で把握していることが重要だ。
*常に最悪の事態を想定する
・リーダーは常に部下とは異なる目線を持っておくべきだ。物事がうまく進んでいる時には部下にはひたすら前進させる。部下に自信を持たせて良いムードを作るのもリーダーの役目と言えるだろう。しかし、その好調はいつまでもつづくものではない。常に最悪の事態に備えておけば、万が一の時も冷静にそして速やかに事態の収束を図ることができる。
リーダーは人に好かれなくて良い
*私利私欲がない独裁者であれ
・誰の応援もない窮地に追い込まれた時こそ、その人の真価が問われるものだ。「責任を問われてしまう」とか「これをやったら孤立してしまうんじゃないか」なんて考えるようではリーダー失格。保身を捨て、使命を果たすためにどうしたらいいか、それを判断し、下の者を導いていくことがトップの責務だ。
・何でも多数決で決まるのなら誰がトップになっても構わない。しかし、それでは強い組織は作れないし、仕事のスピードも鈍ってしまう。だからある意味「独裁的なトップ」が必要だ。ただし、条件がある。私利私欲がなく、組織をそして社会を良くしようという志と信念を持った「独裁者」であること。もちろん、人間だから誰でも欲はある者だが、リーダーはできるだけ損得を忘れる努力をし、「社会に役立つ」という理念のもとに行動する。理念を持って初めて儲けを出すことを考えるのだ。
*部下をイエスマンにするな
・組織を動かしていく中でトップが判断を誤ることもある。そういうときは往々にしてイエスマンばかり従えていることが多い。これには、トップがいうことを聞く部下をあえて集めているケースとトップが部下を結果的にイエスマンにしてしまっているケースがある。トップが部下の意見や疑問に耳を貸さなくなると部下はいつしか諦めモードになり、次第に発言しなくなっていく。そしてその様子を見ている周囲の人間にもそれが伝わり、「うちのトップに言っても無駄だ」となって誰も意見を言わなくなり、徐々に組織は停滞していく。
・問題意識が高く、自分なりの意見や疑問をぶつけてくる部下というのは人とは違った視点を持っている者だ。たとえ採用する見込みがないアイディアばかりだとしても部下の意見に耳を傾け、その中に可能性のある意見があれば取り上げる。その際の判断軸は目標に向かうために考えられるべきで、うまくいかなかったら修正すればよい。
・自分の意見を聞いてくれる上司であれば、様々な意見が出るようになり、ボトムアップの風土が醸成されていく。そこで得をするのは上司であり、組織なのだ。もちろん、リーダーたるものは自分で決めたことはもちろん、部下の失敗に対しても矢面に立って責任を取るのは言わずもがなだ。そうした姿勢がなければ、現場はついてこないし、彼らもまた意欲を持って働くことはできない。
*真のリーダーに必要な胆識
・胆識とは何かを成し遂げるための決断力や実行力を伴った「見識」のことで、その見識を身につけるには、知識を増やし、様々なことに挑戦して研鑽を積むことが不可欠だ。
*ビジョンとハードワークの両立
川淵さんも明確なビジョンを持ったのは51歳時だったそうだ。私も遅くはないな。
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Jリーグを先例にした日本バスケットボール界の改革の道程と、過去の成功体験や失敗から学んだリーダー論。
80歳目前の70代でもこれだけ頑張れる、なのか、70代だからこその経験なのか。社会におけるスポーツの位置づけが、オマケからメインストリームに変化していることを再認識。争いの代替、娯楽、ビジョン、経験。
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Jリーグを立ち上げ、分裂していたバスケットボールリーグを統一した著者のリーダーシップ論。誤解を招きそうなタイトルだが、要は「リーダーはビションをもって、語って、ぶれないてはいけない」ということ。トップダウンで方向性を打ち出して、ボトムアップで進められるのが一番いいと・・・・。
著者はビジョンを語ることの力を、Jリーグの100年構想で表現した。理想ではなく、現実の世界を動かしているビジョンの力をここに見ることができる。Jリーグが誕生して20年、あと80年もすればそうなっていんじゃないかと信じられるくらいに変化しているのは、ビジョンの力。
なるほどと思いながら。読み進めるのであった。
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この本に限らず最近思うことがこんな働き方してる人がいるんだなーと。取り組み方とかとてもおもしろい。何の為にやるのかを自分でしっかり考えて、環境や伝統にとらわれずよきことをしていきたいね。
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日本のバスケットボール界を立て直した川淵さん。本書では、混乱状態にあったバスケットボール界を、強いリーダーシップでいかにして短期間で再構築したかが語られています。また、Jリーグの立上げの話も出てきます。
強い信念と、私利私欲のない強力な意思決定こそ、著者の真骨頂なんだと再認識しました。
誰もがマネできるスタイルではないかもしれませんが、調整型のリーダーが多く、困難な環境から抜け出せない大企業では特に、こういうリーダーも求められていると思います。
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元Jリーグチェアマンの川淵三郎が、主にバスケットボールリーグの統一について語った一冊。
バスケットボールリーグは元より、Jリーグ創設についてもその数々の実行力で数々の実績を成し遂げた手腕はさすが。