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贖罪について考えさせられる作品がまた一作・・・
最後小夜子さんの押し付けに辟易させられるところがうまいです。
傷も人それぞれなら癒され方も人それぞれ。
模範解答はない。
でもその人それぞれの解答すらそうそう見つかるものでもないんでしょうね。
タイトルが素晴らしいと思います。
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ずっと漂ってる暗めの空気感、予想外の所からの人同士が繋がっていく感じ、性的な部分の描写、読み終わったあとのもやもやとした余韻。東野圭吾〜って感じの作品でした(私の中では)。
でも何が正解なのかというのか何が正義なのかというのか、その答えが難しい問題っていう終わり方が私がいままで抱いてた東野圭吾のイメージとは違う部分やったかな。答えというメッセージじゃなくて、考えさせられるという結果が待ってるという。
あともうひとつ思ったことは、このお話が作者が意図した価値観の中で描かれるのは、日本やから(現代の近代国家やから)やなということ。例えば、東野圭吾さんはヤノマミという人々の生活、彼らが彼らの価値観の下妊娠や出産、特に出産直後をどのように捉えて何を行うのかというのはきっとご存知ないんじゃなかろうかと思いました。何を当たり前やと思うのかっていうのは難しい。こんなにも当たり前やと思ってる自分(達)の価値観が、実は世界共通とは限らないっていうことは、(知らないということは責められへんけど、)気づいてない人も多いんじゃないかなと。話が完全に逸れてるとは思うけど、私にとってはこの作品を読んでもう一つ考えさせられた点がそこでした。
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刑罰について考えさせられた。
どうすれば罪を償えるのか。
償う気のない人に、どうやって反省させるのか。
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誰が一番悪いかについて読者投票とかしてほしい内容。
命を奪った人は少なくとも法で罰する事ができるけど、心を壊した人を法で罰する事は必ずしもできない。
多分、命を救うよりもずっと、心を救うのは難しいのだと思いました。
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『死刑は無力だ。』という帯につられて、手に取った。
死刑は無力だ。ってこういう意味だったんだ。
想像をうらぎられて、更に面白い。
それぞれの視点に感情移入してしまい、永久に答が出ないことを改めて痛感。
重たいテーマで考えさせられると同時に、エンターテイメントとしてもしっかりしている。一気読みです。
やはり、東野圭吾はすごいなと思った作品。
作品は面白いけど、答えの出ないテーマのため、苦しさが、読後も続くので星4つ。
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自分の子どもが殺害されたら、間違いなく、報復する。死刑ではなく、自分の手で、相手を殺したい。しかし、今の制度では、それは認められていない。ならば、せめて、死刑で我慢する。
しかし、他人の殺人事件であれば、そんなに、死刑を乱発しなくてもよいのではないか、と思ってします。この自己矛盾は何なのだろうか、と思ってしまう。
自分に関する場合と、そうでない場合とで、感情が変わってしまう。そういうところをうまく書いてある。
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読み終わったとき、ただただ虚しく思いました。
死刑とは、殺人とは。
償いってなんなんだろう。
現代社会の問題を見せられた気がしました。
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帯文:”罪は贖えるのか!?東野圭吾最大の問題作” ”我が子が殺されたらあなたは犯人に何を望みますか――” ”死刑は無力だ”
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死刑判決に意味はあるのか。
重大な罪を犯してしまった場合、また遺族になった場合、どう考え何を思うのか。
現代社会と人間の心理に切り込んだテーマだったと思う。でも、どこか遠い話のような気もしてしまう。だからこそ考えなければいけない課題だったのかも。
自分は絶対加害者になることはないだろう。でも被害者にならないと言い切れる人はいない。もしかしたら何かあったら加害者になりうるかもしれない。そんな時、何を感じ、何を思い、どうしていくのだろうか。死刑になりたがっている人を死刑にして意味があるのか。でも遺族になってしまったら、それを望んでしまう気持ちはわかる。
となんだかんだ本にどっぷり浸かっねしまいました。前半は少し読む手が止まってしまったけど中盤から面白くなって来た。そう繋がるのかと。久々に考えさせられるストーリーでした。
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久々に読んだ東野作品。
最初から一気にもっていかれた感じ。
やっぱりおもしろい、ハズレなし!
