投稿元:
レビューを見る
あえて、最初にぶっちゃけさせてもらう
妖怪モノの作品としては、『うしおととら』や『足洗邸の住人たち。』、『奇異太郎少年の妖怪絵日記』などの上位作品に届かない。まぁ、これらはレベルが違うので、比べる対象にするのは、さすがに比嘉先生に対して酷だったかな
私が所有している作品の内で、面白さが匹敵するとなると、上田信舟先生の『えびかわ町の妖怪カフェ』や、高津カリノ先生の『俺の彼女に何かようかい?』、ふなつかずき先生の『妖怪少女-モンスガ‐』と言ったところか
ちょっと回りくどくなってしまったが、何を言いたいのか、と言えば、この『真昼の百鬼夜行』、個人的に当たりだってコト
絵柄がちょっと古臭い・・・少し、今時っぽくない感はあるけど、人間の世界に妖怪が普通にいる、って世界観にはよく合っている
どちらかと言えば、私はこの『真昼の百鬼夜行』のストーリーに惚れたので、感想を書かせてもらいたくなったのだ
妖怪の集団、百鬼夜行と言えば夜に練り歩くもの。つまり、恐ろしいものだ。しかし、この作品はタイトルに“真昼”と入っているからか、おどろおどろしさはない。上手く言えないのは歯痒いが、妖怪の新しい観方、妖怪像の斬新な切り口がある
妖怪は、これと言って特別な存在じゃない。人間と同じく、喜怒哀楽を持ち、自分のしたように生きている。迷惑な隣人って例えは、実に的を射ているのではないだろうか
名作が多いジャンルで、新しいモノを描くのは大変だと思うけど、やりがいはあるし、それが爆発的な成長を漫画家に促す。担当編集さんのサポートを受けつつ、脱皮を繰り返して、『妖怪の飼育員さん』と真っ向から組み合える作品に仕上げて欲しいもんだ
どの回も妖怪好きとしては心を満たしてくれるものばかりだった。その中でも、特に第1話「動物園のくだん君」は、掴みとしてバッチリだ。件と言えば、予言をしたら死んでしまう、ある意味、妖怪らしくない薄命な種族だ。この話に登場するくだん君も例に漏れないのだが、そっから違うのが、この『真昼の百鬼夜行』だ。まさか、くだんを救おうとする、バカな獣医師がいるとはなぁ。でも、どんな命とも真正面から向き合う、熱ぃ医者は嫌いじゃない。そんな本気は、「常識」を引っ繰り返し、「奇跡」ってものを引っ張り上げるらしい
この台詞を引用に選んだのは、一社会人の立場として、「その通りだな」と頷けるものだったので。どんな仕事であれ、出した結果には責任を負わなきゃいけない。悪いものが出たのであれば挽回する必要があり、いい結果を出したのであれば、次も同じように、いや、それ以上を出す事を求められる。大変である。けど、逃げちゃダメなんだよなぁ
投稿元:
レビューを見る
1話完結ものだけど、妖怪となじむ生活が楽しいものの、何とも言えない部分が。それが魅力か。河童はちょっと切なかった。最初のクダンが好きかなぁ。
投稿元:
レビューを見る
比嘉史果さんの作品『真昼の百鬼夜行』の1巻を読んでみた。 お気に入りは・・・”ひとまね河童”が面白かった。