投稿元:
レビューを見る
物語としてはよく知られたものではあるが、町田尚子さんの絵がこの物語の怪奇テイストを更に増してくれている。そして、町田さんといえば猫。頁を繰るたびについつい猫の姿を探してしまう(笑)。
投稿元:
レビューを見る
帯表
この神がいる家は、栄えるといわれる。
京極夏彦のえほん遠野物語
百年をこえて語りつがれる怪談の原点!美しく悲しい物語
投稿元:
レビューを見る
遠野物語の一話を、「妖怪作家」京極夏彦さんが絵本向けに再解釈した一冊。
なにより、町田尚子さんの絵が怖い。ざしきわらしも、いなくなった後も。
また、当然ながら文章は大変読みやすいのだが、子供が読んでも大丈夫なんだろうか、と思うようなきつめの表現もあった。
投稿元:
レビューを見る
柳田、京極夏彦、町田尚子という豪華な顔ぶれだったのでつい手にとってしまった。
遠野物語の雰囲気がよく出ている
投稿元:
レビューを見る
京極氏の余白のある文章と、どこか不安になる絵がとても合っていて、気に入っている。
読者を怖がらせようといった意図がないだけに、余韻が残る。
ざしきわらしの正しい(?)解釈がもっと知られても良いのにな。
投稿元:
レビューを見る
子供のために借りる絵本を探しに、仕事帰りに図書館に寄った。候補の本は数冊ピックアップしてあったのだが、ことごとく貸し出し中だったり、館内にあるはずなのに見当たらなかったり。
で、ふとブックスタンドに立てかけてあったこの本に目が行って、借りて帰ることにした。
表題の通り座敷童に関する言い伝えを絵本にしたものである。
座敷童は家に幸運(特に富)をもたらす神様だが、彼らが出て行ってしまうとその家はあっという間に廃れてしまう、という考えようによってはなかなかシビアな神様である。いまでも東北には出る旅館があるというのは有名な話(そして、近年、座敷童の出る部屋の値段を釣り上げていたその旅館が家事にあったというのもまた同様)。
うちのダンナさんがだーーいぶ以前に「君には座敷童がついている」と人に言われたことがあるらしく、我が家では座敷童の話題はそこそこ頻繁に出てくる。
うちのダンナさんは、線が細いし、そうそう元気そうなタイプでもないので、遊び盛りの子供(もちろん見た目が子供なだけで実際の精神年齢は定かではないが)にとっては遊び相手としては物足りないんじゃないかと思うけど。
ただ、ダンナと結婚して、ささやかながら収入も上がり、不妊治療で苦労もしたが双子にも恵まれたので、ひょっとしたら、そういう恩恵もあるかもしれない。
ダンナの脳内では彼の座敷童は身長は1メートルにも満たない、色白の腕白な男の子なんだそうな。
それはともかく。
話の内容は「座敷童が出て行った家はあっけなく全滅した」ということなのだが、町田氏の、怖いのだが郷愁を感じさせる絵と相まって、つい目の離せない魅力を醸し出している。
読み終わった後、「なんで座敷わらひってこんなことするんだろうね?」っていったら彼が「誘惑に耐えうる人間たちかどうか、試してるんだろう」とぼそっと一言。
たしかに、そうとも言えるかもしれない。
この絵本では、滅びた家の主がそこそこ小心かもしくは、それなりに誠実な人間であったことをうかがわせる記述はあるが、詳細には描かれていない。座敷童が出て行ってしまうような欲どおしいことをしたかどうかも描かれていない。
そのあたりが、聞き書きのリアリティのようなものを高めているとも、言えなくもない。
どちらにしろ、大人のための絵本である。
投稿元:
レビューを見る
座敷わらしは十二、三歳くらいの子ども。男の子も女の子もいるみたい。ふたりの童女に去られた孫左衛門は何も悪いことをしてないなら気の毒だけど、去られる何かがあったのかな?絵に迫力あり。
投稿元:
レビューを見る
「座敷わらし」が住む家は、栄えると言い伝えられています。それは男の子であったり、二人の童女であったりと、自在に姿をかえた「神さま」でありました。その守り神がいなくなると、家は滅びてしまうという、柳田国男原作の『遠野物語』をもとにした、京極夏彦の文、町田尚子の絵による豪華コラボの絵本です。不気味さただよう妖艶な世界へ吸い込まれてしまいそうです。
