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人口減少始まった日本。これから何が起きていくのかを、単なる数字を追って説明するのではなく、既に起きている現場のルポルタージュから探ろうとするもの。日本の20年後を先取りしている地方の現場だけでなく、首都圏近郊の実態にも迫ります。NHKの番組の書籍化なので、やはり映像も見たいところ。過度に悲観的になることもないと思うが、これから向かう未来を認識しておくことは大事かな。
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東京区部でも空家対策、孤立老人対策、インフラ維持などが予算・人手不足で十分に行えなくなっている。
毎年このような状況が徐々に悪化していくことを頭に入れておかねばならない。
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ほとんどの自治体が、人口増加に合わせて拡大してきたインフラを今後、大幅に縮小していかなければ財政がもたなくなっている。現状の公共インフラをそのまま維持し続けるのはほぼ不可能。地方の若者たちをブラックホールのように吸い上げることで、繁栄を生み出してきた東京でさえも。地方からの流入は確実に減っていく一方で、より深刻な状況を生み出す問題が既に始まっている。かつて高度成長期に東京へ集まってきた人々が一斉に高齢世代にさしかかっている。高齢者の集中は、介護施設に入ることができない、待機老人の劇的な増加、介護を受けたくても受けられない介護難民の出現、それに伴う介護離職の増加。などなど、様々なひずみを近い将来もたらす。縮小ニッポンの未来図を映し出す象徴が島根県。住民と行政が協働する社会というスローガンの下、住民に一定の自治を委譲することで、結果として行政サービスの一部を住民組織に担ってもらうという仕組みで光明を見出している。北海道の夕張は、課題から目を背けることで大きな不幸を住民にもたらした。課題の先送りは何も生み出さない。しかと肝に銘じたい。
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日本は人口が減少に転じて大変なことになるという。高齢化で経済が縮小してインフラ整備がままならなくなって限界集落は消滅してしまうだけでなく、東京など大都市でも社会保障費の増大で自治体が持たなくなるという予想がなされていた。
内容はショッキングで興味深く、記述が簡潔で読みやすかった。それにしても寂しく悲しくなり、なにも希望が抱けず困ってしまう。特にうちには赤ちゃんと幼児がいるので、彼らに悲惨な未来しかないのは困る。
しかし、こうして難しい本を読むことで社会への関心を抱こうとしているのだが、どうにも他人事のような気分がぬぐえない。自分が全く危機に面していないからか、それに気づいていないのか、目を逸らそうとしているのか、そもそも関心が薄い。ニュースすらあまり興味がなくなってしまった。他に興味があるとかやることがたくさんあって興味を持つ余裕がないとか理由は考えられるし、それで外れてはいないのだけど、それ以上に、どうでもよくなってしまっている。考えたところでどうにかできるわけではなく、面倒くさい。これこそ「茹でガエル」ではないかと少し不安になる。
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2016年の国勢調査によって、明治維新以後増え続けてきた日本の人口が減少に転じたことが確認された。
それは、いわゆる過疎地域、僻地のみに起こる話ではなく、東京都豊島区が消滅可能性都市と名指しされたように、都市部においてさえも人口が減少して行く、日本が縮小するという近い将来の事実を象徴している。
本書は、縮小する日本にフォーカスしたNHKスペシャル取材班が、全国に広がる取材網を通じて収集した既に起きている縮小日本の予兆を紹介している。
恐らくその人口縮小化、そして極端な高年齢化は日本の近未来の姿として避けることはできない。
直近の豪雪であっても孤立する集落を救う姿はまだ見られるが、いつまで拡散した住民を救う力を日本が持っているか?
その力が尽きてしまうのは、あまり遠い将来ではないかもしれない。
縮小化が避けられないのであれば、産めよ増やせよと叫ぶだけでなく、縮小化後の日本がどうあるべきか、考えをまとめる時間はもうあまり残されていないような気がする。
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超高齢化社会
増えた人間が年をとって、 出生率が低いから人口が減り、増えた人間用のインフラが不要になりました。
さて困った。今は政府からバラまかれでいるお金で、なんとかなってるけど、将来はまずいですと。
まあ、もう地方へのバラまきやめよう。そこにずっと住みたいって気持ちもわかるけど、あきらめましょうと。いや、別に住みたいなら住んでくださってもいいんですけど、これ以上は自分たちのお金でやっていってください。
冷たい?いやあなたたちの世代が、自分たちで決めて作ってきた社会でしょう。これからの若者たちにあなたたち世代の負の遺産をもたせるのは必要最低限に、まずはできる限り自分たちのケツは自分で拭いてくださいと。
今の年金の問題とかも高齢者たちでまずは落とし前をつけてください。今の若者に全てを負わせるのは間違っている。仕組み変えましょかね、金持ちにやる年金はより少なく、むしろ溜め込んでいる人には特別税を課す。相続税もたくさんもらいます。んで、できる限り何歳になっても、どんな仕事でも働いてもらいます。まあできれば健康的に面白くってのはサポートしますが。
これからの世代はそんな社会を大きく変えないといかん。
過疎化?じゃ、みんなで都市で効率よく暮らしましょう。無駄が省けます。
年金問題?自分で、必要な分だけ、ちゃんと備えちゃえばいいじゃん。誰かに任せようなんてそんな美味しい話ないすよ。
少子化?人口の維持、増加狙うなら社会の仕組みと意識をかえないとね。本気で結婚しないと、子供がいないと損!みたいな税制度とか、有給制度とか。やっちゃえばすぐ意識なんて変わるよ。
