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全部よかったー。
慧ちゃんがー!!
随分と良いところで終わったなぁ。慧ちゃんも良鷹も、菓乃を愛しく大事におもってるのが作品を増すごとに伝わりとても良い。
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私には このシリーズに
特別な思い入れがあるのかもしれない。
この小説の素材は
言ってしまえばオカルト。怪奇譚だ。
陰陽道にゆかりのある旧華族。
その子孫が次々に出会う
着物にまつわる怪異は
しかし少しも恐ろしくない。
むしろ切なくもの悲しい。
この世に残る 強い想いが形となり
現象となって 眼に映るのだとすれば
この物語には 美しい着物とともに
消え残り 誰かに知ってもらいたいと
彷徨う たくさんの想いが詰まっている。
それはこの世を去った人たちだけの
ものではない。
鹿乃や慧 良鷹の中の想いもまた
知るべき人に知ってもらいたいはず。
しかしそんな想いたちは
この優しい人たちの逡巡と葛藤の中
胸の奥深くに閉じ込められてしまっている。
想いを解き放つ…そのことに畏れを抱く
善き人たちの戸惑いが このシリーズから
匂い立つ。
ここに来て動き始めた慧の想い。
それをしまいこもうとする慧。
無邪気なままに 想いを言の葉に載せた鹿乃。
美しい神話や古伝承と
あざやかな色彩と図柄の着物たち。
そうして大和言葉の織りなす綾に彩られ。
遠野物語を 現代に再び
書き起こしたかのような
妖しさと懐かしみを湛える静謐の世界で
主人公たちの想いもまた
形を帯びてゆくようだ。
ほんの手の届く未来に 悲しみが待っている。
それを予感せずにはいられなかった今作。
その悲しみの涯に何が待つのかは
まだ 私には見えない。
でも 見届けたいと思っている。
糺ノ森近くに住まう主人公たちの
心が救われるその日を。
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積ん読からの一気読み。
やっぱり読み始めると止まらず。
自分の好きな作風。
今回は、登場人物の心情が動いたかな。
ちょっとホラーテイストもあり。
面白かった。
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読後最初の感想は一言。「何この鬼切り!」
今回は三枚の着物の謎解き。どれも鹿乃ちゃんがあぶなげなく解いていくようになって頼もしい限り、ながら、今回の着物は三枚とも、心の中に残るしこりを思わせるものばかりだったような。
鹿乃を思う気持ちを自覚した慧は、鹿乃が大切すぎて壊せない、のに、鹿乃からの告白を受けて凍り付く、ところで終わってるのは何故ですか白川先生!
絶対に傷つけたくない、本当には女性としても想っているけど大事な大事な鹿乃ちゃんに想いを向けられたら慧は受け止めることができるのか、それとも荷物まとめて逃げるのか。まあ、鹿乃を泣かせて逃げるのを許す良鷹じゃないとは思う、けども。
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巻を重ねるごとに物語が熟成している印象。だをだん京都の街の様子や着物の描写なども自然に思うようになってきた。
曰く付きの着物の謎を解決していく鹿乃がどんどん成長しているなあと思う。
慧との関係の続きも気になる。ハッピーエンドがいいな。
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着物にまつわる不思議現象は手から水がこぼれるが如く覚えていられなくなってきた。だからストーリーの下地となっている鹿乃と慧の恋愛模様が遅々として進まない印象。ようやくここで鹿乃の方から動きがあったけど、慧の戸惑いから見てきっとすんなり行かないんだろうな。そのジレジレ感を楽しめればいいんだけど。 正直、飽きてきたの。。。
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曰く付きの着物の謎解き第5弾。
全て面白かった。幼馴染、母娘、夫婦。どれも凄く綺麗なお話で心が温かくなった。大切な相手ほど傷つけたくないと言う思いから踏み込めない。それが故に生じる誤解。そんな哀しい誤解はいやね。ちゃんと向き合う事がいかに大事な事か。
今回ぐんっと鹿乃が頼もしくなった。慧との関係も少し進展あり。でも、なんかね。ゆっくり大事に進んでほしいな。
