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常々健康な生活を心がけていたつもりだが、目からウロコの内容だった。TVなどで流布されている一般的な情報は便利だが、自分自身で納得できるよう根拠を確認する習慣をつけたいものだ。
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これは面白い!&ためになった!
怪しげな自説を延々と述べるような書籍ではなく、最新~比較的新しい知見を、客観的にその妥当性を、押し付けがましくなく、分り易く説明してくれる。
人種による差があるとは当然思っていたし、聞いてもいたが、こんなにも劇的な差があるとは知らなかった!
遺伝的な素因は無視できないが、むしろ遺伝子中のどの部分が外的影響(生活・食事習慣など)によって活性化・抑制されるかの方が遥かに結果への影響が大きい!、というのも意外。
当たり前だと思っていた常識感も、誤った過去の情報が元になっていることを知ったり、とにかく、即日から食事習慣を改めようと実践し始めた次第です。
若い人にもお勧め! 決して健康が重大な心配事になる壮年・高齢者向けの書籍・情報じゃありません!
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特に目立って差異が出る事例が取り上げられいるものと思われるが、生活の変化による遺伝的に引き継がれてきた体に対する影響が思っていたよりも大きかった。
伝統的な食生活の意味を見直し、バランスの良い食生活を考えるうえで参考になった。
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メインタイトルとサブタイトルが本来は逆で、内容的には「科学的事実が教える正しいがん・生活習慣病予防ー欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」」が正しいと思うが、見た目でインパクトがあるようにあえて逆にしたんだと思う。内容は新しい知見で驚くほど充実しているし、非常にわかりやすい著者渾身の1冊になっている。各章の最後のまとめがエッセンスになっているので、時間がない人はそれだけ読んでも役に立つ。私は当初は流し読みをする予定だったが、内容がいいので熟読してしまった。
以下、ためになった部分を抜粋。
・日本人のカルシウム摂取量は米国人の約半分だが、骨粗鬆症の発症率は米国白人のほうが2倍高い。これは遺伝的要因と食生活の違い(日本人は牛乳ではなく海藻、野菜、大豆、小魚からカルシウムを摂る)が影響している。
・日本人の4人に1人はカフェインを150mg摂取するだけで不安定な気持ちになる。
・日本人は炭水化物の摂取が減ると膵臓に負担がかかり、インスリンの分泌が減って糖尿病になりやすくなる。EPAとDHAの摂取は糖尿病の発症率が下がる。
・ナトリウムの摂取量を極端に減らすよりも、カリウムの摂取量を増やしたほうが降圧効果が得られる。日本人はカリウムの摂取量が少ないので2倍に増やす必要がある。
・厚生労働省はEPAとDHAが動脈硬化を防ぐだけではなく、糖尿病、乳がん、大腸がん、肝がん、認知症の一部などの発症率を下げる可能性があるとしてEPAとDHAあわせて1日1g摂取するように推奨している。
・大豆は女性の脳梗塞、心筋梗塞のリスクを下げるが、男性にはそのような効果は期待できない。
・日本人は動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸の摂取が多いと肥満、糖尿病、心筋梗塞のリスクが上がるが、少ないと脳出血や脳梗塞のリスクが上がる。
・日本人は十二指腸潰瘍になりやすい遺伝子を持つ人は胃がんになりにくい。
・牛肉などの赤肉を食べると胃がんや大腸がんのリスクが上がるが、抗酸化物質がそのリスクを下げる。
・大腸に悪玉菌がいると、脂肪を多く摂取したときに胆汁の分泌が増え、大腸がんが発生しやすくなる。脂肪は動物性でも植物性でも同じ。EPA,DHAは逆に大腸がんのリスクを下げる。
・食物繊維不足は大腸がんの原因の1つとされているが、大部分の日本人は大腸がんを予防できるだけの食物繊維を摂取できている。
・大豆製品に含まれるイソフラボンを十分に摂取すると、乳がんの発症率が3分の1になる。
・小児期の食生活が乳がんの発生に影響している。
・夜間勤務や不規則な生活は乳がんの発症率を上げる。
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参考になった。
日本人は、炭水化物を適量摂るべき。
肉より魚。
乳製品は、日本人にはさほど合わないかも。
やっぱり、適量をバランスよく食べる事かな。
運動も大切。
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参考になるデータが多数ある。
単純に、お勧め内容を列挙してもらったほうが分かりやすい。20170604
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書いてあることは概ね正しかろうが、よくも悪くも定説の域を出ない。この本では殆ど取り上げられていないが、もっと人の心理とか性格を細かくみて、病気の発生との関連を調べて行く必要があると思う。日本の心理学がもっと発展しないと無理なのかな?
