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日本で最初に作られた博物館が出来るまでを小説化したもの。
明治の大変化の中で旧時代の物は良くないという考え方は当然あったのだろう。しかし、主人公・町田久成をはじめとする数々の人たちの尽力があったからこそ、今に残っている。
新しいものと古いもの。手放さなければならないものと、手放してはいけないもの。それを考えさせられた。
上野の博物館に行ってみたくなった。
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幕末、薩摩藩からイギリスに留学し、外交官になる夢を断たれた町田久成は、日本の宝ともいえる仏像や書画骨董が海外に流失する現実を憂え、それらを保管展示するためのミュージアムの設立に邁進する。大久保利通・岩倉具視などの力を借り、東京国立博物館の初代館長になるが・・・
小説としての出来栄えは特段素晴らしいとは言えないが、「我が国の博物館の父」にスポットライトをあて。気軽に楽しむことができる作品にはなっている。
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先日、国立博物館へ三国志を見に行った。銅像があったのだが、あれが町田久成だったような気がする。これだけの苦労をしたなら銅像になってもおかしくないと思わせる本であった。岩倉具視は嫌な奴だね。