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2020.10
再読。本屋大賞にもなったので再読。
うーん、やっぱり辻村さんの他の作品の方が良かったなぁ。赤ずきんちゃんや7匹の子ヤギの童話に馴染みがないせいか、オオカミ様のぶっきらぼう感なのか、不思議な城に設定した理由なのか、それぞれの不幸な境遇が最後にさっと片付けられたとことかうーん。
でも、闘わなくていい、というのはグッとくるフレーズ。
2017.11
学校に行けなくなった子供達が鏡の世界に連れられてそこで触れ合う話。
途中で読めてしまったのが残念。
最後のつながりまでは予想できなかったけど、もう少し複雑なストーリーが良かった。
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学校がとてつもなく大きな存在だと感じていた中学生時代にこの本があったなら、城に行くことができる彼らを羨ましく思いながらも、彼らの物語に勇気をもらっただろう。
大人になった今でも、主人公たちの踏み出した一歩に、物語が終わってしまう寂しさを感じながらも前向きな気持ちをもらえた。
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本当に素敵な作品でした。
辻村さんの描く学生ものは
本当に大好きだ。
前半からあっとゆーまに引き込まれて
読むのがもったいないけど
読みたくてたまらなかった。
ファンタジーなのに現実感がある。
傷ついている戦い続けている
子たちの話なのに読後が
みんなの幸せしか想像つかない。
装丁もめちゃくちゃかわいい。
おおかみさまのイラストもかわいい。
前半中の前半から
これは文庫も絶対買おうって
思えました。
解説を誰が描くのかも
楽しみだな。
2017.5.27 読了
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鏡の向こうの世界には、自分の為のお城と、狼少女と、願いを叶える一年限りの鍵探しがあった。
大いなるファンタジー世界に
学校に行けなくなった子どもたち。
丁寧に散りばめられたパズルのピースが物語の力で一つになるとき、見えてくる絵のなんと優しいことか。
愛しいことか。
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面白かったー!
終盤ページをめくる手が止められなかった!
久しぶりにここまで面白い話を読んだな、と読後気持ち良かった。
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様々なトラブルを抱えて学校に行く事が出来なくなった七人の中学生が、オオカミ少女に よって鏡の中にある城に招かれ一年間の期限で「一つだけ願いが叶う」宝探しをする事になる。
七人が心の内に抱える学校や家の事情、城で培われる連帯感や友情、それぞれの叶えたい願い、城の秘密…。
大人向けの物語というよりはヤングアダルト向けジュブナイル作品寄り。最後までスラスラ一日で読めたし、今回はトリックもすぐ気づいてしまった。
学生時代を思い起こせば、当事者だったり傍観者だったり色々な形があるけれど、学校に行きたくなくなる辛さがあるというのは大なり小なり誰もが一度は肌で感じた事があるはず。
あなたが悪い訳じゃない、だからそんな時には逃げてもいいし許さなくてもいいんだよというわかりやすいメッセージは辻村さんなりのいじめや友人間トラブルに対する考え方なんだと思う。
ただ辻村作品では割とよくある事だけれど、主人公にだけ最上位ヒーローが用意されてて他が余り物的にくっつけられる所と、悪役が徹底的に悪という扱いでそのまま投げ出されるのが今回は何故か微妙に後味が悪い。初期作品読んでた頃より大人になった私が主人公に感情移入しきれてないせいかもしれない。こころも選民意識とか卑屈さがある割にそれを反省した様子があんまりないからかな。他の中学生達も「冷たい校舎の時は止まる」の様に個別パートがしっかりある訳ではなく(あれはあれで長過ぎでもあるけれど)、一部をのぞきクライマックスに個々の事情が一斉に判明するので個別キャラクターに思い入れも持ちにくかったかも。
面白かったけれど予定調和で終わり過ぎた事と目新しさがなかったので少し星は厳しめ。
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素晴らしく良かった。辻村深月の作品は割とダークな物が好きだったが、本作は著者が言うように辻村深月の最高傑作だと思う。人と人の繋がりはとても大切。大切な人とはどこかで必ず繋がっていたい。
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いや〜 ハマりました。この数日間、現実逃避をして私もかがみの城に通った気分です。
謎解きとしては、ある程度よめたのですが(それでもオオカミさんには気づけなかった 残念‼︎)後半の展開には驚かされました。前半のこころは、大分イライラさせられる女だったけど、これは後半のための布石だったんだね。
さすが辻村さん、自分の誕生日も謎解きのピースの一つで使ってくれてた。
とにかくハマったので星5 デス
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途中から一気読み。
なぜ人気なのか?と思ったけど、途中からその面白さに気づきました。かがみの中のお城に集められた7人。
それぞれに隠された秘密があるのだろう、
この7人の秘密が解き明かされていく物語であろう、
なんて安易に考えつく平凡すぎるストーリーを想像してたけど、そんな内容ではありませんでした(笑)
7人には同じ学校という共通点があるけれども、なぜか会えない。という謎。
私はこの謎はすぐに見当がついたけど、じゃあ、7人はどう繋がってる?という私の中の興味がこの小説を一気に面白くしたように思います。