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同じ人間でも人種によって大きく体質が違うのは、面白いし、環境的要因も大きく影響しているのも興味深かった。過去にこれだけの実証実験をしているというのも、興味深く、ここまでやれば科学的な定説も非常に説得力があると思う。
というわけで、糖質オフだとか色々流行ってはいますが、日本人は塩分控えめの和食を中心とした食事をしつつ、お酒は控えめ、タバコはやめて、適度な運動を継続するという、常識的に言われている健康法の通りで生活すれば良いということでした(結構普通の結論)。
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遺伝子の発現や、傷がついた遺伝子の作用も、環境要因の影響を受ける。
環境要因がスイッチを入れたり、切ったりする、ということらしい。
この仕組みを、「エピジェネティックス」というそうだ。
で、この本の趣旨は、体質を、遺伝的に定まった不変のものとする従来の捉え方に加え、環境要因の作用も受けるものとして捉え、近年はやりの健康法や、生活習慣病の予防法について再検討することにある。
それは、こんな具合だ。
日本人は炭水化物の多い食事に適応してきたため、脂肪やたんぱく質を分解するのが苦手な人が多く、とりすぎると不調になりやすいそうだ。
筋肉をつけて基礎代謝を上げるダイエット方法は、日本人にはあまり向いていないらしい。
というのは、日本人は鍛えれば増える白筋の割合が少ない人が多いからだそうだ。
個人的には、日本人がカフェインとあまり相性がよくないという話に興味があるが、あまり詳しくは触れられなかった。
分量的に大半を占めるのが生活習慣病予防の再検討。
糖尿病、高血圧、脂質異常と動脈硬化、がんが取り上げられる。
糖尿病の原因は脂肪の過剰摂取で、炭水化物の摂取を減らすと膵臓に負担がかかり、むしろ糖尿病を発症しやすくなるという話は、かなり「常識」とは違う。
高血圧の「犯人」が食塩というのは、はっきり言いきれない部分があるという。
ナトリウムを排出するカリウムの摂取が足りないことが問題らしい。
こんな感じで進んでいくが、がんの予防法については、今言われていることと大きくは変わらないようだ。
病が起きる仕組みまで丁寧に説明してあるし、研究の結果わかってきたこともあるので、情報量が多い。
章末にはポイントをまとめてはあるが、正直に言って負荷が高いかもしれない。
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日本人と欧米人は体質が違うから、欧米人のデータがそのまま日本人にも当てはまると思うなという事は納得。
日本人でも個体差がある。結局は自分自身の遺伝子構造と生活習慣・環境がどうかということ。
本書のテーマではないが、サプリメントの効果については信頼に足るデータがないことも納得。
健康おたく本を読んでいつも思うのは「適度に運動し、好きな事をして、おいしいと思うものを食べて、おいしいお酒を飲んで、ぐっすり眠ればいい。」
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こちらを読了。いや、何とも目から鱗でした。人種によってここまでいわゆる体質に違いがあるとは。
結局、日本人は炭水化物を一切抜いてはいけない。(もっとも、抜こうと思っても炭水化物はご飯やパン、麺類だけに含まれるわけではないので一切抜くことは事実上不可能、と著者も書いていますが)
炭水化物を抜いて肉類の摂取を増やすと、日本人は欧米人と異なり、大腸がん(や胃がん)の発症率を上げるとともに、糖尿病となるリスクも(膵臓への過剰負担により)むしろ高まる、ということになりますね…
もっとも、いずれにしても「肥満」と「炭水化物の過剰摂取」もまた間違いなくNGであり、私はまず「減量」に努めなければなりませんが。
