投稿元:
レビューを見る
伏線自体は結構露骨で違和感を覚えながら読み進めていくので正直読みづらかった。ややこしい内容だったからか最後のエピローグで詳しく解説されすぎてて笑いました。
おかげで内容は把握できますが。
よくも悪くも久しぶりに浦賀っぽさを感じた作品だったので個人的には楽しめました。
投稿元:
レビューを見る
ストーリーよりもトリックを重視する類のミステリである。帯に「絶対に騙される!」とあるように、一部のトリックに感づいても、人物の関係や殺人の動機等、大半の内容は推測できなかった。そのような意味で、本格ミステリとして見れば良作といえるのだろう。ただ、ストーリーやキャラクタをそれぞれ見た場合はどうか。
論理的で話の筋は通っているが、現実的とは感じなかった。もちろん、創作物、特に本格ミステリにおいては現実性どうのでの批判はお門違いの部類に入ることはわかっている。しかし、現実性度外視のミステリは少なくとも私の好みではない。また設定上、キャラクタを深く掘り下げることはできないため、登場人物の魅力は必然的に低いものになっている。純粋にトリックを楽しむ読者諸氏にはお勧めであるが、起伏のあるストーリーとキャラクタとを求めている層には紹介しないタイプの作品である。
私は読みやすく、起伏のある作品が好きなのだ。ストーリーあってのトリックなのだ。本作は"ifの世界"を交互に描く特殊なフォーマットであったことや、掘り下げられない複数のキャラクタの名前を覚えるのも困難であったことから、尋常でない混乱を伴う読書体験であった。一言でいえば、くたびれた。著者は私の苦手なパズルのような作品を執筆するタイプなのだろうという印象は抱いたが、一作で判断するのも早計である。今後、著者の通常のフォーマットで書かれた作品もチェックしてみようと思う。
投稿元:
レビューを見る
全力で浦賀和宏でした。
帯に「絶対にだまされる!」の文字。騙されないはずがないだろ、この書き方。最初にパラレルワールドの話を持ち出してくるからさぁ!
途中で、「あー、これ、時間がずれてるな」って作者から分からされるところはあるんだけど、「それで、えっと、どう考えればいいんだ?」っていう。ひとりでぶつぶつ呟いて整理しようと思ったけど無理でした。や、この時点ではまだ、パラレルワールドって言葉が脳内に残ってたから、それも踏まえようとしてたんだよ。結局これ、パラレルワールド、まったく関係なかったね! ちくしょう。
面白かったです。昔の浦賀みたいだったね。新本格っぽかった。オチもすごく好き。銀ちゃんのおなか、大丈夫かな。
抜粋は、最後のあたりのリンさんの言葉を持ってきたいんだけど、止めておきます。でもあの言葉、すっごい好き。大好き。そこのためだけにこの話が展開されてるって言ってもいいくらいの価値はあると思う。
投稿元:
レビューを見る
殺人を犯した直後の行動の違いで、二つの異なるストーリーが同時に描かれる。それぞれのストーリーで切羽詰まった展開が繰り広げられ、やがてそれぞれの終わりを向かえるが…。
些細な違和感も上手く回収してくれているが、構造がややこしいが故に、エピローグの説明してる感が強いのは少しいただけない。
投稿元:
レビューを見る
初読の作家さんです。
先入観という快速列車に乗せられて、違和感と混乱の残像を視界の端に感じつつ疾走。終着駅でご丁寧なアナウンスを受けている感じでした。各駅停車で始発駅まで戻る必要性を感じます。
投稿元:
レビューを見る
AB2つのIF話が交互に描かれる物語。
『彼女の倖せを祈れない』『彼女の血が溶けてゆく』で主役だったフリーライター・銀次郎が中盤以降登場する。
<あらすじ>
小説家の加納は、愛する妹・彩の自殺に疑惑を感じていた。
そして調査により、妹の婚約者で会社の同僚の奥津が、会社の同僚たちに加納と妹は肉体関係があると風潮したことが判明。
妹はそれを苦に自殺したと判断した加納は奥津を殺害。
その偽装工作を終えて家へ帰ろうとした時、加納の運転する車の目の前に突如男性が現れて、、、、、。
ここから物語は2つに分岐する。
A・・・男性をひき殺してしまった場合
B・・・男性を轢かずに済んだ場合
AB2つの話が交互に進む
Aの場合
加納はひき殺した男性・猪澤の死体を隠し、奥津殺害事件を捜査する警察からも逃げ切ることに成功。
しかも猪澤は奥津を恐喝していたらしく、行方不明扱いとなった猪澤は奥津殺害の容疑者として指名手配される。
Bの場合
奥津殺害現場近くで猪澤に目撃されてしまった加納は、そのことをネタに猪澤から脅迫される日々が続く中、
フリーライター・銀次郎も現れ、彩の事件の真実が見えてくる。
<オチ>
エピローグは銀次郎の記事として真相が語られる。
IFの世界のように語られたABの話。
実はAの話の30年後の話がBだった。
投稿元:
レビューを見る
ん?実際にあった事件の話?
