紙の本
描写がグロい
2018/08/13 08:59
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投稿者:オラフ - この投稿者のレビュー一覧を見る
平山さんの時代ホラー小説は初めて読んだ。現代の「明らかに何かいるような匂わせる」表現ではなく、狂気の沙汰であり、言葉の描写があからさまである。読んでいて「ううっ!」と言いたくなった。
記憶に残っているのが、表紙の絵にもある己の肉を喰らう話。グルメの旦那が何を食っても旨くない。たまたま自分の皮膚を口に入れたところ、あら?旨いではないか。で、蔵に閉じこもり自分の肉を頬張り、欲にまみれ堪能する話である。
使用人に発見された姿がエグいのと、ただただ恐怖と狂気だけではない、人の本当の恐ろしさを描こうとしている。
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平山さんが書く実話系ホラー作品の時代物版。
恒例の残酷描写はたびたびあれど、現代話よりは断然おとなしめでシンプル。
怖いな、と思う話はそれほどない。
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「井戸端婢子」(竹書房文庫刊)と内容がダブってるんじゃ……と思ったら、半分書き下ろし(講談社文庫のPR誌『IN☆POCKET』に連載されたもの)と前口上で著者が断っていたwどうやらあちらは、シリーズ化を目論んでいたものの頓挫したらしい。
平山氏の本を読むのは久しぶりだが、時代物ではあってもやはりこの人の書いたものだな、という感じ。時代物を書き始めたのが杉浦日向子女史の「百物語」に触発されてということだけあって、それに載っていたような―理由も説明もない何とも不可思議な―奇譚、それに市井の人々の優しさや親子の情愛が描かれるやさしい話、そしてこの著者の本領を発揮するような酸鼻極まる因果応報、復讐譚の三種に分けられるのは「井戸端婢子」とほぼ同じだが(33編中13編が再録なのだからそうなるか)、今回は新録の「しゃぼん」「死脈」が、それらとはやや異なる……人の世の悲しさ、虚しさを感じさせて印象深い。「死脈」は、冒頭で提示される場所からして、2011年のあのことが執筆のきっかけになっていると思しい。
詳しくは此方に。
http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2017-02-17
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杉浦日向子さんリスペクトな作者さんが書いた江戸時代の怪談。でも人の業やら因縁深い話が多く、リアルに怖い。
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2017年、40冊目は、主に隙間読書用にしてた平山夢明の時代怪談。
実話怪談系のネタを、お江戸の時代へお引っ越し。「肉豆腐」「人独楽」のお得意な路線から、「こづかい楠」「卵居士」のややホッコリ系までと、方向性様々に、全33編収録。
時代モノにすることで、一般的な実話怪談系よりも、読み物として昇華された印象。この作者らしさが良く出てる「人独楽」。最高に好きなオチの「化け屋台」。この辺りがお気に入り。読んでて面白いんだけど、インパクト残すモノは多くなかった。
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饅頭のようにブヨブヨと弛んだ肉で土の中から嗤う裸の巨女、味覚を失い踵の胼胖から己が摩羅まで自らを喰い尽くす男、按摩が畳の隙間に隠した盗銭がもたらす阿鼻叫喚―幾百の実話快談を記したホラー界随一の奇才が、死の淵を覗いた江戸時代の人間の哀れと可笑しみを、生き証人かの如く書き表す異形奇譚集。(裏表紙)
グロテスクな怖さです。
平素現代もののホラーを書かれている方なので、時代物の書き方に不慣れというかなじみにくいというか。
文末が変わったり地の文が変わったりと、気になる箇所がちょいちょいとございました。
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日本昔話テイストあり、実話怪談フォーマットあり、そして時代劇風の語り口。大江戸怪談、たいへん面白かったです。
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江戸時代の小話がたくさん入っている。手軽に読めて面白い。落語みたいな話だと思った。
著者は短編集が多いが、短編集におけるエッセンスはこのようなところにも生きている。面白いアイデアがたくさん合って、全てに目の付け所が良い。
内容は著者らしい作品もあれば、ちょっと不思議なくらいの作品もある。数ページでも面白いんだから、エンタメ小説には設定が大事だと分かる。
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http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2017/06/post-bad1.html