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【「わたしは最上のセックスをまさに現場で目撃したのです」】著者におかしな手紙が届いた。送り主は米コロラドのモーテル経営者で、部屋の天井裏から利用者を観察し日誌をつけていると言う。
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初めは、他人の性生活をどのようなものであるが、一部興味本位で、筆者と同様な気分で、読み始めたが、読み進めるうちにアメリカの社会の変遷とともにその客の様子も違ってくることが面白かった。また、ここは、モーテルで、一流のホテルでないので、アメリカの一般庶民あるいは中流以下の人たちがどのように生活しているか、読むことができた。中には、家賃が払えず、一家そろって家具一切は持ち出せずに追い出されて、二人の子供は、学校にも行けない悲惨な生活を送っているアメリカの冷たい冷酷な現実が見えてきた。また、筆者は、長い間、屋根裏から観察して、基本的に人は、他人を信頼できないと、口では立派なことを言っても行動は、その逆、人は、公共の場で隠している部分をプライベートな空間であらわにします。公共の場で見せようとしている自分は、本来の自分ではないのです。と感じて、人嫌いになります。お金が入っている著者からテストされたバックを開けて、中に何もないと外に捨てて、外では、道徳的な話をフロントでする牧師、これらが書かれています。著者は、部屋が汚されたり、シーツで、ケンタッキーの油をぬぐう行為を怒っていたが、これも、仕事の一部と思う人もいるが、この筆者の見解には、考えさせられるものがある。私は、長い間、横になって、観察しているとかなり、疲れるので、カメラと録画装置をなぜ、着けないかと思っていたが、付けなくて正解であった。著者の考えでは、それをつけると言い逃れができなくなるというものである。その通りであった。一度、天井の覗き穴が見つかり、そこから、天井裏に客が入ったことがあったが、かねてから、考えていた点検用の装置ですと答えて、逃れることができた。もし、カメラ、記録装置をつけていたら、言い逃れは、できなかったであろう。やはり、筆者の慎重な態度が、うまく、問題なく終えることができたみたいである。慎重な態度が重要であるということである。
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それは一通の手紙から始まった。1980年1月、著者の元に届いた
手紙の差出人はアメリカ・コロラド州デンヴァー在住のモーテル
経緯者の男性。
奇妙な手紙だった。覗き趣味が高じて、平屋建てのモーテルを買い
取り、いくつかの部屋の天井に通風孔に見せかけた穴を開け、興味
の湧いた宿泊客のプライバシーを観察しているとの内容だった。
著者のゲイ・タリーズ自身、手紙を受け取って間もなく当のモーテルを
訪問し、実際に屋根裏に経営者と一緒に潜み、宿泊していたカップル
の性行為を観察している。
しかし、モーテルに到着する前、経営者は著者に対して一枚の紙を
示し、そこへサインをするよう要請していた。本人の許可があるまで、
経営者の実名を出さないとの契約書だった。
経営者に求められるままにサインをした著者だが、ノンフィクション
作家としてはこの時点で一切の出来事を作品として発表する気は
なかった。匿名での作品は説得力に欠けるからだ。
その後、数十年の間、途絶えた期間はあってもモーテル経営者から
著者の元にはモーテルの屋根裏で宿泊客を観察した際の記録が
郵送されて来た。
本書の多くを占めているのはこの「観察日記」である。「他人の生活を
盗み見てみたい」。少なくない人がそんな欲望を持っているものかもし
れない。実践したいとの思いはあってもそれは小説のなかでのみ可能
なことだと思っていた。
だが、これは実在した「屋根裏の散歩者」の克明な記録であり、アメリカ
の性文化の変遷にもなっている。ただし、著者に送られて来た観察記録
に創作が含まれていない保証はない。
実際、本書の初版がアメリカで発行された後、「ワシントン・ポスト」紙が
経営者のモーテル所有期間について疑問を呈しているし、記録に書か
れ、経営者が目撃したとされる殺人事件については著者自身が詳細を
調べようとしても公的機関には該当すると思われる事件の記録が一切
なかったのだから。
屋根裏部屋からこっそりと他人様の性生活を覗き見る。出歯亀と言って
しまったら身も蓋もないんだが、経営者がどれだけ自身の行為は性文化
の研究に繋がっていると思い込もうとも、やっぱり気持ち悪いわなぁ。
モーテルを手放し、既に齢80を過ぎたことですべてを公表する許可を著者
に与えた経営者の名前はジェラルド・フース。自身が覗き魔だった割には
監視カメラがそこかしこにある監視社会に批判的なのは面白かった。
それでも宿泊先のオーナーがこっそり客室を除いているのは嫌だわ。
尚、アメリカのモーテルは日本でいうところのラブホテルとは違うんだけ
ど、ここを勘違いしている人が結構いるんだよな。本書に関するネット上
の書き込みを読んでいて、少々驚いたわ。
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覗きに魅せられた男がモーテルを経営し30年にわたり宿泊客を覗き見した記録をノンフィクション作家がまとめたもの。
