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出版当時は非常に話題になった本ですが、数年経った今でもまだ図書館の貸し出しでは待ち行列が続いています。
私もユヴァル・ノア・ハラリ氏の著作は「21Lessons:21世紀の人類のための21の思考」ぐらいしか読んだことはなかったので、遅ればせながらこちらの本も読んでみることにしました。
期待どおり、内容はとても濃密です。“3つの革命”“将来のサピエンス像”等、興味深い刺激が満載でした。
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長いけど面白い。
知らなかった事、気づかなかった事がかなり多かった。
電子版で読んだが次は紙でも読みたい。
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人類の歴史が書かれた本 と表現するには、スケールが大きすぎるもの
まず 上巻から
表紙を開いていてすぐに書かれてある説明文
もうこれが全てだと思う。
見知らぬもの同士の協力を可能にした「虚構」これを信じることが出来るからこそ、私たちホモ・サピエンスの歴史が始まった。
農業革命の「小麦、稲、ジャガイモなどの一握りの植物種によって、私たちが家畜化されたという考え」うなってしまった。
そして、他の種の大量絶滅をよそに爆発的に数を増やして行った私たちだが、「サピエンスの集合的な力の劇的な増加と表向きな成功が、個人の多大な苦しみと密接につながっていたことが、今後繰り返し出てくる」とある通りの歴史が続いていく。
そして 下巻
上巻で到達した地上の多くの種の中での数においての成功、それらを統一する3つの要素が 貨幣・帝国・宗教 とある。
(なるほどすべて虚構だな)
もっとも唸らされた箇所は
歴史の選択は人間の利益のためになされるわけではない。なぜなら何が良いかという定義は文化によって異なり、計測する客観的尺度がない
と あったところだ。
「認知革命」「農業革命」「人類の統一」ときて
いよいよ「科学革命」が起こって今の私たちの時代、そして未来まで下巻では書かれているのだが、とにかくこの辺りから私のような知識足らずには難しい。
なんとか飛ばし飛ばしながら最後のページまでたどり着いた。
というわけで、理解出来たとは到底言えないが、なんだか目を開かされたという思いになる良書だった。
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これだけの歴史と様々な視点をまとめ上げているのはすごいなと思った。なんとな聞いたことがある話も、なるほどと思える話も、うんちくみたいな話もあり、興味深い。個人的には、前半のホモサピエンスの話が興味深かった。あと、途中で出てくる経済の話で「信用」について説明していたが、分かりやすく、印象に残っている。最初に「虚構」を作り出すという点に触れており、この点が本書の全てだと思う。これがその後の説明の全ての土台になっていると思う。全体を通して読むことで、自分がこれまであまり意識したことのない視点をもらうことができた。
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ホモサピエンスの始まりからこれからの予測まで、認知革命、農業革命、科学革命という変遷を軸に書かれており面白かった。人間って不思議な生き物と素直に感じる。
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読み終わった後の達成感が高い。笑
私たちは、ホモサピエンスと言う生物の一種であるに過ぎないと考えさせられる本。この本を読むと、自分たちがどうしてこのように生きているのか、と言うのを根本から客観的に考えるようになる。
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われわれ人類という『種』の歴史を、起源から現在に至るまで分かりやすく概説した本。
読み応えがあり、面白かったです。
「国」の歴史書はこれまでにも様々な地域、時代で、書かれていました。
この範囲やスケール感を広げ、西洋やイスラム、中華などの「文明」の単位で歴史を俯瞰したのがアーノルド・トインビー博士でした。
この本を書いたハラリ氏は、さらに眼を広げ、「人類」という“種“の視点から歴史を俯瞰しています。
国ごとでも文明ごとでもない、このような歴史書を読んだのは初めてでした。
学校で教える歴史では、文明発生以前については“人類がどのように進化してきたか“という理科的な視点に寄ってしまいがちです。
(脳の大きさとか、人類種の名前とか、道具を使う使わないとか)
このホモサピエンス史では、文明発生以前についても、しっかりと歴史的視点から私たちの歩みが綴られていました。
ホモサピエンス以外の、他の人類たちとの交流の可能性や、農業との出会いなど、ドキドキワクワクするような内容もたくさん書かれていました。
なかなか読む機会のない、文明発生以前についての部分の考察がいちばん興味深かったです。
一読の価値ありの本でした!
