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作者は実行犯と思われる男の孫。
小説になっているからこそ、迫力あり。一般人が知りようのない『闇』は深く、今も日本社会を裏で支配しているのかもしれない。。。
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戦後昭和史最大の謎と言われる未解決事件、下山国鉄総裁死亡事件を小説化。著者はすでにノンフィクションとして下山事件を取り上げており、そこで書ききれなかった想像、推理をフィクションという形で世に問いたかったのだろう。
下山総裁が行動し、犯人たちが殺害計画を練り、実行する。小説ならではのリアルな情景が描かれる。特に事件発生日、下山が刻一刻と死に近づいていく様子は生々しい。これぞ、フィクションの醍醐味。
本書では下山事件の背景、動機、真犯人などが解き明かされるが、これはあくまでもフィクション。将来も下山事件の真相が解き明かされることはないだろう。が、戦後の混乱期にGHQ、共産党、労働問題、警察組織、法医学などが複雑に絡み合うこの事件のエンタメ性は抜群だ。エンタメ小説の第一人者であり昭和の文豪、松本清張が注目したのも納得の事件。
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前著『下山事件 最後の証言 完全版』はノンフィクションであったが、ノンフィクション故に書ききれなかった背景をフィクションで埋めてゆく。
昭和史最大の謎、下山定則国鉄総裁暗殺事件。
600ページ一気読み。
久しぶりの☆5だな。読み応えが半端ない。
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「下山事件 暗殺者たちの夏/柴田哲孝」10年前に出た「下山事件 最後の証言」を出来る限り実名(白洲次郎はNGっぽい)で戦後のあの事件を切り取り描く。
漫画BILLYBATでも描かれた下山事件をリアルに、本当にリアルに描いてます。お陰で頻繁に描写される喫煙シーン!これが実に美味そうに、辛そうに、ジリジリとした焦燥感を煙草で表してます。禁煙予定がある方にはオススメできない。非喫煙者の感想聞きたい。
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著者の「真実はこうであったろう」という私見に基づくフィクション。松本清張の黒い霧のような仕掛けで、あくまでフィクションという体で出版したもの
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読み応えあり。600ページ超の作品だか、内容に引き込まれて読み続けてしまう。あくまでフィクションという形で書かれているが、国鉄三大ミステリーの下山事件の実録なのではと思ってしまう。
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すごかった。
知識は全然なかったけど、あくまでも本作はフィクションなのだけど、これが「下山事件」の真相なのでは思ってしまう。
星が3つなのは、戦後の不安定で不透明な時代に自分たちの利権の為に、暗殺を企てる、簡単に消してしまえばいいと思う人達に吐き気を覚えたせい。
犯人がわからないこその事件なのだけど
つい、裁きを受けてほしいと思ってしまう
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完成度が高くおかしなところを感じない。
フィクションということで細かいところまでしっかりと書けたのだと思う。
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少年のころ『日本の熱い日々 謀殺・下山事件』というモノクロ映画を観た。下山国鉄総裁の血痕がルミノール反応で点々と夜光塗料のように浮かび上がった怖いシーンを思いだした。
戦後間もないGHQの支配下にある日本の社会がリアルに感じられ、人と組織は利権や政治的的思想が絡むとこうなるのだと思った。GHQはCTSとG2で争い、日本は右翼系元軍属や左翼があり、警視庁も捜査1課と慶應大学は自殺説、捜査2課と東大は他殺説で分かれる。(東大教授は他殺とは言及してない)
状況証拠では他殺と推測するのが自然だが、政治的圧力で迷宮入りとなった事件。
この本の冒頭「この物語はフィクションである」で始まるけど、実名も多く内容も辻褄が合うので本当にそうなんだと思ってしまった。ページ数も多かったけど、夢中で読めてしまう力作だった。
松本清張の「日本の黒い霧」も興味あり。
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実行犯と思われる男の孫が書いているということで、気になって読み始めた。
とにかく描写がリアルでとてもフィクションとは思えない出来。自分がその場に居るような感じがした。
戦後のどさくさの中で暗躍した会社組織の殺人集団、利権に群がるGHQや政治家のことがよくわかった。
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読み終わってから同じ著者の『下山事件 最後の証言』を読み直してみたくなる。面白かったけど、下山さん、特別悪い人でもないのに可哀そうで… そんなすごい前のことでもないのに、えらい特権社会でものすごい後進国っぽい。。日本はまたこんなふうに逆戻りしてしまうのだろうか…