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今回も面白かったです。鹿乃が慧ちゃんへの想いを伝えたことで、これからお話がぐっと進むのかな。ときめきました。慧ちゃんどうするんだろう。お話は、表題作と「子犬と魔女のワルツ」が好きでした。良鷹、素敵なお兄ちゃんだな。シリーズ次巻が待ち遠しいです。
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内容(「BOOK」データベースより)
京都、下鴨―。ある日、野々宮家を、見知らぬ男性が訪ねてきた。知人の女性を探しているという。聞けば、その女性の祖母が、鹿乃の祖母に着物を預けていたそうだ。鹿乃が蔵から取り出したその着物には、斜めに横切るように鮮やかな赤い糸が描かれていた。ところが、まばたきする間に、その糸は切れてしまい…?古い物に宿る想いをひもとく、温かな人情譚。
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シリーズ5作目。好きな男と縁のなかった女性、子を捨てて恋人の元に去った女性、雪の研究者だった夫を雪の事故で亡くした女性、そしてカサブランカが好きだった老女との思い出。それぞれが少し悲しく、人物の感情描写が胸を打つお話しでした。今回は鹿乃と慧の恋心の戸惑いと進展の巻。歳の離れた妹か娘のように成長を見守っていた少女が美しい女性に変化してく。よくある話なのに、慧の繊細で真面目な心情がやるせなく切ないです。ジリジリします。そして幼い頃の鹿乃の可愛さときたら!こんな年の離れた妹がいたら堪らんなぁ。
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妹より譲り受け本。
シリーズ4、5作目をまとめてもらっていて
今回も京都に出かけている間に読みました。
4作目は鹿乃の亡くなった両親や曾祖父・曾祖母
慧の生い立ちなど身近なところの昔の話が多かったですが
5作目は現代のよその人の話が多かったです。
1編だけ、良鷹が高校生、鹿乃が幼児の時代
慧と鹿野の仲はもう少しだけ前進
なんとも微妙なところで終了。
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着物の描写、それにまつわる謎解きがとてもツボで一巻から楽しく読んでたんだけど、この巻はなぜか涙腺にくるものがが多かった。おばあちゃんがやり残したこと、時がたったからこそ、というのもある気がしてな~。鹿乃と慧ちゃんの距離感も良い……次巻も楽しみです!
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変わらず素敵な着物の話で、最後にはほっこり。読みながら着物を想像するのがとても楽しいです。
今回は良鷹が高校生、鹿乃が幼稚園の頃の話があり、お兄さんらしい良鷹が見れました。鹿乃と慧も少しだけ前に進み、次の展開がきになります。
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シリーズ第5弾。
不思議なことが起こる着物ばかりを預かっている蔵を管理する女子高生・鹿乃が、その不思議を解決し、持ち主に着物を返す話。
短編連作。
子供を置いて出て行ってしまった母親の想いの詰まった着物や、婚約破棄された祖母と孫、気付けなかった母の想いなど、家族に関する話が多い。
それによって彗の心に閉じ込めた父親への憎しみが動き出して行く。
着物が起こす不思議な現象が、少しずつ2人の関係や、彗と父親の関係を進めて行くのが面白い。
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想いを告げるということは、単純にはいかないことで。
とうとう鹿乃が想いを告げる。けれど、両片想いなのを知っている読者の願いとは裏腹に、なかなかすんなりハッピーエンドとは行かなくて。このもだえ感がやはりコバルト、とか思ってしまうけれども。
「星の糸」謎をきっかけに、変わり始めた自分たちの関係を見つめる鹿乃と慧。周囲はこんなにも応援モードなのにな。
「赤ずきんをさがして」母と子、父と子、それぞれの複雑な関係。タイトルは赤ずきんだけど、最後のリンゴのお菓子で誘う春野は、魔女か狼か、というところ。
「雪花の約束」春野が動いて、慧が動く。鹿乃が新たに取り組む謎は、父親の同僚と関わりがあった。鹿乃が大人になっていくということは、慧が覚悟する時も近いということ。傷つけたくないから、訊かなかったことも、訊けばよかったことがあったかもしれない。
「子犬と魔女のワルツ」定番になった良鷹の話。今回は、本編もあんな感じなので、兄としての良鷹、妹への思い。ぐうたらとか言われていますけど、これだからこのお兄さんは!