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▼あらすじ
大学院生の斉希は、ゼミの一環でトンネルを奥まで進むうちに、気づけば見知らぬ世界に迷い込んでいた。
19世紀のドイツのようなその場所で、斉希は文筆家のヴィクターの世話になることに。
知的で美しく上流階級でも一目置かれる存在のヴィクターは、1人異世界で心細く過ごす斉希に寄り添い、力になってくれる。
そんなヴィクターが殺人事件の容疑者となり、斉希は彼の謎めいた一面を知る。
誰も知り合いがいないこの世界で、ヴィクターだけが斉希のすべてで、彼を信じたいと強く願うが…?
***
★4.5
yoco先生の素敵過ぎる表紙に釣られて購入。
タイムスリップもので、思いがけずサスペンス要素も入っていた為に非常にワクワク出来るお話でした。
続きが気になるあまりページを捲る手が止まらず、自分にしてはかなり早いペースで読み終えた作品です。
いや、でもまさか攻めが未来人だったなんて、この作品を読む前まで予想だにしていませんでした。
攻めの正体については徐々に明らかになっていく感じなので、読んでいれば誰でも察しが付くかと思います。
なので、受けに正体を明かすシーンでは「だろうな!」って感じで特に驚きとかはなかったのですが、思ってたよりSF寄りな作品だった事には驚きましたね。
割とストーリーがしっかりしていたので話自体は結構面白かったのですが、ところどころ説明不足な点があって、特に攻めの過去の想い人で亡くなった三津谷というキャラについて結局、最後の最後まで詳しく語られなかったのが一番腑に落ちなかったです。
てっきり正体を明かしたタイミングで受けに三津谷の事を話すかと思いきや華麗にスルーだし、詳しく語られないのなら一体何の為に作中でちょいちょい三津谷の件を話題に出したのかと…(^^;)
正直、その設定必要だった?って思ってしまうくらい扱いが中途半端だな、と思いました。
あと、最終的には攻めが受けの住む時代でお仕事出来るように異動願いを出したとか何とかでタイムスリップして来て最低でも5年、上手く行けば十数年は一緒にいられるようになったみたいなんですが、それ以降はどうなんだろう…?と少し気に掛かってしまって(^^;)
結局は未来人と現代人で生きている世界も時代も違う訳だから、恋愛も期間限定というか、やっぱりずっと一緒に居る事は難しいのかなあ…なんて余計な事を思ってしまったり。
とまぁ、幾つか細かい点が気になる事はありましたがストーリーは上述したように最後まで飽きる事なく楽しめましたし、何よりyoco先生のイラストが作品の雰囲気に合っていてとても素敵だったので、評価は少しおまけして★4.5という事にさせていただきます。
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面白かったです。
時間旅行-タイムスリップもの。
現代に生きる大学院生が19世紀のヨーロッパにタイムスリップして、そこで謎めいた美貌の小説家と恋に落ちるというお話。
推理ものでもあり、時代物っぽくもある、、、と興味深く読んでいましたが、最後に謎の小説家ヴィクターが「時空捜査官」-23世紀の未来人で時代を違法に超えてタイムスリップする犯罪者を取り締まる人だと判明、というかオチがついて、ではSFっぽくもあるかと納得。
これはあくまでも個人の感想にはすぎないのですが、私としては、そのSF要素は必要なく、あくまでも純粋な時空を超えた恋物語りで終わって欲しかったな~と思ったりもします。
遠野先生の作品は色々と好きで読んできたけど、これはとても珍しいパターンの作品ですね。
新鮮な感じで、とても良かったです。
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現代の大学生が19世紀のドイツのような国にタイムスリップし、そこで裕福な小説家に出会い、養われることになる…という設定は良かったと思います。
ただ、良かったのは設定だけで他に惹かれるものはなかった。
さらさら読みやすい文章だけどこの時代の雰囲気を出せていない。
もっと重厚だったりロマンチックな感じにしてほしかった。
殺人事件が起こるがあまりにあっさり解決するのも引っかかった。
被害者がスパイってところは良かったのに、
事件もルーヘンの件も知らないところで片づけられてしまい、拍子抜けしてしまった。
ヴィクターの正体も予想通りだった。
別れるのも再会するのもあっさりすぎて…軽すぎた印象でした。
絵や設定よりはだいぶ軽めな文庫本向けの作品だと思いました。
ただ、受けが大人しくて鈍感で可愛らしく、攻めがスペック高い美形なので好きな人は好きだと思います。
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タイムスリップのお話
時空の歪みで19世紀に来た大学院生の斉希と、23世紀の未来から時空管理官として来ていたヴィクター
出会わないはずの二人
愛し合う二人の別れと再開
静かなお話でした
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前半に甘いシーンがあまりなく、タイムトリップが然程2人の障害とならない点で淡々としている印象を受けた。だけど遠野先生の文章は本当に読みやすく、設定を考えるのが難しそうなタイムトリップものでもスラスラ読めた:)