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冬の夜に読むのにとても良い本だった。
タイトルと、幽文学賞を受賞、ということだけ前情報に入れて読んでみたら、まったく予想していなかった物語が始まって一気に引き込まれてしまった。
そして文章、言葉選びがとても綺麗。
異界視点の最後の章でまた主人公の像が変わった。
もっとこの窓での物語が読みたいと、強く思います!
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苦手な分野の本。元夫との回想のシーン、義母の罵り。窓の外の者達との会話。もぞもぞ、ボワボワする感じ。でも、読むのもやめられない。
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夜になると古アパートの窓を訪れる異界のものたちと物々交換をすることで生計を立てる柚子。柚子の側からすると怪しく危険な異界の人々だが、異界の人たちから見た柚子は神様にも山姥や鬼にも見えて崇めたり恐れたりするという関係が面白い。昼の柚子の停滞した日常も丁寧に描かれ、窓の外と関わることで、柚子がどう変わっていくのかが気になる。
上品で丁寧な描写、ものがなしい雰囲気は好み。
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淡々とした中から異世界への交流の緊迫感が伝わってくる。終盤に向けて現実と窓の向こうに細い糸のような繋がりが見えてきてからは圧巻。最後に収録された話は少し切なく読後感も少しの余韻を残して気持ちよかった。
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どうしても「幽」関連書籍は気になる作品多いんだよな~~。
窓の向こうから現れる奇怪な者ども・・・現実では冴えない傷付いたアラサーバツイチ独身女、ペットボトルに真夜中の来訪者・・・発想がいいなあ。
そしてラストの短編は・・・せ、切ない・・・ずるい・・・。
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はい、面白い!
腰高窓の網戸を叩く音がすれば、そこには畏敬の念を抱く異世界の住人がこちらを覗いているかもしれない。そしてその者たちとの闇取引にハマってしまう、現実世界を諦観し憂いを纏った柚子。この発想と雰囲気が良い。
飲み終わったら結構かさばるゴミになってしまうペットボトル。確かに昔にあれば重宝されるだろう。映画「コイサンマン」を思い出した。
今回で最後のとなった第10回『幽』文学賞、短編部門大賞受賞作を単行本化した本書。先に『人喰観音』で蠱惑的な魅力にハマってしまっていた篠たまきさん著。新作お待ちしてます!
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結婚後数年で夫と死別し、寂れた団地で暮らす女性が、窓を通して異界とつながる連作短編集。
団地の窓が時おり異界に通じるという怪談的な怖さのなかにも、ペットボトルと物々交換するなどやけにリアルな部分もあり、そのちぐはぐさに独特の浮遊感のある表題作はよかった。その後は、嬰児の遺体などグロテスクなものが加わって、生理的に受け付けない。
暑くなってきたので涼しげなものをと思い図書館で借りてみたが、擬音の多用や直接的な気味の悪いものを突きつけられるより、雰囲気で怖がらせてくれる作品のほうが好き。
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フォローしている方の本棚にあって、気になったので借りてみました。
面白かったです!
一気に読んでしまいました。短編連作なんですが
続編が読みたいほどのお気に入りです。
夏休み、バタバタしている最中にサッと読んだきりなので
(あっという間に貸し出し期限になってしまった。(;´▽`A``
9月に入って落ち着いたら、また図書館で借りてきて読みたいです。
作家読みしてみたい、そんな作風でした。
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「幽」文学賞短篇部門大賞受賞作品。一人でひっそりと暮らす女性が、夜の窓辺で行う取引。日常と異界とのあわいの怪異を描いた、緩やかな不安と少しの穏やかさを感じさせられる作品です。
窓の外の異界からやってくる者たちに対する恐怖、というか警戒心にぴりぴりさせられる一方で、現実世界よりもむしろそちらの交流に寄りかかってしまう柚子の心情がわからないでもない、かも。もちろんそちらの収入の方が重要というのもあるけれど。勝手に恩恵だの祟りだのを与えられると思い込み、神として崇めたり物の怪として恐れたり、そんな者たちにとって自分の存在が良くも悪くも「特別」なのだということがある意味魅力的だったのではないのかな、などと思える部分があったり。その一方で自分がなにものなのかがわからない曖昧さもまた、心地よいことのような気もします。
現実に辟易していた彼女が魅入られた異界は、決して恐ろしいだけのものではなかったのだなあ、と心底思ったのは最終話の「祠の灯」。どちらにとっても安らぎであった繋がりが、実に優しく印象的でした。
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思ってた怖さと違うけど
不気味でなかなか無い小説内容でした。
個人的にはちょっと読みづらい文面でしたが
飽きずに読めました
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未亡人の部屋には異界に続く窓がある。ペットボトルと物々交換,法も秩序もない闇窓の取引。平太の最後にとった行動に愛があり,救いを感じる。柚子には山姥伝説を変えて欲しい。
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気持ち悪い書き方、上手。
最後まで面白かった。
ファンタジーなのにリアリティ。
異界なのか過去なのか、いつか山姥になるのかなぁ。