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『白菊』(山崎まゆみ)で読んだ事を覚えておきたいと思って手に取った『眺望絶佳の打ち上げ花火』(金武武)。
そのつもりで読み、そして多くの事を得る事ができた機会になりました。
それが以下6点。
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❶花火の芯(大きな輪の中心に見える小さな輪のこと)の呼び名【八重芯】の由来について
八重には「これ以上ない」という意味があると知った時、「なぜ八…?」と疑問に。
八重桜も、品種ではなく「たくさんの花びらが重なっている」というものですし。
日本国語大辞典では「八つ重なっていること。転じて数多く重なっていること」とありますが、それでもまだ「なぜ八…?」と思い続け、調べてみたら、
現代の私たちが「100」や「億」に特別な意味を持つように、昔の人たちの中でそこに「8」が座っていた事があったという話を読みました。
中国では「3,5,7,9」、インドでは「4」、ギリシャでは「3」というように、縁起が良いとされる数字は各国でも存在します。
その数字が古代の日本においては「8」だった、という事がわかって深いな…と思いました。
❷長岡・鎮魂の花火の名称の変化
『白菊』では、「白菊」と呼ばれていたのに、本書で読んだのは「銀菊」。
チラと調べてみたら、商標登録の関係でそうなったとあるけれど、今一つよくわからず。
何があったのか…。
❸花火の名前(玉名)にはパターンがある
①昇りの種類、②芯の種類、③花火の形状が組み合わさったものになっているそうで、勉強になりました。
これをもとにいろんな花火事例を読んでいくと、面白かった!!
ちなみに「スターマイン」は花火の名前ではなく、数十発から数百発に及ぶ打ち上げ方法の事をいうのだそうで、驚きました。
❹四尺玉が世界最大級の花火
日本がそれを作り出し、ギネスにも載った事があるというのだから驚き。
❺花火の由来
花火はもともとは遠く離れた人に情報を伝える「狼煙」がルーツではないかと言われていると読んだ時には、
今までに読んできた狼の話が頭に浮かんだ。
その昔に比べると華やかになったもんだなぁ。って思っちゃう。
❻花火の仕組みと『白菊』
本書で花火のしくみ、種類を読んでいると、
花火の話になると饒舌になったという嘉瀬誠次さんのエピソードが浮かぶ。
自分の中で本と本がつながり感覚が最近の楽しみになってます。
何でもつながりが見え始めると楽しくなるもんなんだなぁと仕事でもプライベートでも思うようになったなぁ。
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………といろいろ。
【読書のキッカケ】をメモしていて良かった。
でないと、つながりが見えなくなるし、いろんな事を忘れていくしでつまらなくなる。