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星野リゾート星野社長監訳。本編よりたった数ページの監訳者あとがきが五臓六腑に染みわたる。
エンパワーメントには、次の3つの鍵が必要になる。
[第1の鍵]正確な情報を全社員と共有する
[第2の鍵]境界線を明確にして自律的な働き方を促す
[第3の鍵]階層組織をセルフマネジメント・チームで置き換える
[第1の鍵]のポイント
・会社の情報を共有し、信頼関係を築く
・階層組織の思考を廃し、全員が経営者意識を持って行動することを促す
・失敗を学習の機会と考える
[第2の鍵]のポイント
・説得力のあるビジョンを設定する
・社員が自分の目標と役割を明確にできるようにする
・行動の根底にある価値観を定義する
・ルールを定める
・行動の自由を提供する
[第3の鍵]のポイント
・全員がチームスキルを学び高める
・チームが自律するよう支援と励ましを与える
・コントロールを徐々にチームに引き渡す
・困難に遭遇することを覚悟しておく
ほんもののエンパワーメントには、その核心に、オーナーシップの感覚があります。オーナーシップというのは、この会社は自分の会社、この仕事は自分の仕事というふうに、すべてを自分のこととして主体的に向き合う態度です。
エンパワーメントとは、社員にパワーを与えることではない。
社員にはもともと知識や経験や意欲というパワーがある。
エンパワーメントとは、そのパワーを解き放ち、
目標達成のためにいかんなく発揮させることである。
正確な情報をもっていなければ、責任ある仕事をすることができない。
正確な情報をもっていれば、責任ある仕事をせずにいられなくなる。
社員に必要なのは、会社のパフォーマンスを知らせる、正確で、不足のない、タイムリーな情報なのだ
自律した働き方を促進する6つの境界線
?目的…われわれの事業は何か?
?価値観…事業を進めるにあたっての指針は何か?
?イメージ…どんな将来像を思い描くのか?
?目標…何を、いつ、どこで、どう達成するのか?
?役割…だれが何をするのか?
?組織の構造とシステム…仕事をどう位置づけ、どう支えるのか?
監訳者あとがきより
顧客満足や収益は会社の実力を示す情報であり、経営者が公開することをためらうのは自然だ。社内で公開すれば、それが社外に漏れることを覚悟する必要があるからだ。しかし、自社の実態を競合他社が把握することが、実際にどの程度自社の競争力を弱めるだろうか。私はこの問いに何度も自問自答したが、「経営者として恥ずかしい」という個人的な問題以外はないという結論だった。恥ずかしい姿をさらすことで、社員の信頼を得ることができる。それはいずれ恥ずかしくない会社になっていくために必要なことだったのだ。
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あーうちの会社じゃぁ無理だなー
だってトップがその気ないもん
とか思ってしまったが、
いやいや、最初から変える気があるトップなら、
とっくに会社は良くなってる。
勝手に判断しちゃ駄目。
星野さんの後書きも、実体験を織り交ぜながら書かれていて、本文と同じくらい有益だった。
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会社が自分を信頼し、知恵と能力を発揮してほしいと望んでいることがわかれば、社員のなかにある責任感がその人を突き動かします。その社員にすれば、ついに自分の会社だと思えるときが到来したようなもので、もっといい会社にしてやろうという気になるでしょう。(167ページ)
そういう会社でありたいね。
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エンパワーメントに関する本。
前から気になっていたが意を決して読書
メモ
・エンパワーメントの3つの鍵
正確な情報を全社員と共有する
境界線を明確にして自律的な働き方を促す
階層組織をセルフマネジメントチームで置き換える
・エンパワーメントの別名。起業家精神、オーナーシップ、エンゲージメント、インボルブメント。メンバーがもっている知識、経験、モチベーションの力を解放し、驚くべき成果をあげることの必要性に着目したもの。
・信頼がエンパワーメントの鍵
・部下を育てるのは情報共有という行為。上司はあらゆる情報を共有することで部下を信頼していると示さなければならない。
・自律した働き方を促進する6つの境界線
目的 事業はなにか
価値観 事業指針はなにか
イメージ どんな将来像を思い描くか
目標 何をいつどこで達成するか
役割 誰が何をするか
組織の構造とシステム 仕事をどう位置づけ支えるか
・
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星野リゾートで採用されている教育法で知られる。
組織内のどの役職同士であっても秘匿情報はなく、それゆえフラットに議論し合うことで、組織目標が向上すると示唆する。
