0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間の見た目はなんだかんだで大きいよね。
主人公はそれについて考え…。
気になるブス涼子との関わりが思った以上に少なかったな。
サラッと読めた。
投稿元:
レビューを見る
人は見た目から入る。まず性別での見た目。男か女か。男が男を好きになったらおかしいのか。必ず矢印の方向は同じなのか、と。デブにブスにという見た目。クラス1のブスを主演に撮った映画が審査員特別賞受賞し、そこから……
ラブリィ! ってタイトルが大好き。とっでラブリィな一冊
投稿元:
レビューを見る
主役がブスで何が悪い!?
映像コンテストで審査員特別賞に選ばれた拓郎の作品。その作品の主人公はクラスで「ブス」と言われている涼子だった。
みんなからかわいいと言われチヤホヤされている亜美奈、性格もおだやかで優しいイケメンの榎木。一見、なんの悩みもなさそうな彼らにも人には言えない思いがあり…。
人の「見た目」ってなんだろう?
誰もが考えるであろう、でも正直に口に出すのはタブーな「見た目」について、中学生の主人公が自分なりの答えを見つけ出すまでを描いた作品。
投稿元:
レビューを見る
多くの人が見た目を気にしていて、それは思春期であればなおのこと。
主人公・拓郎は自分が撮った映画でコンクールで念願の賞を取る。
喜ぶ拓郎だが、ふたを開けてみれば審査員に褒められているのは主演を飾ったクラスメートの涼子。涼子は、みんなからブスだとバカにされている女子なのだが、拓郎は映画にぴったりだと思い主演に抜擢したのだ。しかし、涼子が主演だということは外部には秘密だったため、拓郎はこれを機会に秘密がバレるかもしれないと焦り出す。
なんとか秘密を守ろうとする拓郎。それは、たまたまクラスメートから涼子を守る行動にもなっていって、その偶然が読んでいて面白い。
さらに、この出来事をきっかけに拓郎は、人はなぜ見た目を気にするのか、キレイなもの、そうでないものを区別し、差別するのはなぜか、自分の頭と心で考え始める。
モテモテのイケメン親友や学校いちの美少女にも見た目からくる悩みがあったり、薄毛や身長を気にして恋愛や結婚に踏みきれず悩む拓郎のおじさんなど周りのキャラクターも魅力的。
考える日々を送る主人公・拓郎が思う、「目には見えないけれどその人が大事に抱えているもの、背景にあることを感じ取れる人間になりたい」ということは想像力を働かせるということでもあるのですね。
そして、読んでみるとピッタリなタイトルに納得!
児童書にしてはシンプルな装丁も、そういうわけか、と思いました。
ピンクカラーで女の子向けみたいに見えますが、性別も、年齢も越えて多くの人が共感できる本だと思いました。
投稿元:
レビューを見る
井手拓郎、14歳、青少年創作映像コンクールの審査員特別賞を受賞した自称天才映画監督。
その特別賞の受賞作品に主演女優は、だれもがブスと思っていて、いつも1人でいる田沼涼子。でも学校では拓郎の作った映画での主演女優は柚木亜美菜がだと思われているし、亜美菜自身も、次回作を期待するかのように拓郎に部活で作ったお菓子などを差し入れてくる。
今更、田沼涼子が主役とも言えず、しかも、審査員賞を取った時の評に、拓郎の尊敬する映画監督からのコメントとして「・・・主演女優のブス女優がすばらしかった。ラブリー!この映画を見たものは必ず、このブス子ちゃんこと涼子に愛しさを感じずにはいられないであろう。」などと書いているのだ。これを涼子に知られるわけにはいかない。
何と言っても人の「見た目」が気になる中二。拓郎はそれから、まわりの友達の「見た目」と、それによって変わるクラス内での人間関係が気になるようになる。
拓郎と一緒に映画製作のアシスタントをしてくれている榎木は、拓郎の一番の親友。なんでも話せる榎木にも、過去には見た目に悩んでいた事もあり。
人を見た目で評価するのではなく、誰にでも対等に話す拓郎。
読んでスッキリ青春物語。
投稿元:
レビューを見る
少年創作映像コンクールの審査員特別賞に選ばれた中学2年の拓郎は、その作品の主演女優を「ブス女優」と呼ぶ審査員講評に衝撃を受ける。拓郎にアタックしてくる美少女亜美奈、アシスタントをしてくれるイケメンの親友榎、見た目で損をしてるためにおお見合い27連敗の叔父、見た目に魅かれ、追及する母と姉・妹、いい友人だったのに傷つけてしまった幼馴染み。見た目を気にしておしゃれに精を出す同級生。見た目の良否が人生を左右する大きな要因となっていることに納得がいかない拓郎だが、彼もまた、自分の既成概念があったことに気づいていく。
美醜をめぐる周囲の人たちの反応を見ながら、自分の価値観の置き所を模索していく少年の物語。
美醜というデリケートな問題を扱いながらも、全体的にユーモアたっぷりで楽しく読める作品。
ただ、主人公の拓郎と相棒の榎くんがいい子過ぎて現実感に乏しい。彼のあの作品が受賞したこともだが、全体的に話がうまく進み過ぎる感があり、物足りない。
女の子に恋する女の子が登場するが、こういうことが描かれるのも、最近の作品の特徴なのか?