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何年も前に読んだ本だから、とりあえず簡単に感想思い出して、また改めて読み直して思索を巡らせる。
定住→食糧生産→文化文明
という流れを昔日本史や世界史で学びそれを常識としていた。
これを
文化文明→食糧生産→定住
と見事に壊してくれた。
とてもありがたい本。
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ホモサピエンスすげぇってなると当時に、私達は地球に住んでいる他の生物と一線を画す生物なんだなって改めて思った。
また、サピエンスの歴史の大きな転換点で、どんな革命が起こったのかがとても面白かった。
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感想を何から書き始めればいいのか…と思い悩むぐらいに、広範かつ多岐に渡るトピックスの数々を網羅しつつ、縦横無尽に論じまくっている。
もちろんそこには著者の恣意性も時に強く表れはしているが(特に終盤に差し掛かるにつれ、主観的な舌鋒が鋭さを増す)、因果の一つ一つを理屈に沿って丁寧に紡ぎ合わせ、ジャンル無用で推論を積み重ねて段々と"今"に近付いてくる様を読み進めるのは、ロジカルな思考を好む向きにとっては、とても快適で心地良い体験となる。
それぞれを挙げていったら収拾がつかなくなるほど多くの有意義な示唆が次々と登場してくるが、人類誕生以来の遠大な歩みとそれに関する考察を最後まで読み終えて印象に残るのは、"あなたは、私は、人間は、あるいはその他の生き物たちは今、幸せなのだろうか?"という著者からの問い掛けだ。
認知革命、農業革命、科学革命といったプロセスを辿り、人類は"地球の支配者"としてこれまで世代を重ねてきたわけだが、そうして行き着いた現在地に対し、強烈な警告を発して本書は終わる。
アニマルウェルフェアと同質の価値観まで示した上で、人類のヴェクトルに極めて批判的とも言える著者のスタンスには共感できる。
また、もしかしたらブッディスト? と思うぐらいに、仏教が目指すところの解脱の境地に深い造詣と理解を抱いていることが端々から感じられ、そしてその思想は徹頭徹尾、本書の背骨として実は貫かれているんだな、と読了後に独り腑に落ちた。
大脳新皮質が発達してしまった故に、良きにつけ悪しきにつけ"想像"する能力を身に着けてしまった人間にとって、幸福につながる唯一の道は、まさしく仏陀が説いた三法印、すなわち"諸行無常"、"諸法無我"、"涅槃寂聴"にある、という本意を幾度も換言しながらユヴァル・ノア・ハラリ氏は我々に伝えようとしているのではないか、と私は咀嚼した。
「心が何か快いもの、あるいは不快なものを経験したときに、物事をただあるがままに理解すれば、もはや苦しみはなくなる。」
序盤から、人間社会を構成する種々の要素は悉く我々が作り出した幻想である、という至極説得力のある持論(個人的に我が意を得たりと激しく首肯した)を繰り返し述べられているが、それもまた源泉となっている根っこは同じところであろう。
文章を読む限り、イスラエル人である著者は少なくとも親キリスト、親イスラムではなさそうだし、多くの侵略や蹂躙、簒奪といった蛮行を重ねてきた過去の欧州列強の帝国主義に強い反感を持っているであろうことが窺い知れる。
著者は"新しいグローバル帝国"という捉え方を示し、現代は史上稀にみる世界平和の時代である、という旨訴えているが、その点に関しては結果的に間違っていたことが今年になって明らかになったのは、実に残念である。
「人々が自分の人生に認める意義は、いかなるものもたんなる妄想にすぎない。」
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うーん、面白いですけど、考え方に偏りがあり、独善的なので、真に受けて良いかというと、駄目だと思います。結構、真偽を疑う記述もあるように感じました。興味をもったのなら、自分でエビデンスを確認したほうが良いです。
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第1部 認知革命
1
属と科、ホモ族のサピエンス
頭の大きさ、思考力
火、調理
ホモ・サピエンスの交雑説と交代説
2虚構が協力を可能にした
7万年前に他の種族を根絶やしに、7万年前から3万年前まで新しい思想と意思疎通の方法の登場=認知革命
動物も言語(鳴き声)は話す→それなのになぜ人類は世界を征服した?→①より複雑な文を言える②噂話による人間同士の協力連携、社会的なものが可能に
①ライオンについて②人間について、社会的な③存在しないものについて、架空の事物について語る能力→無数の赤の他人と協力が可能に
アルファオス、身体的強さよりも支持され力の勝負
②の噂話の限界は150人→③虚構により限界突破
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これ学校で教えてほしい。
歴史は学ぶけど、“人間”の特性とか思考の仕方とか、そもそものところを詳しく聞いたのははじめて。
生物としての私たちについて考えられるのは面白い。
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神やイデオロギー、国家といったあらゆる概念は『フィクション(虚構)』に過ぎないと喝破する意欲作。
ハラリ氏はこれらのフィクションについて、支配層が大衆をまとめるために(時に搾取するために)生み出したプロパガンダで騙されないように、と警笛を鳴らしているわけではない。
これらのフィクションが人々の協力を促して秩序を維持し、集団の生存戦略にも寄与していることにこそ、注目したい。シキタリ、ルールなどのフィクションを盲信するのではなく、誰が、いつ、何のためにこのフィクションを生み出したのか?をこの本で辿ることで、それが機能する面と不必要な面を見極めようとするキッカケとなり、その境界線を考える視座にしたい。
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最終章における問題提起は今のホモ・サピエンスが無意識または意識的に避けていることの明文化だと思った。ここからほんの先の未来に、私達は私達をはるかに超える人類に置き換わることを想像したくないのだから。