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現代中国版の「百年の孤独」かな。まぁ世代を越えるところまでは行ってない、そして本家より下世話。いや、オモロい。前作(ではないか)「愉楽」に比べるとブラックさは薄い、その分読みやすいかな。
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序文とあとがきに作者自身が登場するメタフィクション的構造で、
ある村と一族のクロニクルを市史というかたちではさみ込んだ分厚い本である。
チャイニーズなマジックリアリズム風で荒唐無稽な、
作者のいう神実主義にもとづいた物語がひたすら続く。
本編後の“日本の読者に向けて”“神実主義とは何か”“中国の作家から村上春樹への返信”
それと“訳者あとがき”。発禁処分となった作品多数な著者の苦悶がうかがえる。
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マジックリアリズムはマルケスみたいだけれど、フォークナーみたいにリアルはあるなぁと思った。ワタシが気に入ったのは朱頴。戦う女。程菁のが、最初は頑張れって思っていたのに途中から朱頴のが好きになった。なんでかなぁ。若さをひけらかす感じが程菁は嫌だったのかも。それにしても、ここまで土地に固執するのは土地はそこにあるし変わらないものだからかなぁ。国家に縛られない最初の方が面白かった。
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過剰と不条理の物語。実際には30年程度の話であるのに、炸裂の変わりようはまるで数百年の変遷を眺めているよう。そうした急速な発展を支えるのは常に性や金をめぐる欲望だった。終盤にいたって明亮が投票に敗れたときの、比喩の逆転が感慨深い。入社式の日に読みはじめたのに色いろの本に寄り道をしたせいで二ヶ月もかかってしまった!
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圧倒的ボリューム、怒濤の二段組み・480ページ。だが貪るように読める、読める、読める、これぞまさに閻連科マジック。2012年の「中国の作家から村上春樹への返信」の最後の方で言及されている「長編小説」がこの『炸裂志』だったのだそう。荒唐無稽な出来事のオンパレード(神実主義というらしい)で核心に迫る作者の力量が見事。「自然編」はもう確信犯。回収されていない伏線もあるような気がしますがまあ仕方ない。最後はホロリ。『愉楽』が好きだという人は絶対気に入ると思います。しかし相変わらず男と女の間には・・・だなぁ。
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個人的にはp412で朱穎が粉香に語る「この世の男の中で一番あしらいやすいのが・・・」で盛大にフイタ。そしてその直後のダメ押しの一文で腹筋崩壊、死にかける。もうほんとやめてwww