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おもしろかった。「なりわい」という考え方が、最後の解説できれいに説明されていたように、「まかない」という思想に根差したものであるのが、最後にすとんと腑に落ちた。
この著者の語りがしぶいので、結構年配かと思いきや、思いのほか若かった。「非バトルタイプ」とか、いちいちキーワードが示唆に満ちていてよい。
好きなことを仕事にする、とか、そういう対立構造でもなく、夢を追うにしても、夢が夢たるには、倍率に打ち勝つ必要があり、非バトルタイプにはつらい、という話も、おもしろかった。
がんばることは、思考停止。
余力を残しながらやるからこそ、それぞれにかんばりすぎず、無理が生まれず、楽しみながら、専業よりも本質的な仕事をすることができる。
大事なのは好きなことより、健康を失うような苦痛なやり方をしないこと。たしかに、どんなに好きなことでも、やっていて苦痛を感じるようであれば、それは望ましいナリワイではないのかもしれない。
ナリワイが世の中で必要とされている理由にはじまり、実際にナリワイを作っていくための方法などを、実例をもとに解説していく。
無理をしないということ、簡単に思えるけれど、世の中には思考停止を促す文言であふれている。ひとつの指針として、大事にしたい。
政治もしてみたいなあ。と思う。
ちょっとやってみよう、くらいの気持ちで、ナリワイを増やせるような論調が望ましい。現実と理想をくっつけようとしている努力が、これからの人たちの力になるといい。
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自立するってどんなことなんだろうと思い、そこに自分なりの答えやヒントを見出だしたくてこの本を読みました。
人生の大半を仕事に費やすとするのなら、自分が好きなことや楽しいと思えることを仕事にしたいと思っています。
ナリワイをつくる。純粋にとてもわくわくしました。
具体的な内容で心に残ったのが、結婚式は現代のように大金をかけずとも、自分たちで作ることができるのではないかというところ。
社会人になった年、貯金の最初の目標が『結婚資金を貯める』というものでした。(予定もなかったのですが…笑)
ただ、結婚式はお金がかかるものという前提に、これまで何ら疑問を持っていなかったということです。
日常のなかで触れる様々な出来事に、様々な視点をもってみるというところに、自立して生計を立てることのヒントがたくさん隠れているのかもしれないと気付けたことが一番の収穫だったと思う。
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外部の資本主義市場でひたすら拡大と成長を求める「恐竜ビジネスモデル」は必然的にゼロサムゲームになり多くの脱落者を生み出す。
一方で本書のナリワイは「微生物ビジネスモデル」つまり生活と一体化したような小さな仕事の組み合わせていく方法のため、外部環境に依存せず、自分ならではの生き方ができる。
●ナリワイのアイデアを考える
●そのアイデアがどういう意味をもつか検証する
●選んだナリワイの価値が実現する証拠を揃える。
ポイントは
・「なぜ」ではなく「そもそも」を検証する
・困りごとを見つける
→プロの目線ではなく素人の目線だからこその面白さ(プロの限界)
ひたすら上にのぼりつめてNo1を目指すよりも、
自分自身が幸せだと感じる生活を自ら生み出せるようになりたい。
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文章が平易で読みやすい。皆が皆、実際にこの本の通りに生きるのは難しいとは思うが、自分の生き方を見直すきっかけになった。
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今の自分にしっくりくる作品でした
・私は会社員時代、仕事と生活のそれぞれが、別の世界という感覚が強く、人生の全体性が感じられなかった
・ナリワイをつくる
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会社に属して給料をもらって生活するのではなく、自分で収入を生み出していく。
ナリワイは自分発の仕事だから実感もあって楽しい。
わかってる、ナリワイで暮らせたら人生楽しいのはわかってる。なのに始められない自分にモヤモヤが加速。
それでも本書を読み終え、自分自身に価値をつけようと趣味に身が入ったのは良書だった証拠。
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“ナリワイの考え方の真髄のひとつは、稼がなきゃ稼がなきゃと外部の環境に振り回されるより、自分の生活を作る能力を磨き、それをちょっと仕事にしてしまう方が確実ではないか”と“子供の教育費に2~3千万かかるとか、誰かが勝手に出してきた見積もりにビビって「稼がなきゃ」と焦る必要はない。大事なのは、その内訳を見て、もっと効果的な使い方はないのかと検討すること”が印象に残った。
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自分の手で必要なものを作る。自分が作れるものを他人と分かち合う。できないことはできる人にお願いする。そんなふうに暮らせたらいいなぁ!