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内科医による、日本人に対する予防医学の話。健康に関しては、発信力のある欧米の研究結果が日本でも話題になるが、欧米人と日本人とは体質が違うので、その結果が日本人にそのまま適用できるとは限らないことを念頭に、日本人の健康管理に必要なことを説いている。ほとんどが今までも言われていることで、真新しいことはあまりなかった。
「真っ先にご飯をかき込む人がいますが、糖尿病を予防するには、野菜や肉、魚などのおかずを先に食べるほうがよい」p75
「脳出血は、脳が大きく発達した人間にだけ起きる病気です」p81
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日本人は、遺伝的素因、生活習慣などの環境要因が欧米人とは異なるために、欧米で行われた結果をそのまま日本人に当てはめることはできないという観点から、生活習慣病やがんの予防法について論じる。
筋肉には赤筋(遅筋)と白筋(速筋)があるが、欧米白人では5〜6割が白筋に対して、日本人では7割が赤筋。日本人が筋肉を増やしても基礎代謝量はほとんど上がらないため、やせ体質にはならない。
食事からのカルシウムの摂取量と骨折の発生率には関連がない。日本人は、海藻、緑黄色野菜、大豆、小魚などからカルシウムを摂る習慣がある。日本人男性の調査からは、乳製品の摂取量が増えるほど、前立腺がんの発症率が上がる結果が得られている。
日本人の約半数はアルコールを肝臓で分解する酵素の働きが弱く、飲酒によって食道や大腸、肝臓などのがんを発症しやすい。
ブドウ糖は高濃度になると体内のタンパク質を変性させ、それが血管や内臓を傷つける。また、膵臓の機能を低下させてインスリンをほとんど分泌できなくなる。内臓脂肪が増えるとTNF-αの分泌が増え、細胞へのブドウ糖の取り込みを妨げるため、インスリンの効き目を悪くする。
食生活が肉と脂肪が中心の欧州では、炭水化物を摂った時にはインスリンを大量に分泌してブドウ糖を蓄える必要があった。欧米人が肥満になりやすいのは、脂肪の摂取量が多いことと、ブドウ糖の蓄積が多いため。日本人を含む東アジア人は、インスリンの分泌量が欧米白人の4分の1から半分しかない。アジアは土壌が肥沃で、炭水化物を豊富に含む穀物をいつでも食べることができ、ブドウ糖を蓄えておく必要がないため、分泌するインスリンの量が少なくて済む。しかし、炭水化物の摂取が減るとインスリンをつくる細胞の数が減り、インスリンをほとんど分泌できなくなると、肥満でなくても糖尿病になってしまう。低脂肪食と低炭水化物食を比較した調査では、体内の脂肪は低脂肪食の方が1.7倍減った。体重は低炭水化物食の方が減るが、炭水化物は水と結合しやすいので、水分が減るためと推測されている。また、複数の研究結果をまとめた分析からは、炭水化物が少ないグループは死亡率が1.3倍高くなることが明らかになっている。炭水化物の摂取量が多いと内臓脂肪がたまるが、極端な低炭水化物食は危険。膵臓の負担を軽くするために、急激な血糖値の上昇を抑えることもことも重要。大豆、魚(特にEPAやDHAが豊富な青魚)の摂取量が多いほど、糖尿病の発症率が低下する。
ナトリウムは人体に大切なものなので、尿として排泄される前に再吸収されて血液に戻ってしまう。塩分濃度を下げるために血液を薄めると、血圧が上がった状態となる。カリウムはナトリウムを伴って排泄されるので、血圧を下げるのに役立つ。カリウムは、野菜や豆類、イモ類、魚介類に豊富に含まれる。野菜や果物が多く、低脂肪、低カロリーのDASH食は、減塩食と同程度の血圧を下げる効果がある。
日本人を対象にしたコホート研究によると、EPAとDHAの摂取量が多いグループは心筋梗塞などの心臓病の発症率が4割低い。大豆の��取量が多いグループは、脳梗塞の発症率が3分の2に、心筋梗塞の発症率が約半分になる。コレステロールの摂取が増えると体内での合成が低下するので、摂取を制限する必要はない。しかし、飽和脂肪酸はコレステロールの合成を促すため、それを含む肉の脂身やソーセージ、バター、生クリームなどの乳製品、パン、菓子、インスタント食品などは避ける方がいい。ただし、飽和脂肪酸の摂取量が少なくなると脳出血が起きやすくなるため、バランスよく食べる必要がある。