日本の組織じゃあ実践は相当困難だよねえ、上層部がこの本読んでくれればねえ、と思う人が大半なのでは。
そんな人こそ、今のうちからこの本を読んで自分の担当やグループ内でも少しずつ実践や経験を積むことをすすめたい。
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情報の透明性は大事と言われて久しいが、情報を構造化、ナラティブ化して、適切に共有できていなかったと反省
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雑誌で星のリゾートの特集があり、そこで紹介されていた本。
感想。
とても良かったです。私の好きな組織運営と考え方。こういう組織で働きたい、自分だったらこういう組織を作りたい、と思いました。
一方で企業規模次第(非常に大きな企業の場合とか)かえって非効率なやり方になる気もする。
備忘録。
・強い会社、生き残る会社とは、顧客と品質を最優先にし、収益性とコスト効率を高め、市場変化に迅速に対応しつつ、イノベーションを継続できる会社。
・顧客は、顧客が接する社員がその場で意思決定し問題解決してくれることを望む。そういう組織が強いのは明らか。ただ、これができる会社は稀。
・社員の方も、感覚的には、仕事を任せられることを望んでいる。でも任せたところで急に上手くいくことは少ない。それを経営側は「社員の意思や能力の不足」としたがる。実際は「やり方は任せるけど、ミスを見つけたら懲らしめるよ」という運営が残っているせいで、社員が能動的にベストを尽くすことを怖がらせている。
・社員がベストを尽くし、各現場で自分で意思決定するためには、エンパワーメントが必要。エンパワーメントは経営側がトップダウンで行うことだ。社員に「任せる(好きにやっていい)」と言い放つだけではダメ。
・エンパワーメントの鍵①情報共有。社員と正確で詳細な情報を共有する。社員は正確な情報を持っていなければ責任ある仕事をすることができない。また正確な情報を持っていれば責任ある仕事をせずにはいられなくなる。情報を与えることが会社と社員の間に信頼を生むし、情報を与えることは会社が社員を信頼していることの証。機密情報も例外ではない。「情報にアクセスできるようにしている(情報を拾うかどうかは社員次第)」という姿勢よりも、経営側が意思決定に使用している情報をタイムリーに共有する動きが大事。
・エンパワーメントの鍵②境界線を引いて自律的な働き方を促す。エンパワーメントするにはルールで行動を縛らず自由にやらせた方がいいだろうが、一方で社員に説明責任は求めるわけだから、この塩梅が難しい。そこで「これ以上はやってはいけない」という境界線を引いてあげる。その範囲内で自律的にやってくれと。境界線は、例えば経営理念とか、経営方針とか、戦略や計画(どういう目標を、誰が、いつ、どこで、如何達成するのか)といった大きい視点のものが良い。先ずは経営陣から会社が進むべき方向を明確に定義し、それを社員も交えて磨き上げていくことで社内に浸透する。
・エンパワーメントの鍵③階層思考をセルフマネジメントチームで置き換える。上司の指示通り動き、上司しか意思決定できないような階層思考ではなく、各自各チームでセルフマネジメントしてもらう。そのためには、上司側にはコーチングやタイムリーな情報提供、任せつつマネジメントするスキルが必要。部下側は上司に頼らないで仕事ができる方法を学ぶ必要がある。この段階でリーダーシップ不在が起こりやすく、不満が発生する。みんないきなり自由を与えられてもどうしていいかわからないのだ。
・失敗やミスにに対して、そこから何が学べるかという姿勢で臨み、イノベーションの機会にしましょう。むしろ失敗の発生をお祝いするくらいで。
・職場が安全だと感じられ、新しいことを試す自由が与えられ、全ての情報が共有されれば、社員の中にオーナーと同じ意識が芽生える。オーナーならば、力を出し惜しみせず、会社の成功のためにより良い意思決定を行う。
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エンパワーメントには、社員がオーナーシップの感覚を持つことが必要。そのためには社員を信頼すること。
社員の経験や知識を解き放ち、目標達成のために発揮させること。
第1の鍵
全社員と正確な情報を共有すること。タイムリーな情報、すべての情報。
第2の鍵
境界線を引いて、自律的な働き方を促すこと。
何を話すか、だけでなくどう話すかも大事。一方的に支持するのではなく、パートナーとして扱う。
階層を減らすだけでは、新たな官僚組織ができるだけ。
自律的な働き方に移行するためには、境界線の明確化と方向づけが必要
第3の鍵
階層思考をセルフマネジメントチームで置き換える。
レジ担当者に小切手の受け入れの権限を与えると、自尊心が高まり親切に対応するようになる。
バランスシートが読めなければ昇給しない仕組み。
