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面白かった。具体的な固有名詞、ボンマルシェ、レネレイドがわかることは勿論、オークラであげた結婚式や内部生のうんぬんかんぬん…東京が地元で育った者として、あまりにも自分の育ってきた環境とかぶる部分が多く、似過ぎている主人公の頼りなさや取り柄のなさが身につまされるようだった。
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テーマがちょつと女子高生向きだけど、それなりにまとまっている。対象的なふたりを登場させ、それぞれが人生に立ち向かっていくのを読めば、人は「よし、自分も」と思う。いいお話だと思う。
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2017/19/27読了。
ちょっと癖があるけど読みやすく、山内マリコさんらしい作品。表紙も素敵だった。
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この作家さんが何かの雑誌で、この本を書くにあたっての、背景や取材内容などをインタビューされていたのを読み、興味を持った本。地方出身のため、美紀の東京でも地元でもアウトサイダーという感覚にとても共感してしまった。本題とは逸れるけれど、政治家の特性?を書いている描写にもなるほどと思ったり。登場人物が皆魅力的で、読後感も爽やかな作品でした。
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山内マリコさんは、今を生きる人たちをよく見ていて、その空気を物語に映し出すのがとても上手。
お金持ちの家に生まれ大事に育てられた榛原華子と、大学進学で上京してきた地方の漁村で生まれた時岡美紀。
お金持ちのお嬢様の日常は興味深いし、地方出身女子の都会に対する感情は、私も地方出身なので、切ない共感が込み上げました。
この小説には、女の子同士がポジティブな関係を築くことができるのだ、という理想が描かれているように思います。きっと、作中の人物たちのように、理性的で心が温かい女性同士であれば、可能なことなのでしょう。
こういった話の筋も、現代の空気をよく読んでいて、うまいなぁと感じました。既婚者VS未婚者のドロドロした人間関係とか、都会の勝ち組VS田舎の負け組といった単純な描き方はしていないところが私は好きです。都会と田舎の対比は描いているけど、そこには安易な上から目線の蔑視ではなくて、作者自身の中にある、地元への思いと都会への思いとの、葛藤のようなものではないかと感じます。
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題名に惹かれた
最初は東京出身のお嬢様の婚活話かと思って読んでいたが、途中から地方出身の女の人が出てきて話がリンクする
いい意味で女の憎たらしい話しになるのかと思いきや、最後爽やかに終わったので
感想はスッキリした話だったと思った
素直に面白かった
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初読みの作家さん。
うーん、可もなく不可もなく。若いお嬢さんが読むと面白いのかも。
ただ、地位も名誉もお金もないけれど、幸一郎みたいな人が隣にいる…(泣)
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率直におもしろかったなー。なんかこう、「The 東京マイノリティ」その積み重ねが良かったです。これまでの山内作品では、いちばん読みやすかったな。
2017/11/23読了
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同じ価値観をもつ集団の中にいるのは、楽。だから、それを維持しようとするのはごく自然なことなのでしょう。
東京も数多ある都市のひとつ。その土地の、同じ価値観の、強いコミュニティがある。他の都市との違いは、強いコミュニティの外側の器の大きさなのではないか。様々な、人・金・価値観などを受け入れ膨らませてくれる。もしかしたら、地方だと、コミュニティの外側が狭いのかな。
そんな東京のさらに特定のコミュニティにいる女性と、地方のコミュニティを抜けて上京してきた女性の物語。なるほど確かにこういう人いそういそう。女性を描いてベタつかない爽やかな印象を残す文章は、凄いなぁ。