最後のリオンの姉の話はうるっときて、面白さと感動とで読み終わったあとの満足感は高かったです^^
久しぶりにワクワク、引き込まれる小説でした♪
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最終盤の急展開、からの怒涛の伏線回収が圧巻。孤城とオオカミさまの正体など、謎のまま終わるかと思いきや全部構想されていたとは。
途中までは食傷気味でしたが......異世界だけど鍵探さないしずっとゲームしてるし......やはり期待してよかった。
中高生の頃、物語を読んで味わった没入感とか、小説家ってすごいなー! と打ちのめされた感じが久々に蘇った。
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おおよその結末はなんとなく察してしまった部分があったので驚きとかはあまりなかったのだけれど、それでもとても心がぎゅっと締め付けられる物語だった。
ああそうなのか、そうだね、やっぱり!と読む手が止められなかった。
これからも、みんなはそれぞれ戦ったり戦わなかったりしながら素敵な大人に成長していくんだろう。
そう信じられるラストだった。
喜多嶋先生や、お母さんがとてもあたたかかったなぁ。大人の私も、きっと怖かったよ、こころちゃん。
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登場人物同士の関係、ミスリードなど予想し易かった。
けど、予想通りだったからといって面白さが減るわけではなく、むしろ期待しつつ、またハラハラして読むことができた。
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ある事により学校に行けなくなった少女の部屋の鏡が光りだす。鏡の中にあったものは古城。そこには同じような境遇の人が主人公を含め7人居た。そこで鍵を捜すと願いが叶うというファンタジー物語。途中、なぜみんなが会えないのか?伏線がいくつも引かれて居たが、もしかして?と思った通りでした。1年を通して仲間とのやりとりなどとても面白かった。
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早く続きが読みたくて仕事も手につきませんでした(笑)
謎が解かれて行くたび何度ページを戻って確認したことか。
最後はえ、そうだったのっ?!と驚きの連続で、もう一度最初から読み返しても楽しく読める本かと思います。
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光り出す自室の鏡、手を伸ばせば彼らの集う「孤城」へ行ける――。不登校の中学1年生・安西こころは、鏡の中の城へ同じように集められた同世代の中学生たちと出会う。城にいるのは自分を含めた7人の「不登校」の男女、そして彼らをいざなった「オオカミさま」と呼ばれる少女。
「お前たちには今日から3月まで、この城の中で〝願いの部屋″に入る鍵探しをしてもらう。」
城にいられるのは9時から17時まで。願いを叶えられるのは一人だけ。
居場所を持たない中学生たちは鍵探しを始めた。しかしそれぞれの事情を抱える7人はけん制し合い、すれ違い、ぶつかり合う。そしていつしか「鏡の孤城」が彼らの居場所となった時、終わりが訪れ、彼らの心の傷と共に全ての謎が明かされる…。
直木賞受賞作家・辻村深月による、2004年出版のデビュー作『冷たい校舎の時は止まる』への原点回帰を思わせる珠玉の密室青春ミステリー。
間違いなく2017年最高の一冊。550ページは中だるみなく、飽きることなく、最後まで読むことをやめられない。この世界観から、登場人物たちから、目が離せなくなってしまった。
辻村さんは思春期特有の不安や脆さを描くのが本当にうまい。自分でもわけがわからず負の感情を膨張させ、未来に爪の先ほどの希望も見いだせず、「助け欲しい」という言葉すら吞み込んで蹲る自分が心の片隅にいる…。『冷たい校舎』の時もそうだったが、読んでいる時のイメージは「斜陽」だ。山の端や都会のビルの陰、または水平線に沈もうとする夕陽。空がトーンを落とす一方で茜色は強さを増していく。そのコントラストは見る者の心に如何ともし難い切なさを思い起こさせ、胸をギュッと締め付ける。掻き立てられるような形容しがたい哀切の一方で、そんな世界に溶けゆく自分に酔う。そんな思春期独特の雰囲気を、辻村さんは本当に丁寧に描き切る。
最近は女性心理や家族をテーマに書いていた印象だったが、本作は『冷たい校舎』を思わせる青春ミステリーである。そのことが本当に嬉しい。登場人物のキャラ立ちが本当に巧みで、いつまでもこの世界に浸っていたいと思わせる筆力は健在だった。むしろ『冷たい校舎』は冬と雪と校舎の世界観を描き出すことに力を注ぎ多少難しい表現が見られることもあったが(そこも好きだったが…)、本作は全体的に柔らかい描写が多い印象で小中学生でもすんなりと読めるようになっている。そこにも辻村さんの作家として歩んできた道が見えるような気がしてファンとしては思わず綻んでしまう。
辻村さんの描く世界を「斜陽」と前述したが、落ちる夕陽と思春期にはひとつだけ違いがある。それは、夕暮れを見る者はその時が必ず終わることを知っているが、思春期を過ごす本人はその哀切や絶望が永遠のものだと思っているということだ。思春期の哀切が刹那的であることを知っているのは、思春期を過ごしてきた全ての大人たちである。今の苦しみを永遠の苦しみのように感じて学校へ行けないすべての子どもたちへ、本作は強いメッセージを送る。
「大丈夫。大丈夫だから、大人になって。」
夕陽は必ず沈む。そして朝は必ずやってくる。悲しい茜色に染まった思���期を今過ごしている全ての子どもたちに、そしてコントラストの弱まった現実に疲れ茜色の美しさを思い出したい全ての大人たちに、本書を強く薦めたい。
私達は皆、かがみの孤城で過ごした過去が本当はあるのかもしれない。ただ、忘れてしまっているだけで――。私やあなたを支えてくれているあの人は、あの時の仲間の一人なのかもしれない。