失敗は責めない。自分の身を守るのに忙しい社員にはイノベーションは起こせない。誰の責任か、ではなくこの失敗から何を学べるか、を問う。
失敗を許したら無責任になる、のではなく強い責任感を持つ。
組織が定めた境界線と枠組みで、行動に縛りをかけてリスクを取らせない仕組みだった。新しい境界線と枠組みは責任を引き受けること、オーナー意識を持つこと、にある。
意識の転換の最初は、安心して働くためのルールや枠組みが必要。新しい境界線とは、すべての社員が責任感と自律心をもって行動することを助けるもの。
顧客満足を高めることは利益に繋がるか。
会社の方向性を定義することは、第2の鍵につながる。
収益を公開することで、顧客満足につながる活動を自分たちで選択することにつながる。その結果、社員のコミットメントが高まり達成への意欲が増加する。
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BOSSオススメのビジネス書。
悩めるリーダーに向けた、最高のチーム創りのためのマネジメント論。
ポイントは3つの鍵
1、正確な情報を全社員と共有する
2、境界線を明確にして自律的な働き方を促す
3、階層組織をセルフマネジメント・チームで置き換える。
この技術を物語方式で学べる。
エンパワーメントとは、自律した社員が自らの力で仕事を進めていける環境をつくろうとする、まさにリーダーにとって理想の働き方。
このエンパワーメントの国への旅は
あとがきにある、星野リゾート代表の星野氏の体験談でより具体化する。
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エンパワーメントとは、個人や集団が本来持っている潜在能力を引き出し、湧き出させることを意味しており、「権限委譲」や「能力開花」と訳されます。 組織における自律性の向上、社員が持っている能力の発揮、意思決定の迅速化といったメリットが期待できます。と訳される。
しかし社内で実行するとなると困難極まりない。
この本を読むと考え方、手順、また起こる問題が物語として分かりやすく書いてある。
後書きの星野社長の言葉も飾らなくて、素晴らしかった。
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職場のメンターから勧められました。なせ勧めてきたのかが痛いほどわかる。というのも、ここに書かれていることができてないから。内容は抽象的ですが、いかに具体に落とし込めるかが求められているなと感じます。
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■社員の力を引き出して会社運営させるためのハウツー本
■経営者が読んで実行するとよいと思うが、従業員が読むとかえってモヤモヤしてしまうかも・・・
■書いてある内容は、わかりやすく、良いものだった
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旦那さんの課題図書を一緒に読んだ。かなり先進的。実践は難しい。リスクマネジメントが根性論っぽい。英語圏の会社の雰囲気を知っていて、英語で原文を読める人のほうが吸収できそう。
著者へのリスペクトと日本での実践例を挙げてあとがきとしているが、それが現実的で、リスクが少なそうで、分かりやすく、濃すぎる!本の価格の半額程度があとがきで返ってくる。
経営者とマネージャーが、現場社員に顧客満足への向上心と経営者目線のコストバランス感覚を養い努力を認めサポートすることで、互いのビジネスパートナーシップを育む。
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最後の星野リゾートの話が1番面白かった。
本著で言いたいことは、3つ
1 正確な情報を社員と共有する。
2 境界線を明確にして自律的な働き方を促す。
3 階層組織をセルフマネジメントチームに置き換える。
情報共有が大切であることは、経験から理解できる。
その後に起きる、問題も詳しく書かれており、実際起きそうな問題ばかりであった。
その点が、優れた著書であると感じた。
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最後の星野社長のあとがきで内容を落とし込めた気がする。
本文はストーリー仕立てで読みやすかったが、実話でないからか現実味がなく空想のように感じられた。
第一の鍵、社員への情報共有は本当に大事だと思うが、組織の上の人たちは本当にそれをしない。
情報を自分たちで勝手に抱え込んで、十分な情報提供、説明もないまま駒使いのように部下を使う。中途半端な情報を与えられて、状況を十分に把握できない状態でプロジェクトを任され、他部署とのやりとりに支障が出ることが多々ある。「先に教えてくれていたら…」とか、「頼りにされてないのか…」と感じることが沢山ある。
私が上司になる時には、部下にそんな想いをさせたくはないよう気をつけなくてはと思った。