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あとがきに書いてあったけれど読んでいて苦しくなる。
それぞれの話で最後にみんなちょっと前を向いて進んでいく雰囲気で終わるけど何故かもやっとする。
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5つの短編集。その全ての物語に、他人ではなく自分指標で生きることの大切さというメッセージ性が込められているように感じた。また、ごく僅かではあるが、全ての物語に、ある一人の芸術家が関連している。その芸術家に対する評価というのは、物語の登場人物によって良し悪しがはっきりと分かれているのだが、そのような「評価」という事に対する捉え方もこの物語の一つのテーマになっているのではないだろうか。同じモノに対しても、人によって感じ方は違う。万人受けするモノというのは存在しないことを私たちに教えてくれる。それは当たり前のことであり、だからこそ迎合するのではなく、自分の価値観を大切に生きていいのだということを改めて感じることができた。
一貫したメッセージ性や登場人物たちが短編を跨いで少しづつ関連しているという要素が、短編集でありながらもそれを感じさせないまるで長編ストーリーのような読み心地だった。
悩みながらも少しづつ自分らしさに気づき、その道を歩き始めようとする登場人物たちに励まされた。
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「無事でいますように。辛いことや悲しいことが、出来るだけ少なく済みますように」
この想いなんか泣けたなぁ。
私が心からそう思えるのは子供だけ。
他人にそう思えるのはとても幸せなことだと思う。
優しくキラキラした本だった。
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ありふれた雑居ビルで繰り広げられる人間模様。思うようにいかない人生。
それぞれ抱える問題は違えど大なり小なりみんな何かしら悩みはある。淡々と日常が描かれているようにも思えるが、苦しみや悲しみ、戸惑いなど心の動きがとても丁寧に描かれていてリアルでした。
お気に入りは「光る背中」
フワッとした雰囲気のしおり。理不尽に立ち向かうためのお守り ウツボのフィギュアを鞄にしのばせている。
「泥雪」では、息子とのギスギスした関係から一歩歩み寄った夕飯のシーンが良かった。頭ではわかっていても感情が追いつかないのも後悔するのもわかるなぁ。
ラストの短編「塔は崩れ、食事は止まず」
私と晴彦のパンケーを食べるシーンが優しい雰囲気に満ちていて好き♪
これまでの物語の登場人物や場面がつながって見えて、ここから、みんなそれぞれに新しい一歩を踏み出しているんだと感じられた。
色々な人との縁があり今がある。未来に希望を感じられる再生の物語でした。
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短編集。
5人の主人公が感じる生き辛さ。
何か大きなものに飲み込まれてしまいそうな日常は読んでいても何か辛い。
でもそれを変えたいと願ってする小さな行動や、考えの転換で、今とは少しだけ明るい未来に踏み出す物語。
明るい方向に方向転換するって、実はほんの小さなことから始まるのかもしれないなと感じた。
光に向かって生きる瞬間が些細だけど大きくて、とても良かった。
どの作品にも登場するウツミマコトさんがまたすごくいいアクセント。
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読みやすく久しぶりの読書にはぴったりな作品だった。ただ発展的な結末を感じさせるが、全体的に暗めな雰囲気なので、万人にはおすすめしない。
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ラストのビルの解体が
いちど壊して、また歩き出す主人公たちと重なる。
骨を彩る、の読後感にも通じる
静かで強い感動に目が熱くなる
人は簡単には変われない
でも、変わるキッカケを見ないフリするかどうか
ひとの言葉を受け取る謙虚さがあるか
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駅の書店で購入。短編集なら気軽によめるかしらと。神様のケーキってなあにと思いつつ。悩める人達の人間模様を描いてる。私も心に栄養がほしくて、タイトルにひかれて買ってしまったかも。この作者の本は重いテーマもすっと読めるかな。
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読みやすいけど軽すぎず、心に引っ掛かるものがある。人物の捉え方が現実的でいい。他の作品も読んでみたくなった。
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日常にちょっとした不幸を抱える人々が、どの短編でも最後は自分なりの幸せを手に入れているのが希望があってよかった。
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雑居ビルのテナントに勤める人々の日常を描いた短編集
悩み不安を抱える各々の人間模様
主人公たちのあるあるな苦しい胸の裡は自分と重なり心に刺さる物語
彼らなりに解釈して前を向き進み始めるが、
自分には流れるテーマも内容も難しく未昇華…
折をみて再読したい作品です
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日々の単調な繰り返しに摩耗して、その摩耗すらも捧げたい人や物があって。
そういう営みの裏切りに遭い、すべてを失ってしまったような気分の中で、それでも自分を支えてくれるのは自分自身の人生だったりする。
ありふれた不幸と疲弊を癒やす美しい気付き。
こうしたい、こうなれない、そんなもどかしさ。
それでも地に足をつけて歩いて行ける事は盤石な人生がすでに証明している。それなりに長い付き合いの。
錦糸町のとある雑居ビルで繰り広げられる営みたちの絶妙な距離感の繋がりが、自分の身近でも同じように繰り広げられてるんだと思えてなんか救い。
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それぞれが『深海魚』の評価と解釈を披露することで、それぞれのキャラクターが際立つようになっていると感じた。
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初読みの彩瀬まるさん。
五つの短編集で、一つの雑居ビルで繰り広げられる生活の物語。
そこで働く人、そこのお店に通う人、そこの向かいに住む人。
出てくる人たちは、何となく人生がままならない人たち。別に救いようのないどん底でもないけど、あの人のように輝かしい日々を送っているわけでもない。
ヒーロー、ヒロインの友達、クラスメイト的なポジション。
それなりに一生懸命に生きてはいるけれど、思い通りに行かなかったり悔しい思いをしたり。
死ぬほどではないけど、後悔したり引きずったりしながら生きている物語の主人公が、ちょっと自分を認めて、また明日に向かって歩き出すお話。
劇的な感動や感激はないけれど、きっとこれが人生だし、何度小さい挫折をしてもいつかまた頑張ろうと思う日が来ることを繰り返して生きていくんだな、と思えるような一冊でした。
色々…こう…胸がぐわっともやっとする所もありましたが…「泥雪」とか「光る背中」とか…わかりますとも!私も大抵依存が強いのでね!っていう。
『本当にだめだった時、私は自分の事、だめだってわからなかったよ。』
ほんと、そう。←
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最初から読みやすくてすらすらと読めたのだけれど
内容が合わず、途中でやめてしまいました。
まだまだファンタジー脳です