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いかにも読んで見たくなるタイトルであるが、すらすら読めるかというと意外に時間がかかった。それは翻訳が読みにくいということもあるが、本書が単なる覗き見の記録というだけではなく、アメリカ社会の文明批評にもなっているからである。タリーズはアメリカの性意識、性産業を扱うジャーナリストだが、その彼に持ち込まれたのがフースという男の覗き魔記録。フースは幼いころ叔母のあられもない姿を覗いていた少年で、それが高じて成長してからモーテルを購入、その屋根裏にのぞき窓を作って、泊まり客の生態を観察し、さらには一々記録までつけていたのである。かれの2人の妻もかれの理解者でそれを手伝っていたという。本書はその記録を埋もれさせるのが惜しくなったフースが、作家であるタリーズに持ち込んだことが発端になっている。その中心はもちろんモーテルに泊まりにくる客たちの性行動の観察が中心だが、意外とだれもがそればかりしているわけではない。1人でやったり寝てしまったりするのも多い。もちろん、夫婦交換とか(うまくいかなかった)異人種性交、近親相姦もある。それよりも、覗いていてはらはらするのは、ベッドカバーで汚れをふきとったり、連れ込んだペットの糞を隠したりする客がいることで、さらには殺人事件まで目撃したことだ。人間には覗き趣味があるとは思うがここまで多くの時間をかけ、さらにはそれを記録するのはふつうの人間わざではないだろう。フースは年を取り、このモーテルを売却し、モーテルはやがて壊されてしまった。しかし、現在わたしたちの周りは監視カメラで包囲されている。フースの行為とどれほど違うのか。フースもそう思った。フースが自分の記録をタリーズにわたし、名前を出して公表することに同意したのは、すでに罪を問われない年月が過ぎていることと、自分がだれをも傷つけてはいないこと、自分が有名になりたいという理由のほかに、こうした監視社会に対する批判もあるのではないだろうか。ぼくは本書を山陰のとあるホテルで読んだが、天井からだれかが覗いているのではないかという恐れにしばしとらわれた。
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アメリカのオーロラという町で、モーテルを経営していた男が居た。その男が天井に偽装した通風孔を付け、そこから客の生態をのぞき見し、それらを詳細に記録していた。
というノンフィクションなんだけど、個人的にはデータが信用できないとはいえ、全体像を数値化したものが見たかった。ちょっとしたエピソードや、覗き屋と称される彼と著者との出会いのステップについては、正直あまり興味がない。いや、うーん「覗くモーテル観察日記」というタイトルで、覗き屋のおっさんに興味は抱かないだろうって言いたい。
男性が読む分には意外性のある話なのかもしれないけれども、女性が読んでも「あーそうだろうねぇ」という感じでしかなかった。事例が少なすぎるような気がする。
覗き屋に焦点を絞るか、あるいは覗き見た情報に焦点を絞るかのいずれかだったらまた違った感想なのだろうと思う。どちらにも視点が向きつつ中途半端感が否めない。いや、書けない内容も多そうだけどね!
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12700 East Colfax Avenue, Aurora, CO, アメリカ合衆国
にあったモーテルにオーナー、ジェアラルド・フェースが天井を改造して覗いていた
覗きをしている事実をゲイ・タリーズに手紙を書く
空港で一回だけ面会し、あとは手紙だけ
殺人事件をみたが通報せず
ドラッグの売人が泊まったら、部屋にはいりトイレに流した
レズビアンカップルは一組
マスターベーションをする修士課程の女学生
ミスアメリカ候補とマネージャーの夫はSEXなし
ベトナム帰還兵とその妻の献身的なSEX
妻は覗き趣味は納得し協力
引退してデンバー郊外で二番目の妻、18歳年下と暮らす
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とにかく覗きがしたくて一生を過ごしたような人の話。
これが宿泊客や周りに気づかれずにいたというのは、時代や周辺環境からなのか。
(作中の宿泊客1人には気づかれた上で見逃されたのではないかと自分は思っている)
長年覗いてくると表に現れづらい時代の流れを知るようになるのは面白い。
作中に出てきた別作品は関連して読んでみたい。
「汝の隣人の妻」/ ゲイ・タリーズ
「もう一つのヴィクトリア時代 性と享楽の英国裏面史」/ スティーヴン・マーカス
「我が秘密の生涯」/ 19世紀英国紳士
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覗き趣味が嵩じてモーテルのオーナーになったおっさんの手記をベースにまとめてあるノンフィクション。部屋で繰り広げられるのはエロのみに非ズ、アメリカ社会の変遷をレリーフする「学問」のレベルまでいきつくのんが非常に面白かった。日本だと夏目房之介とかが昔やっていた感がある。
これを映画にしたくなるというのは非常にわかる。
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ホテルの経営者が覗いてるなんてありえそうな話。人に読んでるのを見られたくないようなタイトルだけど、特に変わったこともなく、さらさらと読めた。
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ノンフィクショとなっているが本当にノンフィクションなのだろうか?というのも、こんなにあからさまに他人の知られたくない行動を描いていいのか疑問に思ってしまう。描かれた人は描かれたと知ったと分かったら激怒するだろう。