投稿元:
レビューを見る
中2の男子で、こういった見た目の問題に正面から向き合っている子がいるのかというとそうはいないだろう。しかも、真面目キャラじゃなくて回りからも浮かずにうまく立ち回ることが出来るタイプで、というとまさにフィクションだから成り立つ感が強い。そう思っても、主人公の拓郎は魅力的だ。
素直でまだ小学生のようなあどけなさが内面に残っているが、中学生らしい行動力で自分なりに答えを出そうとする。こんな息子だったら、母さん嬉しいなぁ。2018.6
投稿元:
レビューを見る
「ブス」の涼子を主人公に映画を撮ったことから、なぜ人は見た目を気にするのか悩む拓郎。みんなの知らなかった本音もわかり、たどり着いた境地とは。
主人公の拓郎が適当なようで正義感が強くすてきです。涼子も魅力的。
投稿元:
レビューを見る
多感なお年頃・中学生が人の見た目について考えながら成長していく話。
主人公の男子中学生とその友達がとってもいい子で、読んでいて嬉しくなったり泣きたくなったりした。
こんな子が居てくれて良かった。ありがとう!
という気になる。
世の中こんな子ばかりだったら平和だろうな。
投稿元:
レビューを見る
あと一歩踏み込んでほしかったけど、そこまですると嘘っぽいだろうな。
彼らの現実としてはきっとあれが精一杯。
それで本当に分かりあえているならそれでいい。
投稿元:
レビューを見る
冒頭でカレーがぶちまけられるシーンはイマイチ説得力がない。が、ラストの、涼子を笑顔にする映画を撮ると決意する拓郎が爽やかでよい。おじさんの登場で外見についての深い思索をするようになったり、細かい部分に発見があり、少年の気持ちになりきっているところがよかった。
コメディタッチな話で、シリアスな部分はちゃんと押えていてメリハリもあった。
これで冒頭が良ければ。
投稿元:
レビューを見る
本の題名やどピンクの表紙のイメージから
女子度が高い恋バナなのかと勝手に想像していましたが、見事に期待を裏切ってくれて、面白かったです。
中学生になると自分や人の外見が気になり始めます。
自分の外見は相談しにくいことでもあれば、人は外見だけじゃないよと思うこともある。
だけど、外見で判断してしまうこともある。
誰しもが持っているよう微妙な気持ち、グレーゾーンが
細かく書かれていたことに、作家さんの愛を感じました。
そしてその悩みはいくつになっても、持っている人は多いから大人にもオススメしたい本だと思いました。
投稿元:
レビューを見る
2016年第57回講談社児童文学新人賞受賞作品
思春期であれば特に、誰もが気になる「見た目」。その普遍的なテーマに挑戦した作品
「中学2年生の井出拓郎は、学校で親友の榎木慎と映画研究会を立ち上げている。拓郎の撮った映画がコンクールで賞をとるが、審査員の講評には「主演の女子がいい味を出している」ということが書かれてあった。主演の女子は、同じクラスの田沼涼子。学校で涼子はブスだとバカにされている。そんな涼子を主役にしたいとは周りに言えず、拓郎はそれを隠して映画を撮ったのだった。みんなからは容姿をからかわれている涼子だが、拓郎は彼女に特別な魅力を感じている。果たして、これは、ただの興味か、恋心なのか。
拓郎は、なぜ世の中の人間は見た目について「きれい」と「そうでない」とを区別したがるのか、なぜ見た目がよいとチヤホヤされるのか気になって仕方がない。あるとき、拓郎は夢のなかで涼子に「世の中は見た目じゃない、中身だ」と宣言する。自分と同じ年頃の子、毛髪が薄いことを気にしている叔父、イケメンの親友の意外な過去、テレビのなかで注目される美魔女や美しすぎる○○といったことから、拓郎は、見た目について、毎日、考えるのだった。」