紙の本
少しくどいかも
2018/11/10 20:16
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投稿者:ガンダム - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史的事実ですからしょうがないとも思いますが、戦いの詳細が少し分かりにくい
面もあり、飛ばし読みでした。走狗の意味は分かりますが、もう少し別の表現もありかと。
紙の本
日本の使い走り
2017/01/31 04:42
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投稿者:金吾庄左ェ門 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の警察機構整備に貢献した川路利良の話ですが、この作者の悪いクセというか人物に変に入れ込んでしまい、言葉は悪いですがオタクの書いた同人小説のような展開が重たかったです。
志士の時代から西郷や大久保の使い走りをする事でのし上がって行くのですが、それはただの使い走りではなく、日本の使い走りだったのだと言う思いが自身の生涯の誇りだったようです。
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西郷を裏切り、大久保と国に身を奉じた男、川路利良。最下層の武家に生まれた川路は出頭のため走狗となる道を選ぶ――。薩摩三巨頭の運命の変転、激動の幕末~維新を描く歴史長篇、ここに見参。
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初代警視庁長官川路利良の生涯。
立身出世を目指していた若者が、権力の力に気づき取りつかれて、身を滅ぼすまでの物語。見事なまでに、上昇と下降の曲線描きます。
川路利良の自己評価と他人の評価のギャップが、結果論だけど分不相応なものを追い求めてしまって、使い捨てのような最後になってしまったのではないでしょうか。
とはいえ、他人から使い走りと嘲笑われても、自分の職務を忠実にやり続けるというのは、なかなか。仕事の義務や意義以外でやりがいを見出さないと難しいのでは。それを補うのはシンプルに、個人への忠誠心だったりするのかな、と思います。
やはり、西郷を裏切るべきではなかったのか。裏切った先にあったのが、国家というイデオロギーでなく、大久保個人というのも失敗であったのかな。
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この時代において下層武士又はその下の身分にあったものが時流に乗って出世欲に取り憑かれる心情は現代の人間には計り知れないものがあるんだろう。
長い封建制度が崩れ新しい日本が一国家として作られるには裏や醜い闘争があって当たり前だろう。以前から大久保利通は好きになれないが、矢張り彼も暗殺される。
伊藤博文も然り。
人に恨まれす事を成す事など出来はしない。
主人公川路利良も時流が引き上げた人間の一人。
明治時代、国家として産声をあげた日本に命を懸けた男達の物語。良くも悪くも…
伊東潤さんファンとしてはこれからも色々な視点から歴史小説を書いて欲しい。
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幕末からの維新やったー!って物語かと思って読み始めたら、意外と実際の史実をベースにしながら、中盤後半とどんどこ維新の裏側の新解釈が盛り込まれつつも、そこに至る状況の描写が鮮明で、今までボヤッとしてた維新のエピソードが、腑に落ちていくのが面白い。主人公の日本の近代警察の父、川路利良がこの物語のように実際に暗躍したかはわからないし、そこはフィクションとして楽しめばいいかと思うが、維新ものとして新たな楽しみ方を提供してれた作品となった。
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初代警視総監(大警視)の川路利良を描く歴史小説。
林真理子の「西郷さん」にがっかりだったので、口直しに幕末維新の薩摩ものに手を出しました。
「翔ぶが如く」でも登場した川路を主人公にしていて、司馬さんの作品が群像劇なのに対して、主人公視点なのも読みやすかったです。
新政府、特に大久保に与してからの暗躍は史実ではないにしてもありえそうだし、川路の最後に関わる架空の人物も伏線が効いていて、物がガタリとして面白かったです。
それにしても大久保や黒田の西郷に対する後悔する姿や伊藤博文の冷淡さや、斉藤一のかっこよさは他著者の作品以上に際立たせていたように思います。
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戌年の1冊目は、『 走狗』。犬ですな。警察組織を作り上げた川路利良の一代記。
西郷の、大久保の、明治という時代の、自らの野心の、走狗であった。まさに、狡兎死して走狗烹らる、であった。
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図書館のオススメ本だったので借りたが、表紙詐欺か…?
分厚いわりに、改行が多く、中身が薄い気がした。川路は山田風太郎の小説でのイメージが強いだけに、がっかり…というのが序盤の印象だったが、明治維新後、とくに西南戦争から大久保暗殺、そして黒田清隆の事件から最後の洋行にかけての展開は面白かった。
西郷を裏切った男という悪名をもっとひっくり返すような、初代警視総監としての活躍とかが見たかったので残念。史実にかなり詳しいが、物語の醍醐味としてはイマイチ冴えない。恩人を裏切って野心に振り回された小者の末路。もっと脚色のしようがあったのではないだろうか。
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幕末の動乱から明治初期を駆け足でウォークスルーができるとともに、川路という そこまでこれまで注目されていなかったであろう人物の視点で眺めることができるのは、非常に楽しく一気に読むことができた。
川路がやった歴史も手伝い、ミステリー・サスペンス的な流れもあり歴史小説にはない面白さを見つけることができる。
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幕末から明治を駆け抜けた激動の時代を初代大警視川路正之進利良が走狗として農民から成り上がる物語。日本国に秘密警察を組んで富国強兵を詰め、時には悪どいことにも手を染めた利良だが、彼の野心の行き着く先は、という話。
明治初期の時代背景を知りたかったので小説から読めば雰囲気を掴みやすいと思って図書館で借りた。
途中までは時代小説など読まないので硬い文章やらに戸惑ったけれど、後半の利良が追い詰められてくるところまで来るとささっと読むことができた。
野心、国家のためと主張しながら進み続けた利良の行いに善悪はつけられないかもしれないが、警察というシステムを築き上げるには、軍と両立した時代においてはなお、困難を極めたのがわかる。
誰が悪で罰する対象になり得るかは、その時の権力者に寄るからだ。それが良かったのか悪かったのか、後の人間には想像するしかできない。
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人間の善悪は表裏一体であり、誰もが両面を持ち合わせている。一度誰かの(何かの)走狗になった人間は、そこから抜け出すことはできない。目的が正しければ、いかなる手段を取ることも肯定されるのか、否、それは結局全ての人を不幸にする。著者の人間理解が次から次へと表現されている。
利良がダークサイド?に堕ちる過程の描写が少々淡白なのが気になるが。
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どちら側の立場にも、それぞれの正義や思想、哲学があるので、どちらが正しいという事はない。
特に明治維新から明治政府の黎明期には、特にそうだろう。
たたそれぞれが命をかけて生きていた事がわかる。
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「もう昔の山出しじゃありませんから」
自分の考えを持たず引き立てられた人
にとことん尽くす走狗
彼の悲劇は、自分が走狗を使う側に移っ
たと錯誤したため、何時までも走狗扱い
をする大久保に対して判断誤りが出た事
川路利良は城下士という下層武士らしい
彼は上士層から蔑まれる立場のようだ
薩摩では更に下層の身分があり、外城士
(郷士)は、半農半士として謂れのない
差別を受け事だろう
小説は学者の描く世界と異なり、動機を
持つ人間が知っている行動(笑)をとる
ま、この先知ってる~、という自己満足
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西郷隆盛を暗殺しようとした男、郷土に刃を向けた男として長く裏切りものとして見られていた川路利良。
写真をみるとなるほど冷徹な感じはしますね。人間としてどうかとは思いますし、友達にはなれないと思いますが、維新には、また明治の新時代を作り上げるには、必要な偉人である事に間違いはないでしょう。
薩摩の身分の低い準士分で生まれながらも、波乱の生涯であった。必死に生き抜いた事は確か。