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最近文庫を買っても先延ばしになり、ようやく夏休みだし、ゆったりどっぷりあっちの世界に浸ろう、と心に決めたものの。
手にとって読み始めたのは、長編ファンタジーでも、大作歴史小説でもない、彼の3作目。
色眼鏡なしで割りと好きなので、あらすじ見ずに購入したのだけど、腰落ち着けて読む感じでもないかな。と思いつつ、泣きそうになる目頭を押さえながら、カフェでじっくり読み終えてしまった。
レイジの20年前の記憶の甦りと現代とのマッチがいいように絡んでて。
ドラマで観てみたいなと思った。
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空いた時間に何気なく手に取りました。
レイジ君にとっての徳さんのように、子供の頃に身近にこういう存在がいるのは素敵なことだなぁと思います。なかなかこうは生きられない。登場人物のキャラクターが際立っていて、面白かったです。
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2018.3.7
やはり彼の作品は好きだなぁと思う。
言葉がわかりやすいし、何より登場人物の葛藤に言葉が尽くしてあって良い。あと、いつも思うけど、登場人物が魅力的。
ホームレスの徳さんと、ドラッククイーンのローズ。
末期癌患者と生命の誕生。
それが、演出家である彼と、天才子役であった彼を通して書かれていて、人生の平凡な一瞬が、輝いて見えた
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ニューハーフとホームレスと人気子役。
20年前を振り返ったり現在に戻ったり、
キャラクター設定は良かった。
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劇作家のレイジは元天才子役として活躍していたが、その頃の記憶が無い。レイジは奥さんと共に交通事項にあう。病院で子供時代に知り合ったドラッグクイーンのローズと再会する。ローズとの再会で過去の自分を思い出す。
天才子役だった時は子供らしさがなくいじめられても嫌だと否定できない機械的だった。その時にローズとホームレスの徳さんと知り合う。2人と出会って家族みたいに過ごしていた。そこから子供らしさを取り戻す。
レイジが機械的な子供から子供らしさを取り戻す、お母さんとの関係を取り戻す、奥さんとの間に子供が生まれ自身が親となる。家族だったり自身が生まれ変わるがテーマである。機械的な人間から子供へ、子供から大人へ、大人から親へ。
今回も芸能界と渋谷が舞台。
加藤シゲアキくんの小説は3冊目でこちらもスラスラ読めた。
過去と現在、行き来する話の構成で読みやすい。
ピンクとグレー、閃光スクランブルとは違い、心が温かくなるような話だった。
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舞台劇作家の表彰式から始まり、帰りに奥さんと事故にあってしまう。その病院で天才子役時代に知り合ったドラァグクイーンと出会い、子役時代の話と過去と現在を行ったり来たり。人生においていろんな人との出会いがあるが、過去を含めて今の自分がある。中々良い作品でした。
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演出家として成功し子どもの誕生を控え幸せの絶頂にいたレイジは、失っていた20年前の記憶を不慮の事故により取り戻す。天才子役としてもてはやされていたレイジの現実はただの孤独な少年。突如現れ、イジメから救ってくれた魔法使いのようなホームレスと優しきドラッグクイーンと奇妙な関係を築くうちに冷め切った心は溶け始めるが、幸せな時は続かなかった…。少年の成長を通して愛と家族の本質に迫るエンタメ青春小説!
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加藤シゲアキ渋谷三部作、三作目。
〚ピンクとグレー〛〚閃光スクランブル〛でも感じていたが、現在と過去を交差しながら物語が進む展開なのにまどろっこしさがない。
子供らしい疑問、社会の不条理さ、社会と離れて生きる大人からの愛情を感じ成長する彼と、その出来事を心に鍵をかけ記憶をなくし大人になった彼の世界が交差していく。
どの登場人物にも共感できないのに、どこか自分でも感じていた言語化するには難しい社会への嫌悪感を、言語化してくれたような、解き放ってくれたようなそんな感覚になった。
そして物語の途中でタイトル「Burn.」の意味を理解した時に戦慄した。
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およそ子供らしくない10歳の子役のレイジと、脚本家となった30歳のレイジとで交互に話が展開していく構成。
10歳の頃のレイジは、役になりきることが天才的(役というソフトをインストールすると表現されている)だが、どこか人間らしい感情のようなものが欠落しているような少年。徳さんとローズに出逢ったことで徐々に少年らしく、人間らしくなっていき、徳さんとローズをクラスメイトに貶された時の感情を爆発させるシーンは、前半を読んでいたからこそグッとくるものがあった。特に「右向け右で右を見る君達は機械と同じだ」というセリフをレイジが言ったことに、徳さんたちの影響力を垣間見た気がした。
死んだ時の質量の減少量が21gを下回るように、魂を燃やして生きたいと思った。
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加藤シゲアキさんのBuran
子役とホームレスとドラグクィーン。どんな風に物語が進むのだろうかと思いながら読み進めましたが、子役のレイジ。人間らしい感情を二人の出会いにより学んでいく。親子だけで無く他者の大人と出会い大切なことを学ぶ。普遍的に大事な事だとおもいます。過去と現在のシンクロさせ、描き方が素敵でほっこりしながら読めました。
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今回も芸能界に関わる話で、面白かったけれど『ピンクとグレー』のほうが好みではあった。
でも加藤さんは、若いのに語彙や表現が本当に豊富で、すごいなと思う。人間臭さや、人間の心理を描くのが上手い。
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加藤シゲアキ『Burn.-バーン-』
2017年 角川文庫
本作も芸能界、渋谷がテーマとなった長編小説でした。
今回は家族や家族のような存在をテーマにした物語でした。
著者曰く、とても悩んで書き上げるのにかなり時間を要した作品とのことですが、しっかり構成されたその展開にハラハラしながら一気読みでした。
『ピンクとグレー』の衝撃がつよかったので、2作目は少し迷いのようなものを感じたけど、3作目にして小説家として確固たるものを見つけたようにも感じました。
表面上だけではわからない人の深層心理や影、本心を描き、それらの人それぞれの乗り越え方、向き合い方、決着のつけ方など、ハードな一面もあり、テーマとしてはかなり重いけど、それらが軽やかに紡がれているのでとても読みやすく、おもしろかったです。
考えさせられましたけどね。
ずしりと心に響く素敵な作品でした。
#加藤シゲアキ
#Burn.-バーン-
#角川文庫
#KADOKAWA
#読了
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よくある感動シーンを寄越さず、当たり前のようにそっといなくなってることとか、信念を貫くためなのか譲れないものがあって突然今の大事な人がいるだろって人を残して死んでいくとか、気取ったところがない構成だった。
文章の節々に出てくる言葉には作者の知性を感じた。
読みやすいって感覚は間違いないんだなと、最後の対談読んで確認した。