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2018/02/28
出身地の郊外では、「集落」というほど小さくはないが、ここに書かれているような、身を寄せ合って住んでいる地帯がある。
なんとなく、このままいくといつか住む人がいなくなるんじゃないかなあとぼんやり思っていたことが現実になりそうな、事例を知ることではっきりしたイメージになってきた。
都市部の縮小というのも、郊外からじわじわと押し寄せてくるもので、日本全体が人ごとではないんだろうと感じられた。
どうあがいても人口減少、税収減少は止められない。
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少子高齢化による人口減少問題を、現場でおきている現象と人々の奮闘を描いているNHK的ドキュメンタリーという感じ。
でも、この問題は特定の地方だけ見ても仕方がなく、日本全体で考えて初めて意味を持つものということを忘れてはいけない。例えば移入世帯数を増やさないと人口維持できないって言うけど、それは国としての移民受け入れの事だよねと。そうでないと意味ないから。
エピローグで、答えを見つけるのを諦めたって書いちゃってるけど、国内しかみてないからだよね。
とはいえ、夕張市とか雲南市と同じ状況は近い将来日本中で確実に起きることで、地域の人の奮闘は必ず日本のためになる事なので頑張って欲しいなと。せめてふるさと納税しよう。
あと、逆に合理的に考えると、地元への執着をどれくらい捨てられるか、というところが重要で、もうそんな事に拘ってられない時期が来てる気もする。
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自衛隊増強だの、オリンピックだの、お金をかけるよりも、女の人が、子供を産みやすい環境を整えて、人口増加を図るあらゆる政策をすべきだと思う。待った無し。日銀がどんなに金利上げようと思っても、貯蓄に走りたくなると思う。不安だから。安心してお産できる環境を!
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結論としてはお先真っ暗で先がないということか。今あるサービスは完全には受けられないので、真に必要なもののみを取捨選択していかなければならないよね。
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根本的な解決には子育て支援、税制改革など何より人口が維持できる政策が大事なのに、それをなおざりンしておいて日本の中でパイを奪い合っているのが現状。縮小を前提にした対策を考えるのが現実的か…。人口が減っても国力を失わない方法ってないかなあ
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これはホラー以上にホラーですが創作ではなく、これから日本という国自体が直面する問題を真正面から描いた絶望ジェットコースターの姿図です。2025年に団塊の世代が一斉に後期高齢者になる。これから人口減少の断崖絶壁を目隠しした状態で降りていかなければならない僕たちは、そこから目を逸らして東京オリンピック迄の景気のいい話でごまかしてはいないだろうか。一時的なカンフル剤として日本国内にあるお金をぐるぐる回して好景気だと言っているだけなのではないか。既に始まっている地方の自治体の消滅の危機に対応するのは結局現地での自助努力でという事になりそうだし、都市部で吸い上げたお金を地方に配分する現システムも、日本の人口減少によって機能しなくなる事は明白のようであります。
最近TVで良くやっている「日本の技術凄いぜ万歳万歳」というものもそろそろ止めて、これからどうしたらいいのか真摯に考える時期に来ている気がしました。
相当なパンチ力のある本で、これからの先行きがどんどん不透明になっていく中でどれだけ希望見いだせるのか。もう綺麗ごとや右から左へお金を動かして誤魔化すことは不可能な段階に来ている事がよく分かります。
大都会の大都市である豊島区が消滅可能性都市になっている事を示し、既に破綻したレアケースとなっている夕張市に破綻後の日本国の未来を見せ、地域での組織運営の良モデルケースとしての島根県雲南市で未来の日本の在り方の一端を垣間見せる。
最終的に答えなんていうものは未来にしかないし、一市民としては自分の家族やその周囲の人達と協調しながらなんとか乗り越えていくしかない事態です。怖い未来ですがオカルトではなく純然たる事実です。知らなくても未来は来てしまいますが、みんな読んだ方がいいと思います。
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単純に「人口が減る」ということをそこまで深刻に考えていなかったが、自治体の存亡にかかわるような、大きな問題であることがよくわかった。このようになる前になにか手を打てなかったのだろうか・・・団塊ジュニアがアラフォーとなってしまったので手遅れですが。衝撃をうけるべきは国家を運営している人たちなんだろうけど・・
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少子化高齢化の中、東京の豊島区でさえ消滅の危機にあるという。財政破綻の夕張市、島根県の雲南市や浜田市の取り組みを紹介し、ニッポンの将来を考える。
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人口減少、自治体破綻、環境問題・・・。過去の近視眼的な政策や金儲けのつけが回ってきたのだろうが、あまりにも衝撃的な未来にぞっとする。
夕張市の鈴木市長の姿勢に脱帽。
子どもの医療費無料化の自治体サービスの格差に触れての言葉が印象的だった。
「命に関わる医療でこれまでの格差が広がるのは何か間違っている。夕張市民は夕張市民であるとともに、日本の国民。国が一定の指針を出して、地方でも都会でも同じ水準のサービスが受けられるように、ある程度の財政措置が必要ではないでしょうか?」
自治体のあり方は、国のあり方の問題でもある。