投稿元:
レビューを見る
本書を含めた、汐文社の『えほん遠野物語』シリーズは、京極夏彦さんの新たな語りと、作品毎に、絵を描く人が異なる点に特徴があるそうで、私の場合は、町田尚子さんの絵が見たくて、いつもの図書館で借りてきました。
遠野物語について、汐文社の説明によると、
『岩手県遠野の人、佐々木喜善が、故郷で見聞きした怪異の物語を、柳田国男が書きのこした名著』
との事で、ちゃんと読むのは初めての私でしたが・・・こういう話、大好き(笑)
ところどころで目にする鴉の羽が、嫌でも印象に残り、まるで何かを暗示しているかのような、抜群の臨場感において、京極夏彦さんの、必要最小限に抑えたシンプルな文章は、逆に想像力を刺激させられるとともに、直接的に、目にした結果の恐ろしさを、どうぞと示してくれる。
ざしきわらしの物語自体が、怖いのかどうかは、正直微妙なところでしたが、人間の愚かさを、悠然と見下ろしているかのような白馬といい、庭の枯れたひまわりといい、物語を通して伝えたいことを、読み手側が察することの出来る構成には、読み手で良かったと、素直に感じられるものがありました。
それから、町田尚子さんの絵、今回もアクリルガッシュだと思うのですが、以前読んだ、「おばけにょうぼう」同様、ホラー感、満載で素晴らしく、遠近両方の様々な視点を、効果的に使った見せ方も上手いと思いました。
それにしても、アクリルガッシュで、こんなに怖い感じになるのは何故だろうと、考えていたら・・・そうそう、襖のべったりとした質感!!
これが、まるで、その中に何かを埋め込んでいるような錯覚を起こさせる・・・まあ、こう感じるのは私だけなのでしょうがね。ああ、怖い。
ちなみに、町田さん大好きな猫も、絶妙な効果を発揮しつつ、登場しているので、町田さんの猫の絵ファンの方にも、おすすめですよ(空から見下ろした視点の絵にも、小さいながらいるので、お見逃しなきよう)。
投稿元:
レビューを見る
民俗学専攻してたので、
柳田國男✖️京極夏彦は私得でしかない。
しかも町田尚子さんのイラストで最高。
町田さんの描くこういう系の絵本、最高に雰囲気が出てて超こわいです。あと猫が可愛い。
この遠野物語の怖さとか雰囲気、いつか読み聞かせしたいと思いつつ、果たして伝わるのかなあ。
わたしにそんなテクニックがないので。修行します。読み聞かせするなら高学年から。
投稿元:
レビューを見る
「この神がいる家は、栄えるといわれる。百年をこえて語りつがれる怪談の原点。美しく悲しい物語。京極夏彦による新たな語りと、未分化の闇をはらんだ絵が一体となり、初の本格絵本シリーズとして現代によみがえる!」
投稿元:
レビューを見る
ざしきわらしってどういうものか。実はおそろしいものでもあるし、こういった栄枯盛衰の営みの中に神さまがいるというのが、日本らしい。妖怪って、私たちの文化の中には自然に今でも溶け込んでるんだなとしみじみ感じた一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
原作:柳田国男、文:京極夏彦、絵:町田尚子。原作の物語の17~21のうち17→18→20→19がこの絵本にあたる部分。もともと「遠野物語」自体が遠野地方に伝わる民話や伝承を筆記、編集したものなので淡々とこうであったという事を伝え書かれたものなので絵本の形にすると逆に怖さが増すような気がしました。特に町田さんの絵が怖い。夜は読めない。一つ発見があって京極夏彦の「えほん遠野物語」を1冊読むごとに柳田さんの「遠野物語」の該当する部分を読むと非常にわかりやすいという事実に気づきました。
投稿元:
レビューを見る
絵本では中々ないタッチと文章。
子どもたちは昔の話し言葉が飽きてしまうかな?と思ったかが、不気味な絵が惹きつけたのかリクエストが多かった。
投稿元:
レビューを見る
胎教に借りる。
胎教に借りているが、胎教に良いのかどうか…。
個人の趣味か何なのか、怖い話をよく借りてしまう。
ただこのシリーズは絵が素敵すぎる。