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菜食への疑問に答える13章 生き方が変わる、生き方を変える みんなのレビュー
- シェリー・F.コーブ (著), 井上 太一 (訳)
- 税込価格:2,750円(25pt)
- 出版社:新評論
- 発売日:2017/04/13
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紙の本
生き方を良い方に変えてくれ、支えてくれる本。
2018/03/20 11:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずこの本は、肉を食べている人達を否定・攻撃しない。「かつては私も知らなかった、食べていた」と振り返りながら、疑問を持つ人たちの気持ちに共感しつつも動物を食べることを良しとする認識の誤りを指摘し、なぜその誤りが生じるのか、解決策はどんなものか、その解決はどんなに世界の状況を良くするかが明確に書かれている。諸々の問題の根底には全て暴力と差別があり、解決策は全て思いやりと配慮を土台としていると教えてくれ、疑問を持つ人には答えを、疑問に晒されながらうまく答えられずに困っているヴィーガンには自信を与えてくれる。
この本の分かりやすさは第一に論理的で、狂信的・妄想的な部分がないこと。また、生活そして食という生存に直結することでありながら、日々の話題にはほとんど上がらない畜産や動物実験などについて無理なく理解が促されるように、身近な物事に置き換えた例えや比較を多用していること。
これは、疑問の「答」と「答え方」を示してくれる有難い一冊と思う。
また、これだけ多岐に渡る内容(健康、環境問題、生命倫理、歴史、文化等々)が簡潔な文体と整った構文で、また平易な言い回しを保ちつつ訳されており、訳者の文章力の素晴しさにも瞠目させられる。
海外の書なので、宗教や中絶論争のように日本では馴染みのない思想があったり、読み手の知識不足のために「初めて知る単語や概念」というものは出てくるが、「わかりにくい文章」というのは出てこない。
その馴染みのなさに対して訳注をつけるポイントと内容も絶妙で、曖昧さや誤解や違和感を残さない。訳者にも深い知識があり、単に文を訳するだけでなく著者の意と日本の読者の理解の両方へ細やかな配慮がなされていると感じた。
この本を読むと、世界にはたくさんの問題があり、その解決の道筋は既にあり、そこを歩く力も自分たちに備わっているのに、問題自体が隠されているために…そして何より私達自身が目を背けているためにその力が発揮されず、問題も野放しに深く広がっていることがとても良く分かる。
常に基本として、また何かあればたち戻る原点として何度も読み返したい本である。
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