テーマは「死刑」という重いテーマですが
前半から後半の流れがしっかり交わっていて
ドラマとして完成されています。
読み終えた後、さっそく東野作品、ポチってしまいました。
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死刑は事件関係者にとって何の解決も得ないのか
中原道正、小夜子夫妻の娘が強盗に殺害された。
夫妻は極刑(死刑)を望む。それ意外考えられない。死刑判決がでなければ夫婦揃って裁判所の前で自決する覚悟で判決を聞く。犯人には死刑判決が下される。
中原夫妻はその後離婚し、数年の間会う事もなかったが道正のもとに小夜子が殺されたと以前の刑事から連絡を受ける。犯人はすぐに自首してきたが小夜子との関係が全く見えてこない。単純に通り魔的な殺人だったのだろうか。小夜子が残した手記により真相が暴かれていく。
自分も小夜子と同じ理由がどうあれ「殺人犯には全て死刑を」な考え方と同じだったのだがこの内容を読むと全てが死刑判決を出していいものであろうか?との疑問が湧いてきた。何故小夜子は殺されなければならなかったのか?小夜子が残した手記や記事を元に道正が真相を暴いていくが止むを得ない殺人にたどり着く。やりきれない気持ちになりました。
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東野圭吾が好きなので手に取ってみた
幼子を殺された主人公の下に、警察から離婚した元妻が殺されたとの連絡が入る
犯人は早々に自首をして来たが、殺された元妻の活動を辿っていくと思わぬ事実が判明し
というお話
娘を殺された主人公と妻の心情が辛く悲しい
ただ妻のその後の考え方はやはり行き過ぎてしまっている
そのように変わってしまったのがまた物悲しい
死刑制度に関して色々と考えさせられる
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久しぶりの東野圭吾作品。
ミステリーは世の中に溢れているけど、東野圭吾の作品は登場人物たちの犯行に至るまでの道筋にいかんともしがたい事情や心理が絡み合っていて、なんとも言えない気持ちに引き込まれる。
今回もそうだった。
緻密で読み応えのある作品だった。
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勝手に死刑制度についてがテーマの作品だと思っていたので、ちょっと拍子抜けしました。忘れかけてましたが東野圭吾はミステリー作家でしたね。個人的にヒューマンドラマを描いた東野作品にはあまり響かないので、後半の小夜子殺人事件の展開はフーンという感じでした。ミステリ作品としては中途半端な感じで、かといって死刑制度についてメインに持っていけるほどでもない。モヤモヤしたままで、後味もあんまり良くなかったですね。どうせならジャンル柄殺人事件をよく描く東野氏の死刑制度をテーマにした作品を読んでみたかったなと思います。あたしは罪を犯したら同じだけの罰は受けるべきだと思いますし、被害者は人権を無視して殺されるのに加害者が人権尊重されて守られるのはなんだかなーと思うので、死刑制度には賛成です。冤罪の問題もあるかもしれないけど、もっとわかりやすくてもいいんじゃないかと思うんです。一番目指したいのは犯罪者を出さない社会で、そのための抑止力として死刑という刑罰があってもいいと思います。いっそハンムラビ法典みたいなのが潔くていいですね。人は経験してない痛みに鈍感です。同じ痛みを知って初めて心から後悔して謝れるんじゃないかな。
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最近の東野作品はあまり好きになれなかった(処女作からほぼ全作品読んでいるファンだからこその意見です)のですが、この作品は久しぶりにグッときました。
とは言っても、読んでいる間はずっと心が辛くなる作品です。
死刑制度とは何か、どうあるべきか、正解のない問いに読者を真剣に引き込む作品でした。