日本人は植物性の食品を多く食べてきたが、50歳以上の日本人とアメリカ人の大腸の長さを調べた結果はほぼ同じだった。日本人を対象とした調査によると、肉を多く食べると結腸がんの発症率が1.5倍高くなる(鶏肉については男女で結果が異なる)。EPAとDHAの摂取量が多いグループは、大腸がんの発症率が4割下がる。立ち仕事とデスクワークを比較すると、立ち仕事の人は大腸がんの発症率が7割以上低い。あらゆる身体活動が多い男性は、結腸がんの発症率が4割低い。
この本で最も驚いたのは、炭水化物を減らすと逆に糖尿病を発症しやすくなるということ。しかし、極端な低炭水化物食の危険性を指摘しているだけで、摂取量が多いと内臓脂肪が増えるため、適量に抑えるのが大切という結論は常識の範囲を超えない。結局、炭水化物や肉類は適度に、大豆や魚、野菜や果物は積極的に摂ること、すなわち、日本の伝統的な食事が、様々な病気を予防する上で好ましいというのが結論のようだ。
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第1部
第1章
油はそもそも摂取を控えるもの
牛乳が日本人の体質にあっているか疑問
乳製品の摂取量が増えるほど前立腺ガンの発症率が上がる
カルシウムを多く取っている国ほど骨折しやしい傾向がある
夏バテをおそれてしっかり食べると太る
夏は食が細くなるのは自然、ビタミンやミネラルの摂取にさえ気を付けていれば、無理に食べなくて良い
便秘気味でも大腸ガンの発症率はかわらない
脂肪が原因。動物性食品の摂取を控えると良いかも
第2章
日本人の4人に1人は、カフェインを150mg摂取するだけで不安定な気持ちになる
玉露1杯、コーヒー1杯、紅茶やウーロン茶も500mgのペットボトル
第3章
糖尿病増加の原因は脂肪摂取増加
特に内蔵脂肪
第4章
食塩感受性は変動する
カリウムの摂取が大事
DASH食
第5章
背中の青い魚なら1日50g、サンマの握りなら4貫、焼きサバ1切れ、サンマの塩焼き
塩焼きや煮付けは、魚の皮や、血合いも食べる
大豆製品は毎日摂取
大切なのは、コレストロールの合成を促す成分を避けること。飽和脂肪酸を避ける
ただし、徹底的に避けるのは厳禁、バランス良く食べる
カルシウムは牛乳ではなく、魚からの摂取が日本人の体質に合っている
第6章
ガンのなりやすさでは日本人は低い
日本人には「がんを防ぐための新12か条」
第7章
ピロリ菌は東アジア型が胃がんを起こす力が強い
十二指腸潰瘍の患者は胃がんになりにくい
塩分の過剰摂取も胃がんの発生を促す
第8章
食物繊維の摂取量が非常に少ない人を除くと、大部分の日本人は大腸ガンを予防できるだけの食物繊維を摂取できていて、それ以上取っても効果は変わらない、
脂肪とタンパク質を多く含む肉の摂取が多いとかかりやすい
日本人は欧米人に比べて大腸ガンになりやすい
飲酒による影響も日本人は受けやすい
タバコも影響を受けやすい
からだをあまり動かさないのもなりやすい
魚は良い
第9章
イソフラボンは乳がんを防ぐ効果がある
サプリではなく、大豆、豆腐、味噌、納豆から
運動するのが良い、不規則な生活は良くない
2年に一度、できれば毎年、乳がん検診
食生活を含む環境要因によって遺伝子のスイッチが切り替わるエピジェネティクスという現象
和食はやはり良い、が、減塩と、動物性蛋白質の摂取増加と運動すると、良いエピジェネティクスになる
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・肉を控えよう
・スナック菓子、チョコレートは控えよう
・酒は控えよう
・魚を食べよう
・大豆を食べよう
・運動しよう