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主人公のセレブの女の子が婚活する話なんですが、どちらかというとモテ顔でお金持ち。なんでそんなに悩むことがあるのかと思って読み始めましたが、みんな何かしら悩みを持っているんだなって思いました。行動範囲のことも納得しました。この先どうなるんだろうと、気になってページをめくる手が止まらなかったです。
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ずっと気になっていた本。
本体の装丁があまり好きじゃない。
でも、後半のほうになってTOKYO NOBLE GIRLという原題?のようなものに納得。
都会とも田舎とも言い切れない場所で生まれ育った身としては、そういった明確な場で生まれ育って、明確な自我というようなものがある人が羨ましい。
結婚にあせり始める年齢、というのも自分に合っていてそこもよかった。見た目等のスペックがいかによくても、内側のことはそれこそ興信所などを使わないとわからない。
結婚を機に疎遠になるというのも、実感できてしまうのが哀しい。でも、ふるいにかけていると思えばいいかな。どちらかが結婚しても、変わらず会えるという人が数人でもいたらいい。彼氏とか旦那よりも、そういう女友達が一番大切な気がする。
女同士の義理というのは、いつも気にする。気にしすぎている気もする。
全体的に柚木さんの本に似ていた。他の本も読んでみたい。アズミハルコもこの人かぁ、と思った。
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2018年1月27日読了
貧乏人は宝くじが当たっても金持ちにはなれない。宝くじが当たった貧乏人になるだけだ。
これはミランダジュライの短編集『いちばんここに似合う人』の一編「あざ」のなかの一文らしい。これととともに紹介されていたのが今回読んだ作品『あの子は貴族』である。
もう!凄く面白かった。東京出身の生粋のお嬢さまと地方から東京の一流大学に合格して上京した「田舎の秀才」が接点を持つ話だが、以前から持っていた、そうでしょう?と思っていた感覚が見事に具体的に、しかも決してひがみ根性に陥ることなく上品に!書かれていた。結末も清々しく、後味良い作品だった。
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お嬢様と東京サバイバーと結婚のお話。
とりあえず結婚したい!っていう結婚の仕方は好きじゃないので、なんだかなぁと思っていましたが、女の義理らへんから、面白かったです。
ラストも二人とも爽やかで良かった。
というか現代の話なのに、お嬢様の普通の生活も、東京サバイバーの戦いの日々も縁遠くてまるでファンタジーでした。でも大げさじゃないんだろうなぁ。
アフタヌーンティーしてみたい。けど、ホテルでお茶すらしたことないっていう(笑)
華子は見た目『凪のお暇』の凪のイメージ。
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タイトルだけで読み始めた本だったので読み終わってから「お~こういう内容だったのね」と、ちょっと想像と違ってました。
ざっくりいうと…
何不自由なく育った東京生まれの東京育ちのお嬢さん・榛原華子26歳。現在の目標は結婚して専業主婦として旦那さまを支えること。ちなみに家柄とかも重視ね。そんな華子は27歳を目の前にして彼氏に振られる。あせった華子はお見合いやら人の紹介やらで結婚相手を探し始めるんだけど…
というおはなし。
女子の既婚未婚ヒエラルキーうまいこと表現している~。
読んでると「あ~わかるわかる」「いるよね~こういう男」「いや待てよ…私も…」なんて登場人物に自分を当てはめてしまいそうになる~。
しかしまあこのタイトル…なぜこのタイトルなんだろね?
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1章の華子が結婚を焦る気持ち、仲間内で負けられないと思う心内。現実を見て情けなく感じる切なさ、可能性に賭け、それが現実になると錯覚する少女じみた思考回路から抜け出せない所。ほんの少しすれ違った素敵な異性といちいち恋を予感してポーっとなり、殆ど失恋に近い失望感を抱く所。その連続の果てに知り合った理想的な幸一郎に惹かれていくのは当然の流れ。
2章で逸子が言う「とにかく男の人に経済的にも精神的にも依存したくない。依存って弱みを握られてる様なものだから、絶対そう言うのは嫌なんです。だから結婚に全然警戒していない華子が危なっかしくて」家族仲が微妙だと結婚に対して焦ってもいるがすごくすごく慎重になる気持ちがよく分かる。
自分は依存と警戒の間にあるのかと、2章を読んで思った。
それぞれの章の構成がよくまとまっていて思いが絡み合い、歳を重ね、経験や視野が広がり、過去を振り返ったりする事で話に奥行きが出て味わい深かった。