作家、花田欽也は実妹を愛し体の関係を続ける。
しかし妹は勤めている会社の屋上から落ちて死んだ。警察の検証は自殺との事だったが花田は自殺という事に疑問を持ち妹の婚約者奥津に疑いをかけ独自に調べる。
奥津に妹との関係がバレ花田は奥津を殺害する。
奥津の死体を車に乗せてどこかに隠しに行こうとする途中、目撃者に出くわした。
その後話がAとBに別れる
A目撃者を轢き殺した場合
B目撃者を轢き殺さなかった場合
AとBが順番に続いていく。
初めて読む作家さんでした。
タイトル「if」の通り、もしもこうだったらというAとB別々の話が続いて行きちょっと頭がこんがらがったけどなんとか人物関係を把握できながら読み進める事ができました。
しかし……
最後は……
えっ? 誰?……
とちんぷんかんぷんで終わってしまった。
うーんと唸りながらあとがき?なるものを読んでいくと人物関係、時間錯誤があらわになり、なーるほどー!と頭のクエスチョンマークも解消され、なんや実際にあった事件の話だったんやと皆さんが書いたレビューを読むと
ん? 銀次郎? 誰? 週刊標榜? 何? なんか浦賀さんの小説の中に出てくる人物、週刊誌らしくて、実際にあった話じゃないの?えっ?どっち?とさらにわけがわからなくなりました。おわり「まる」
投稿元:
レビューを見る
「もしもあのとき...」で分岐する二つのマーダーケース。
復讐を計画した男がアリバイトリックの最中に
(A.目撃者を殺してしまう)
(B.目撃者を殺さずに済んだ)。
どんどん乖離が目立ってくる二つのシチュエーションが着地点を想像させ、ifの世界に連れていく。
投稿元:
レビューを見る
主人公すら正しい答えを導き出すことが出来ず、読者のみが真実を知ることになるのかと思いながら読んでいた。パラレルで頭の中が構成されてしまったので、リニアとわかった瞬間、パニックになってしまい自分が一番真実がわからなくなってしまった。
投稿元:
レビューを見る
「パラレルワールドをテーマにした小説を書きたいんです」
(加納)
犯行直後に目撃者を殺してしまった場合と目撃者を殺さなかった場合の2パターンで交互に話が進んでいく。後半からどっちがどっちの話か少し難しくなった。最後のエピローグでまとめがあるが…読み返したらまたスッキリするのかも。
投稿元:
レビューを見る
あらすじを見て面白そうなので読んだのだが、、、。仮定AとBが交互にあり、非常に違和感を感じつつ読み進め、最後がっくり。私的にはかなりアンフェア。
投稿元:
レビューを見る
あまり感心しない出来栄えと言いますか…特に最終章を読んでも驚くようなことはありませんでした…。
ヽ(・ω・)/ズコー
なんかやたらと会話文が続いて、登場人物がしっちゃかめっちゃかに交錯するものですから、印象の薄い登場人物とか忘れちゃいますよ!? きちんと頭ん中で整理して読んでいかないと混乱しますねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
まあ、それにしてもパラレルワールド?的な構成も組み込みつつ、きちんとミステリ作品に仕上げるんですから浦賀氏も変わったというか…初期の、思春期特有の鬱屈したアレとかはもう無くなった感がありますねぇ…。
「記憶の果て」とか、自分は青春小説として読んでいたきらいがありますから…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー
投稿元:
レビューを見る
出生の真相がはまらず。2パターンの流れが交互に入ることもあってどっちの話がわからなくなり、さらに数十年後?の話になるとページめくったのみ。
投稿元:
レビューを見る
「もしあの時こうしていたらどうなっていたのだろうか」
――意味のないことだとはわかっていても、人は取らなかった選択の結末に想いを馳せてしまう。
そこから着想を得て、本書はなんと「Aの場合」「Bの場合」の2つの物語を交互に書こうというのだ。それも「犯人が事件後に目撃者を殺していた場合」と「殺さなかった場合」だというのだから、物騒な話である。
主人公は私怨から人を殺してしまう。用意周到に偽装工作を考え、計画的に殺人を実行したにもかかわらず、帰路の道中で目撃者を「ひき殺してしまう or ひき殺しそうになる」。物語はここからスタートする。
犯人視点で物語が進み、最初の辺りは2つの世界で共通する部分も多いが、段々と違いが目立つようになり、気が付けばまさに「どうしてこんなことに」状態。しかも、そこに行くまでの流れが非常に自然。
何を書いても基本的にネタバレになりそうで怖いが、かなり手の込んだ仕掛けが用意されていることもあり、解答を見てもなかなかに頭が混乱してくる。最後に筆者の手によって時系列順にまとめられているのが唯一の救い。
ただ、描写や表現に若干「ずるいな」と感じるところはあった。
投稿元:
レビューを見る
試みとしては面白いけれど、解決編が分かりにくい。もう一度読み直せば、なるほどここの記述かと腑に落ちるという楽しみ方ががあるのだろうけどそこまでする気は起きないな。