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ナリワイの考え方にはとても共感する。ナリワイとは自給的生活と仕事が“祭り”として一体化していくあり方であり、奔放なイメージよりも生活防衛的なあり方であることは新しい発見だった。
ただ特に教育費や医療・介護等、既存のシステムに依存する限りは外貨を稼がなければならない。体を壊したら傷病手当もない。家族を養うには資本主義の中でサラリーマン的に稼ぐ部分とナリワイ的に暮らすあり方のハイブリッドが現実的には必要なのではないか。そのような働き方を実現できるのか、著者が述べるように中途半端になってしまうのか、まさに自分が一歩を踏み出して検証していくしかない。
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旅先で読みました。会社員として専業に就くライフスタイルは歴史はすごく新しくて、それまでは百姓(百の仕事をする)のように一人でいくつもの仕事をして生計を立てていたのだと、小さな仕事をいくつも持って生きていくやり方を紹介する本。あくまで働くことを前提にはしてるけどちょっとサイドfireっぽい雰囲気も。そこそこ街で、一次産業も強い地方都市の強みを感じた。
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世の中の価値基準とか「〜であるべき」などの概念にとらわれないようにしたい。
「そもそも〜なのか?」という考え方はいろんなとこで使えそう。
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「ナリワイ」のキーワードを使う本は最近でこそけっこう見かけるようになったけど、本書はそんな流れを起こした本の一つなのかな。「ナリワイとはやればやるほど頭と身体が鍛えられるもの」という手触り感のある定義はしっくりくる。衣食住に関わるナリワイを身につけることで生活のコスト自体を下げられるというのも実現の難易度はともかく全くその通りで読んでて気持ち良かった。完全にクライアントワークだけど好きなことでもある今の仕事からどうナリワイ的な要素を増やしていけるか考えていきたい。
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【319冊目】専門化した1つの仕事から離れられずに汲々とした生活をするのではなく、アマチュアでも良いから生活や成長の実感を持てる仕事から少額の報酬を得ることを複業やって生活していこうと奨励する本。コロナ禍前に刊行された本だけど、今の副業・複業トレンドに見事にマッチしているように思われます。
御多分に洩れず私も副業に興味があるし、自分が携わっていて実感の持てる仕事をやるべしという筆者の主張にはとても頷けます。ひとつひとつの報酬は少なくてもそれを複数やればいいじゃないというのも、わりと共感。というか、起業し、事業が黎明期にいる人はそうやっていますよね。「プロ」にならなきゃいけないと思うからタコツボ化した職務の中で行き詰まるのであって、アマチュアでも良いから事業の全体感を見通して働く方が気持ちよく働けるし、それでも生きていけるよというメッセージには、多くのサラリーマンの軛を解放する役割もあるかもしれません。
ちなみに、副業の前段階としてポイ活はやっています(笑)だけど、ポイ活は所詮企業戦略の中でうろちょろしてるだけなので、明日会社が倒産しても稼げるナリワイ(たとえば、筆者が何度も例に出す床張りの技術とか)とは全然違います。
手作りの結婚式の企画を年2回やったり、自分がモンゴル旅行するついでに現地集合こツアーを組んだりなんてのは、本業と通勤に多くの労力を割いている私にはどだい無理な話。
筆者も指摘しているように、私がナリワイ生活に一歩踏み出すには結構な覚悟が必要かな。「そもそも住宅ローンは必要か」など、そもそも論を考えてみれば支出はもっとシンプルに考えられるというのが筆者の主張で、自分はナリワイの実践例だと言います。
こういう本の感想で一番やっちゃいけないと分かっていつつも言いたくなるのは笑、「筆者と私は違うから」ということ。読者の大半は、「だって筆者は京都大学卒業してる地頭の良い人でしょー?」と思うんじゃないかな?
私は「だって結婚してないし、子供もいないじゃん」ということ。今の勤め人生活を手放して、妻子の分まで食べさせていけるだけの稼ぎと社会保障を得られるか?ナリワイでは都会に暮らせないけれど、体調を崩すことの多い子供に充分な医療的ケアを与えられるか?というのが二大不安。
そう考えると、逆に言えば、従業員の人生や生活丸抱えで忠誠を求める昭和平成の企業分化は、サラリーマンをしていれば働けなくなってもある程度の生活は約束するよ、という社会保障制度への信頼があったから成立していたんでしょうね。
働けなくなっても国や社会が面倒を見てくれない(=社会保障への信頼が崩壊)という日本では、ほぼ1つの企業で、ほぼ40年間勤め上げるというカルチャーは衰退して行くんでしょうねぇ。